蒲原駅
蒲原駅(かんばらえき)は、静岡県静岡市清水区蒲原堰沢(かんばらせぎさわ)にある、東海旅客鉄道(JR東海)東海道本線の駅である。駅番号はCA11。
蒲原駅 | |
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駅舎(2022年7月) | |
かんばら Kambara | |
◄CA10 新蒲原 (2.4 km) (3.5 km) 由比 CA12► | |
所在地 | 静岡市清水区蒲原堰沢 |
駅番号 | CA 11 |
所属事業者 | 東海旅客鉄道(JR東海) |
所属路線 | ■東海道本線(静岡地区) |
キロ程 | 154.9 km(東京起点) |
電報略号 | カラ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面3線 |
乗車人員 -統計年度- |
551人/日(降車客含まず) -2021年- |
開業年月日 | 1890年(明治23年)5月16日 |
備考 |
運行形態の詳細は「東海道線 (静岡地区)」を参照。
歴史
編集もともと蒲原は東海道五十三次15番目の宿場町であり、現在の東海道本線にあたる官設鉄道線の開業当初は蒲原町に駅が設けられる予定になっていた。しかし隣村の岩淵村などが積極的な誘致を行って岩淵駅(現、富士川駅)が岩淵村隣の中之郷村(いずれも現、富士市)に設けられたため、蒲原には駅が置かれなかった。蒲原町ではこれではならじと国府津 - 静岡間の開業後にも誘致合戦を行い、同線の開業から1年3ヶ月たってようやく蒲原駅が設けられることになったのである。しかし旧蒲原宿のあったところに設けると岩淵駅から近くなってしまい、また隣の由比町(現静岡市清水区)からも駅設置の請願があったため、結局蒲原と由比の間にある旧堰沢村の位置へ蒲原駅は設けられた。
それから後、1916年4月15日に由比町で由比駅が設けられると、蒲原町でも旧宿場の位置へ蒲原駅を移転させようという計画が立てられた。しかしこれは、当時の町長が町内の融和を乱すことになるといって反対したために実現しなかった。しかし結局は、蒲原宿のあった場所近くへ1968年10月1日に新蒲原駅が設けられた。もともと人口の多いのは蒲原宿の存在したところであったため、新蒲原駅は開業後すぐに蒲原駅の乗降客数を上回ることになった。それは現在も同様である。 上記の経緯から、蒲原駅に停車していた急行の一部は1980年代前半より当駅と新蒲原駅との選択停車に変更されていたが、1996年3月のダイヤ改正により東海道区間を走る急行の廃止に伴い現在は普通列車のみの停車駅となっている。
年表
編集- 1890年(明治23年)5月16日:官設鉄道の岩淵(現・富士川) - 興津間に新設開業。一般駅。
- 1895年(明治28年)4月1日:線路名称制定。東海道線(1909年に東海道本線に改称)の所属となる。
- 1967年(昭和42年)2月:駅舎改築[1]。
- 1974年(昭和49年)10月1日:貨物の取扱を廃止。
- 1985年(昭和60年)3月14日:荷物の取扱を廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、東海旅客鉄道(JR東海)が継承。
- 2008年(平成20年)3月1日:ICカード「TOICA」の利用が可能となる。
- 2025年(令和7年)6月ごろ:お客様サポートサービスを導入し、無人化(予定)[2]。
駅構造
編集単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを有する地上駅。1・3番線が本線、2番線が副本線となっており、3番線の外側にもホームのない副本線が1線ある。なお、2014年3月改正ダイヤの時点で2番線に発着する定期旅客列車はなく、主に貨物列車や回送列車が待避のために使用するのみとなっている。2つのホームは跨線橋で連絡している。
JR東海交通事業の職員が業務を担当する業務委託駅で、富士川駅が当駅を管理している。コンクリート造り一部2階建ての駅舎があり、内部には待合所、自動券売機、JR全線きっぷうりばなどがある。早朝・夜間は無人となる。
のりば
編集番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | 東海道本線 | 上り | 沼津・熱海方面[注釈 1] |
2 | (予備ホーム) | ||
3 | 東海道本線 | 下り | 静岡・浜松方面[注釈 1] |
-
改札口(2022年7月)
-
ホーム(2010年12月)
利用状況
編集「静岡県統計年鑑」によると、2021年度(令和3年度)の1日平均乗車人員は551人である[* 1]。これは、静岡県内の東海道本線の駅で最も乗車人員が少ない。
1993年度(平成5年度)以降の推移は以下のとおりである。
乗車人員推移 | ||
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年度 | 1日平均 乗車人員 |
出典 |
1993年(平成 | 5年)1,463 | [* 2] |
1994年(平成 | 6年)1,337 | [* 3] |
1995年(平成 | 7年)1,268 | [* 4] |
1996年(平成 | 8年)1,242 | [* 5] |
1997年(平成 | 9年)1,169 | [* 6] |
1998年(平成10年) | 1,130 | [* 7] |
1999年(平成11年) | 1,097 | [* 8] |
2000年(平成12年) | 1,086 | [* 9] |
2001年(平成13年) | 1,049 | [* 10] |
2002年(平成14年) | 988 | [* 11] |
2003年(平成15年) | 939 | [* 12] |
2004年(平成16年) | 912 | [* 13] |
2005年(平成17年) | 896 | [* 14] |
2006年(平成18年) | 871 | [* 15] |
2007年(平成19年) | 875 | [* 16] |
2008年(平成20年) | 860 | [* 17] |
2009年(平成21年) | 826 | [* 18] |
2010年(平成22年) | 823 | [* 19] |
2011年(平成23年) | 796 | [* 20] |
2012年(平成24年) | 782 | [* 21] |
2013年(平成25年) | 806 | [* 22] |
2014年(平成26年) | 738 | [* 23] |
2015年(平成27年) | 744 | [* 24] |
2016年(平成28年) | 725 | [* 25] |
2017年(平成29年) | 725 | [* 26] |
2018年(平成30年) | 704 | [* 27] |
2019年(令和元年) | 692 | [* 28] |
2020年(令和 | 2年)571 | [* 1] |
2021年(令和 | 3年)551 |
