肥後大津駅
肥後大津駅(ひごおおづえき)は、熊本県菊池郡大津町大字室にある、九州旅客鉄道(JR九州)豊肥本線の駅である[1]。阿蘇くまもと空港駅の愛称がある。
肥後大津駅 | |
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駅舎南口(2022年2月撮影) | |
ひごおおづ Higo-Ōzu (阿蘇くまもと空港駅) | |
◄瀬田 (4.6 km) (3.7 km) 原水► | |
所在地 | 熊本県菊池郡大津町大字室[1] |
所属事業者 | 九州旅客鉄道(JR九州) |
所属路線 | ■豊肥本線 |
キロ程 | 125.2 km(大分起点) |
電報略号 | オツ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面3線[1] |
乗車人員 -統計年度- |
2,049人/日(降車客含まず) -2020年- |
開業年月日 | 1914年(大正3年)6月21日[2][3] |
備考 |
直営駅 みどりの窓口有[1] |
歴史
編集- 1914年(大正3年)6月21日:鉄道院(後に日本国有鉄道)宮地軽便線の終着駅として開業[2][3]。
- 1916年(大正5年)11月11日:当駅 - 立野間が延伸開業[2]、途中駅となる。
- 1922年(大正11年)9月2日:路線名の改称に伴い、宮地線の駅となる[2]。
- 1928年(昭和3年)12月2日:路線名の改称に伴い、豊肥本線の駅となる[2]。
- 1984年(昭和59年)2月1日:荷物扱い廃止[3]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、九州旅客鉄道(JR九州)の駅となる[2][3]。
- 1997年(平成9年)3月14日:駅舎を改装し[4]、ホームをかさ上げ[5]。
- 1999年(平成11年)10月1日:当駅 - 熊本間が電化[2]。
- 2011年(平成23年)3月12日:特急「有明」の豊肥本線乗入廃止により、当駅を発着する特急がなくなる。また同日に当駅発着の快速列車が新設される。
- 2011年(平成23年)10月1日:駅南口が開設。
- 2012年(平成24年)12月1日:ICカード「SUGOCA」の利用が可能となる[6]。なお、当駅以東(阿蘇方面)は竹中駅まで非対応である。
- 2016年(平成28年)
- 2017年(平成29年)3月4日:愛称「阿蘇くまもと空港駅」が付けられる[7]。
- 2020年(令和2年)8月8日:当駅 - 阿蘇間が運転を再開[8][9]。
- 2023年(令和5年)
駅構造
編集単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを持つ地上駅で、2本の列車が夜間滞泊する。互いのホームは構内踏切で連絡している。木造駅舎を有する。
北口と南口があり[1]、北口はJR九州本体による直営、南口は大津町シルバー人材センターが駅業務を受託する業務委託駅である[13]。
2012年(平成24年)12月1日よりSUGOCAが利用可能となったが、当駅に自動改札機の設置は行われず、ICの読取機のみ設置している。大分方面へは中判田駅まで通常利用(途中駅の入出場)が出来ないが、運賃は最短経路で計算されるため、途中下車せず通過することは可能。みどりの窓口は北口に設置されている。北口・南口相互間は南側のビジターセンターの開館時間内(6:00 - 22:00)に駅係員へ申告し、通行券を授受することで通行可能となっている[1]。
熊本駅からの電化は当駅までで[1]、普通列車の多くが熊本方面と阿蘇方面へ向けて当駅で折り返すほか[1]、南阿蘇鉄道高森線からの直通列車は当駅までの乗り入れである[10]。
九州新幹線の全通前は特急「有明」が当駅まで1日1往復乗入れていた。
のりば
編集のりば | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1・2・3 | ■豊肥本線 | 上り | 水前寺・熊本方面 | 当駅終始発の南阿蘇鉄道高森線(高森行き) 直通列車は2番のりばを使用 |
下り | 阿蘇・大分方面 |
-
北口
-
ホーム
利用状況
編集1日平均乗車人員及び乗降人員の推移は下記の通り。
乗降人員推移 | |
---|---|
年度 | 1日平均人数 |
2000 | 3,760 |
2001 | 3,844 |
2002 | 3,884 |
2003 | 3,746 |
2004 | 3,701 |
2005 | 3,730 |
2006 | 3,812 |
2007 | 3,800 |
2008 | 3,847 |
2009 | 3,860 |
2010 | 3,862 |
2016年からの1日平均乗車人員の推移は下記の通り[14]。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
増加率 |
---|---|---|
2016 | 2,548 | |
2017 | 2,555 | 0.3% |
