菱川さん
浮世絵師
来歴
編集菱川師宣の孫。『絵本風雅七小町琴棋書画』(寛保か延享頃刊行)に、「菱川孫娘おさん、女絵十五歳にて、菱川作之丞親の跡を女にてつぐなり。むかし物語候」とある[1]。ただし「菱川作之丞」とは菱川師房、または菱川師永の事とされており、その系譜は定かではない。『浮世絵師伝』によれば作に「桜下二美人の図」という肉筆美人画があり、落款は「日本絵菱川師宣孫さん筆十二才書之」、瓢形白文で「菱河」の印ありと記すが、この絵の消息については現在不明である。
参考文献
編集- 井上和雄 『浮世絵師伝』 渡辺版画店、1931年 ※国立国会図書館デジタルコレクションに本文あり[2]。
- 楢崎宗重監修 『肉筆浮世絵第二巻 師宣』 集英社、1982年 ※「菱川家系譜」(川崎芳郎、141頁)