駅周辺
編集駅の南約100メートルには海岸線が、そのすぐ北側には国道1号が、東西に走っている。
- 静岡市清水区役所蒲原支所
- 蒲原中郵便局
バス路線
編集「蒲原駅」停留所にて、静岡市のコミュニティバス(運行は信興バスが委託)が発着する。
- 由比・蒲原病院線:由比駅 / 蒲原病院
寺尾橋・由比駅上から当駅・蒲原病院を経て富士駅方面へ運行していた富士急静岡バスの廃止[注釈 2]に伴い、2019年10月1日より蒲原病院への自主運行バスを運行開始[3]。
隣の駅
編集脚注
編集記事本文
編集注釈
編集出典
編集- ^ 「蒲原駅の本屋が完成」『交通新聞』交通協力会、1967年2月9日、1面。
- ^ 『【社長会見】東海道本線(沼津駅~興津駅間)へのお客様サポートサービスの導入について』(PDF)(プレスリリース)東海旅客鉄道、2024年6月25日。オリジナルの2024年6月25日時点におけるアーカイブ 。2024年6月25日閲覧。
- ^ “由比・蒲原病院線自主運行バスについて”. 静岡市 (2021年2月5日). 2021年2月6日閲覧。
利用状況
編集- 静岡県統計年鑑
- ^ a b “6.鉄道運輸状況(JR)” (xls). 長期時系列【統計年鑑編】(県・市町村の変遷~商業). 静岡県. 2024年1月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月14日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑1993(平成5年). 静岡県. p. 285 (2013年5月9日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑1994(平成6年). 静岡県. p. 285 (2013年5月9日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑1995(平成7年). 静岡県. p. 285 (2013年5月9日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑1996(平成8年). 静岡県. p. 290 (2013年5月9日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑1997(平成9年). 静岡県. p. 290 (2013年5月9日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑1998(平成10年). 静岡県. p. 290 (2013年5月9日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑1999(平成11年). 静岡県. p. 290 (2013年5月9日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑2000(平成12年). 静岡県. p. 338 (2013年5月9日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑2001(平成13年). 静岡県. p. 282 (2013年5月9日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑2002(平成14年). 静岡県. p. 282 (2013年5月9日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑2003(平成15年). 静岡県. p. 284 (2013年5月9日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑2004(平成16年). 静岡県 (2013年5月9日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑2005(平成17年). 静岡県 (2013年5月9日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑2006(平成18年). 静岡県 (2013年5月9日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑2007(平成19年). 静岡県 (2013年5月9日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑2008(平成20年). 静岡県 (2013年5月9日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑2009(平成21年). 静岡県 (2013年5月9日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
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- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑2012(平成24年). 静岡県 (2014年5月1日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑2013(平成25年). 静岡県 (2015年5月11日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑2014(平成26年). 静岡県 (2016年5月2日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑2015(平成27年). 静岡県 (2017年5月2日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑2016(平成28年). 静岡県 (2018年3月29日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑2017(平成29年). 静岡県 (2019年3月27日). 2019年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月3日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑2018(平成30年). 静岡県 (2020年3月17日). 2020年6月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月19日閲覧。
- ^ “6.鉄道運輸状況” (PDF). 静岡県統計年鑑2019(令和元年). 静岡県 (2021年3月23日). 2021年3月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月24日閲覧。