清水昇 (野球)
清水 昇(しみず のぼる、1996年10月15日 - )は、東京都足立区出身のプロ野球選手(投手)。右投左打。東京ヤクルトスワローズ所属。
東京ヤクルトスワローズ #17 | |
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2020年9月16日 明治神宮野球場 | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 東京都足立区 |
生年月日 | 1996年10月15日(28歳) |
身長 体重 |
180 cm 95 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投左打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2018年 ドラフト1位 |
初出場 | 2019年6月1日 |
年俸 | 9000万円(2025年)[1] |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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経歴
編集プロ入り前
編集足立区立江北小学校では少年野球のジュニアヤンガースに所属する[2]。駿台学園中学校では軟式野球部に所属し、3年夏の第33回全国中学校軟式野球大会ベスト8[3]。
帝京高等学校では1年秋からエースとなる。3年夏の東東京都大会では準々決勝で第86回選抜高等学校野球大会に出場した伊藤優輔擁する小山台高校に勝利[4]。続く準決勝で一学年下のオコエ瑠偉ら擁する関東第一高校にも勝利し[5]、決勝に進んだが大江竜聖ら擁する二松学舎大附高に敗れた[6]。野球部には1学年先輩に石川亮、同学年に田島洸成、2学年後輩に郡拓也がいる。
國學院大學では1年からリーグ戦に出場し、2年春からエースとなる。東都大学リーグでの通算成績は、43試合登板、13勝7敗、202三振、防御率2.83。1学年下に横山楓、2学年下に小川龍成がいる。
2018年10月25日に行われたドラフト会議では東京ヤクルトスワローズから1位指名され[7]、11月18日に仮契約を結び、背番号は17に決定した[8]。
ヤクルト時代
編集2019年は、シーズン中盤に一軍昇格を果たすも[9]、11試合で0勝3敗、防御率7.27と結果を残せなかった[10]。二軍でも17試合に登板して5勝9敗、防御率4.48と即戦力の働きが期待されながら物足りない1年目となった。10月のみやざきフェニックス・リーグでは開幕投手を務めた。
2020年は、オープン戦で4登板、防御率2.84を記録し、開幕を一軍で迎える[11]。シーズンに入っても好調を維持し、主にセットアッパーとしてチームを支える働きを見せた[12]。結果的にリーグトップの30ホールド、祖父江大輔、福敬登(いずれも中日ドラゴンズ)と並ぶトップタイの30ホールドポイントという成績で最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した。プロで未勝利の投手ならびに「ホールド」のみでタイトルを獲得するのは清水が初である[13]。
2021年は、前年同様にセットアッパーとして登板を続け、7月1日の阪神タイガース戦でプロ初勝利を記録[14]。9月21日の横浜DeNAベイスターズ戦では近藤一樹の球団記録を更新する36ホールドを挙げた[15]。最終的にリーグ最高となる72試合に登板、3勝6敗1セーブ50ホールドを記録した。このうちホールド数については、浅尾拓也(元中日)が持つシーズンホールド数(47H、2010年)の日本記録を11年ぶりに更新した[16]。そして、シーズン途中からストッパーに転向したスコット・マクガフと共に一度も離脱せずに勝利の方程式を担い、6年ぶりのリーグ優勝、20年ぶりの日本一に大きく貢献した。オフに、5200万円増となる推定年俸8800万円で契約を更改した[17]。
2022年は、ここ2年の被本塁打の多さ及び右打者への投球の改善[18]を目標にシーズンに臨んだ。開幕直後はなかなか状態が上がらず、4月の中日戦で石川昂弥に決勝本塁打を打たれ敗戦投手になるなど、内容も安定しなかった。さらに、4月17日のDeNA戦で打球を受けた[19]影響で後日登録抹消になり一時離脱した。しかし、戦列復帰後は投球内容が安定し、7月に新型コロナウイルス感染により離脱した後も復帰してから調子を崩すことなく前年同様8回を担った。離脱の影響もあり登板数、ホールドポイント共に大きく減少しタイトル獲得はならなかった一方、課題となっていた被本塁打は石川に喫して以降1本も許さず前年より大きく減少、右打者に対する被打率も大きく下がり、防御率は1点代前半を記録。キャリアハイの投球内容を披露し、リーグ連覇に大きく貢献した[20]。
2023年も、セットアッパーとしてチームを支え、6月10日の埼玉西武ライオンズ戦(ベルーナドーム)で1点差でリードした8回に登板し無失点で抑え、通算128ホールドを記録し球団最多記録を更新した[21]。7月には2年ぶりにオールスターゲームに出場[22]。チームトップタイの58試合に登板し、38ホールドを記録したが、前年より防御率を2.98と前年より安定感を欠き8敗を喫した[23]。11月7日、翌シーズンからヤクルトの選手会長を務めることが決まった[24]。
