湧洞沼(ゆうどうぬま)は、北海道東部の豊頃町にある太平洋岸に連なる潟湖の一つである[2]

湧洞沼
所在地 日本の旗 日本
北海道十勝総合振興局
面積 4.43[1] km2
周囲長 17.8 km
最大水深 3.5 m
平均水深 1.3 m
貯水量 0.005 km3
水面の標高 5 m
成因 海跡湖
淡水・汽水 汽水
湖沼型 腐食型
プロジェクト 地形
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湧洞沼周辺の空中写真。1977年撮影の15枚を合成作成。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。

地理

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湧洞川の河口が沈水し、沿岸潮流と磯波によって生じた砂州に塞がれてできた海跡湖である[2]

流入河川は湧洞川をはじめとする5つの小河川である[2]汽水湖に挙げられるが[3]、流出口があるわけではなく、砂州を通じた海水の流入や湖水の流出が潮の干満によって生じている[2]。ただし、季節的に沼南端の砂州に開口部ができ海と連絡することがある[2]

名称の由来

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アイヌ語の「ユト(yu-to)」(湯・沼)に由来する[4]

自然

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沼周辺は町指定天然記念物湧洞湖畔野生植物群落に指定され、 また沼自体は鳥獣保護区特別保護地区に、沼周囲は鳥獣保護区に指定されている。

  • 渡り鳥をはじめ水鳥が多く飛来する。周囲にはタンチョウが姿を見せることもある。
  • 沼周囲ではシーズンになるとエゾカンゾウが咲く。

交通

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  • 沼への公共交通は存在しない。なお沼への町道は冬期には閉鎖される。
  • 付近を北海道道1051号湧洞線が通る。

脚注

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  1. ^ 国土地理院 (2015年3月6日). “平成26年全国都道府県市区町村別面積調 湖沼面積” (PDF). 2015年3月7日閲覧。
  2. ^ a b c d e 北海道. “野鳥生息環境実態調査報告書”. きたマップチーム(NPO法人北海道市民環境ネットワーク / 酪農学園大学 環境GIS研究室). 2024年11月30日閲覧。
  3. ^ 第2章 汽水湖の特徴”. 環境省. 2024年11月30日閲覧。
  4. ^ 山田秀三『北海道の地名』(2版)草風館、浦安市〈アイヌ語地名の研究 山田秀三著作集 別巻〉、2018年11月30日、324頁。ISBN 978-4-88323-114-0 

関連項目

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外部リンク

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座標: 北緯42度36分8秒 東経143度32分25秒 / 北緯42.60222度 東経143.54028度 / 42.60222; 143.54028