清砂大橋
清砂大橋(きよすなおおはし)は、東京都江東区新砂と江戸川区清新町の間の荒川(荒川放水路)および中川に架かる東京都道・千葉県道10号東京浦安線(清砂支線)の橋である。事業中は荒川横断橋梁の仮称が与えられていた[4]。
清砂大橋 | |
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清砂大橋(江東区側から。2004年3月) | |
基本情報 | |
国 | 日本 |
所在地 | 東京都江東区・江戸川区 |
交差物件 | 荒川 |
建設 | 1996年-2001年[1] |
構造諸元 | |
形式 | 斜張橋 |
材料 | 鋼 |
全長 | 1317.2 m |
幅 | 26.0 m[2] |
高さ | 55.0 m[3] |
最大支間長 | 230.0 m[2] |
関連項目 | |
橋の一覧 - 各国の橋 - 橋の形式 |
橋の概要
編集荒川の河口から0.5 km[5]の地点に架かる橋で、東岸は江戸川区清新町一丁目、西岸は江東区新砂三丁目。橋名はそれぞれの町名から一文字ずつとって命名された。22メートル上流側の東京メトロ東西線荒川中川橋梁と平行し[6]、江戸川区側で首都高速中央環状線の下をくぐり、清新町出入口を構造体に含む。 東行き車線の下り坂(江戸川区側)は、船堀街道(清新一中北交差点)と清新町出入口の入路を橋長225 m、幅員7.25 mの曲線橋[7]で跨いでいるため、構造上江東区側から直接船堀街道や首都高速清新町出入口を利用することができない。逆に、船堀街道や清新町出口から清砂大橋を渡って江東区へ行くことは可能である。 橋の管理者は東京都で、災害時に防災拠点等に緊急輸送を行なうための、東京都の一般緊急輸送道路に指定されている[8]。2004年度に全建賞(都市部門)を受賞している[9][10]。
諸元
編集- 構造形式 - 3径間連続斜張橋(主塔間230 m)
- 橋長 - 1317.2 m(東京都内の一般道にかかる橋として船堀橋に次いで2番目に長い)[11][12]
- 全幅員 - 26.0 m[3](4車線)
- 有効幅員 - 22.7 m(車道15.0 m、歩道3.85 m×2)[3]
- 最大支間長 - 230.0 m
- 支間割 - 60.0 m+(169.0 m+230.0 m+146.4 m)+(134.3 m+112.6 m)[3]
- 鋼重 - 10788 t[1]
- 主塔の高さ - 55.0 m
- 竣工 - 2001年(平成13年)[1]
- 施工会社 - 石川島播磨重工業(IHI)・宮地鐵工所(宮地エンジニアリング)・川田工業JV、日本鉄塔工業、日立造船、横河ブリッジ
橋の建設
編集橋は1996年(平成8年)に着工し、2001年(平成13年)に完工され[1]、2004年(平成16年)3月28日に開通した[13][12]。架設工法としてトラッククレーンベント工法、および台船一括架設工法が用いられた[14]。開通式典は前日である3月27日午前10時より右岸側橋詰にて石原慎太郎都知事ら300名の来賓が参加する中挙行され、テープカットやくす玉開披が執り行われたあと、下り線側で4組の三世代家族が車による渡り初めが行なわれた。また、上り線側では一般観客5000名が参加して徒歩による渡り初めが行なわれた。開通式典後は橋上の車道が開放され、富賀岡八幡宮や地元自治会によるさまざまな余興も行なわれた[13]。
周辺
編集当橋の500メートル下流側に荒川0キロ標があり、その川下側に荒川と中川の合流点があるが、法令上としての中川の河川区域は東京湾まで続いている[15]。かつてはこの橋のすぐ下流側が荒川の河口であった[15]。
- 西葛西駅
- 東京都道449号新荒川堤防線
- 東京都道450号新荒川葛西堤防線
- 江戸川区立清新第一中学校
- 江東区立第二砂町中学校
- 江東区立第五砂町小学校
- 八幡神社
- 総合レクリエーション公園
- 清新町緑地
- 荒川砂町水辺公園
- 日本郵便東京国際支店
- 東京電力パワーグリッド江東変電所
隣の橋
編集- (上流) - 葛西橋 - 荒川中川橋梁 - 清砂大橋 - (荒川に合流) - 荒川河口橋 - (下流)
脚注
編集- ^ a b c d 橋梁年鑑 荒川横断橋 詳細データ - 日本橋梁建設協会、2018年7月2日閲覧。
- ^ a b 村尾裕二 (2005, p. 2)
- ^ a b c d 『橋梁年鑑 平成15年度版』 2-3頁。
- ^ “虹橋 平成15年 67号”. 日本橋梁建設協会. p. 1. 2015年7月31日閲覧。
- ^ “荒川下流河川維持管理計画【国土交通大臣管理区間編】” (PDF). 国土交通省関東地方整備局 荒川下流河川事務所. p. 93(巻末-7) (2012年3月). 2017年3月5日閲覧。
- ^ 村尾裕二 (2005, p. 1)
- ^ 橋梁年鑑 荒川横断橋(BL-2橋) 詳細データ - 日本橋梁建設協会、2018年7月2日閲覧。
- ^ “特定緊急輸送道路図”. 東京都耐震ポータルサイト (2013年). 2017年3月5日閲覧。
- ^ “放射第16号線(清砂大橋)『全建賞』受賞”. 東京都建設局 (2004年6月30日). 2017年3月5日閲覧。
- ^ “東京都市計画道路幹線街路事業放射第16号線(清砂大橋)” (PDF). 一般社団法人 全日本建設技術協会. 2017年3月5日閲覧。
- ^ “こうとう区報 平成16年12月21日号(1面)” (PDF). 江東区 (2004年12月21日). 2016年4月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年7月31日閲覧。
- ^ a b 村尾裕二 (2005, p. 6)
- ^ a b “清砂大橋開通記念式典と渡り初め”. 東京都第五建設事務所 (2004年3月27日). 2014年11月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年11月1日閲覧。
- ^ 『橋梁年鑑 平成15年度版』 222-223頁。
- ^ a b “荒川の終点、海との合流点”. 国土交通省関東地方整備局 荒川上流河川事務所. 2018年7月2日閲覧。
参考文献
編集- 村尾裕二 (2005年). “清砂大橋建設工事における近接施工(土木建設技術シンポジウム)”. 土木学会付属土木図書館. 2016年4月14日閲覧。
- 『橋梁年鑑 平成15年度版』日本橋梁建設協会、2003年9月24日、2-3頁 。