若林克彦 (技術者)
日本の発明家
若林 克彦(わかばやし かつひこ、1933年〈昭和8年〉9月9日 - 2024年〈令和6年〉7月18日)は、大阪市出身の日本の技術者、実業家。ハードロック工業創業者、代表取締役会長。「ナニワの発明王」の異名を持つ[1][2][3][4]。
来歴・人物
編集今宮工業高等学校を経て、1956年、大阪工業大学機械工学科卒業。世界でオンリーワンの機械部品「ハードロックナット」を発明・開発。1974年、ハードロック工業を創業、代表取締役会長。「世界が注目する日本の中小企業100社」にも選出された。第10回日本イノベーター大賞、第35回発明大賞本賞、2009年旭日双光章を受章[5]。主な著書は、「絶対にゆるまないネジ - 小さな会社が世界一になる方法」(中経出版)[6][7][8]。
新幹線、明石海峡大橋、六本木ヒルズ、東京スカイツリー、バンクーバー五輪のボブスレー日本代表チームのそりなど国内採用だけでなく、NASAのスペースシャトル、台湾・中国・韓国・イギリス・ポーランド・オーストラリアなどの鉄道会社からの海外採用も好調で、「匠の技術」を持つ『絶対に緩まないナット』として世界中の顧客から信頼を得ている。
海外メディアのイギリスBBCが2006年、英国内で起きた鉄道事故を検証するドキュメンタリー番組で「ハードロックナット」の有効性を紹介し、同国の鉄道が一斉に採用に踏み切った。国内メディアでは、2008年10月27日放送のテレビ東京『日経スペシャル カンブリア宮殿』で紹介されている[9]。
テレビ出演
編集- 日経スペシャル カンブリア宮殿 「"安全"を開発せよ!~ナニワの発明王が吼える!日本のものづくりは死なない~」(2008年10月27日、テレビ東京)- ハードロック工業 代表取締役社長として出演[12]。
書籍
編集著書
編集- 『絶対にゆるまないネジ 小さな会社が「世界一」になる方法』(2011年3月2日、中経出版)ISBN 9784806139744
脚注
編集- ^ “新幹線を支える日本の部品技術 極限の安全追求が生んだ“絶対に緩まないナット””. p. 2 (2015年5月11日). 2015年5月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月1日閲覧。
- ^ 竹原信夫 (2017年8月28日). “絶対にゆるまないネジはなぜ売れ続けるのか | なにわ社長の会社の磨き方”. 東洋経済オンライン. p. 2. 2023年1月1日閲覧。
- ^ “企業家・若林克彦(ハードロック工業株式会社)”. 企業家ing. 2023年1月1日閲覧。
- ^ “【関西経営者列伝】知恵働かせ、人のために… ハードロック工業・若林克彦社長(4完)”. 産経ニュース: p. 4. (2015年11月28日) 2023年1月1日閲覧。
- ^ 『官報』号外234号、平成21年11月4日
- ^ “緩まないナット、若林氏が受賞 日本イノベーター大賞”. 日本経済新聞. (2011年11月3日) 2023年1月1日閲覧。
- ^ “第35回 発明大賞|ハードロック工業株式会社”. 発明大賞. 2023年1月1日閲覧。
- ^ “絶対に緩まないナットを世界に——ハードロック工業”. nippon.com. メイド・イン・ニッポン企業 (2011年11月10日). 2023年1月1日閲覧。
- ^ “2008年10月27日 放送 ハードロック工業 代表取締役社長 若林 克彦 (わかばやし・かつひこ)氏”. カンブリア宮殿. テレビ東京. 2023年1月1日閲覧。
- ^ “【訃報】若林克彦氏(ハードロック工業㈱創業者) – 金属産業新聞|キンサンデジタル” (2024年8月26日). 2024年9月5日閲覧。
- ^ 『官報』第1297号、令和6年9月2日
- ^ 「"安全"を開発せよ!~ナニワの発明王が吼える!日本のものづくりは死なない~」 - テレビ東京 2008年10月27日
関連項目
編集- 若林克彦 - 曖昧さ回避ページ