2018 | 2,603 | 1.9% |
2019 | 2,663 | 2.3% |
2020 | 2,049 | -23.1% |
2021 | 2,170 | 5.9% |
2022 | 2,410 | 11.1% |
駅周辺
編集駅北側は官公庁等がある大津町の中心市街地、南側は田畑と住宅が混在している。
- 北口
- 熊本県道172号大津停車場線
- 熊本県道30号大津植木線
- 大津町役場
- 大津郵便局
- 室郵便局
- 肥後銀行大津支店
- 九州電力大津営業所・九州電力送配電大津配電事業所
- 熊本県立大津養護学校
- 熊本県立翔陽高等学校
- 本田技研工業熊本製作所
- セミコンテクノパーク(ソニーセミコンダクタ九州熊本工場、JASM(TSMCの新工場)、熊本県立技術短期大学校ほか)
- 南口
- 国道57号・大津バイパス
- 熊本空港
- イオン大津ショッピングプラザ
- ホテルルートイン阿蘇くまもと空港駅前
- カンデオホテルズ大津熊本空港
- HIヒロセスーパーコンボ大津店
- 大津町立大津中学校
- 熊本県立大津高等学校
- 大津警察署
- 大津中央公園(公園内にONE PIECE 熊本復興プロジェクトにて登場キャラ「ロロノア・ゾロ」の銅像が置かれている)
バス路線
編集最寄りのバス停留所は北口に近接する「肥後大津駅」バス停、及び南口ロータリーに位置する「大津駅南口」バス停である。下記の路線バスが運行されている(以下、特記なき限り産交バスの運行)。
- 肥後大津駅
- 大津駅南口
その他
編集熊本空港に比較的近い位置にあるため、熊本県の事業として無料連絡バス「空港ライナー」が運行されている[15]。また、当駅から分岐して新線を敷設し熊本空港へ乗入れようとする計画がある。詳細については熊本空港の空港アクセス鉄道計画を参照のこと。
隣の駅
編集脚注
編集- ^ a b c d e f g h 『週刊 JR全駅・全車両基地』 38号 大分駅・由布院駅・田主丸駅ほか、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年5月12日、23頁。
- ^ a b c d e f g 朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 27号・豊肥本線/久大本線、曽根悟(監修)、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年1月24日、14-15頁。
- ^ a b c d 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年10月、744頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '97年版』ジェー・アール・アール、1997年7月1日、188頁。ISBN 4-88283-118-X。
- ^ 「肥後大津駅がリニューアル」『交通新聞』交通新聞社、1997年3月26日、3面。
- ^ 『交通新聞』交通新聞社、2012年12月4日、1面。
- ^ 「『阿蘇くまもと空港駅』 愛称看板を除幕」『熊本日日新聞』熊本日日新聞社、2017年3月5日。オリジナルの2017年3月8日時点におけるアーカイブ。
- ^ 『豊肥本線が全線で運転再開します!』(PDF)(プレスリリース)九州旅客鉄道、2020年5月27日。オリジナルの2020年5月27日時点におけるアーカイブ 。2020年5月27日閲覧。
- ^ 「JR豊肥線、8月8日に運行再開 熊本地震で不通の肥後大津-阿蘇区間」『熊本日日新聞』熊本日日新聞社、2020年5月27日。オリジナルの2020年5月27日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b “7月15日ダイヤ改正(全線運転再開)について”. 南阿蘇鉄道 (2023年5月19日). 2023年6月10日閲覧。
- ^ “北九州事業所”. JR九州サービスサポート. 2021年12月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月25日閲覧。
- ^ “鉄道駅業務”. JR九州サービスサポート. 2023年10月2日閲覧。
- ^ “熊本駅事業所”. JR九州サービスサポート. 2022年3月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月11日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員上位300駅(2020年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2021年9月16日閲覧。
- ^ “阿蘇くまもと空港ライナー”. 熊本県. 2024年3月30日閲覧。
関連項目
編集- 日本の鉄道駅一覧
- 山鹿線 - 当駅を終点としていたジェイアール九州バスの路線バス。
外部リンク
編集- 肥後大津駅(駅情報) - 九州旅客鉄道