選手としての特徴・人物
編集詳細情報
編集年度別投手成績
編集年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
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2019 | ヤクルト | 11 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | .000 | 124 | 26.0 | 33 | 7 | 13 | 0 | 0 | 24 | 0 | 0 | 25 | 21 | 7.27 | 1.77 |
2020 | 52 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 30 | .000 | 221 | 53.1 | 45 | 10 | 16 | 1 | 1 | 58 | 2 | 0 | 23 | 21 | 3.54 | 1.14 | |
2021 | 72 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 6 | 1 | 50 | .333 | 272 | 67.2 | 55 | 12 | 18 | 5 | 2 | 74 | 2 | 1 | 23 | 18 | 2.39 | 1.08 | |
2022 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 4 | 0 | 28 | .556 | 173 | 46.2 | 23 | 1 | 14 | 3 | 1 | 43 | 0 | 0 | 6 | 6 | 1.16 | 0.79 | |
2023 | 56 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 8 | 0 | 38 | .111 | 220 | 54.1 | 50 | 6 | 6 | 2 | 2 | 47 | 1 | 0 | 20 | 18 | 2.98 | 1.03 | |
2024 | 17 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 2 | 2 | .000 | 81 | 17.1 | 24 | 1 | 4 | 1 | 0 | 8 | 0 | 0 | 14 | 14 | 7.27 | 1.62 | |
通算:6年 | 258 | 3 | 0 | 0 | 0 | 9 | 28 | 3 | 148 | .243 | 1091 | 265.1 | 230 | 37 | 71 | 12 | 6 | 254 | 5 | 1 | 111 | 98 | 3.32 | 1.13 |
- 2024年度シーズン終了時
- 各年度の太字はリーグ最高、赤太字はNPBにおける歴代最高
年度別守備成績
編集年 度 |
球 団 |
投手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2019 | ヤクルト | 11 | 1 | 4 | 0 | 0 | 1.000 |
2020 | 52 | 2 | 12 | 0 | 1 | 1.000 | |
2021 | 72 | 3 | 11 | 0 | 0 | 1.000 | |
2022 | 50 | 0 | 7 | 0 | 1 | 1.000 | |
2023 | 56 | 2 | 8 | 1 | 0 | .909 | |
2024 | 17 | 1 | 4 | 0 | 0 | 1.000 | |
通算 | 258 | 9 | 46 | 1 | 2 | .982 |
- 2024年度シーズン終了時
タイトル
編集表彰
編集記録
編集- 初記録
- 投手記録
- 初登板・初先発登板:2019年6月1日、対横浜DeNAベイスターズ11回戦(横浜スタジアム)、4回5失点で敗戦投手[31]
- 初奪三振:同上、1回裏に宮﨑敏郎から空振り三振
- 初ホールド:2020年6月19日、対中日ドラゴンズ1回戦(明治神宮野球場)、6回表二死から3番手で救援登板、1/3回無失点
- 初セーブ:2021年4月23日、対中日ドラゴンズ3回戦(明治神宮野球場)、9回表に5番手で救援登板・完了、1回無失点
- 初勝利:2021年7月1日、対阪神タイガース12回戦(阪神甲子園球場)、8回裏に2番手で救援登板(プロ入り通算100試合目)、1回無失点[14]
- 打撃記録
- 初打席:2019年6月1日、対横浜DeNAベイスターズ11回戦(横浜スタジアム)、2回表に上茶谷大河から空振り三振
- 節目の記録
- その他の記録
- シーズン50ホールド:2021年 ※NPB記録[16]
- 初登板から初勝利まで10連敗 ※史上8人目[14][33]
- プロ初勝利までにかかった登板数:100試合 ※100試合以上かかったのは史上8人目[14]
- プロ未勝利でタイトル獲得:2020年、最優秀中継ぎ ※史上初[13]
- オールスターゲーム出場:2回(2021年、2023年)
背番号
編集- 17(2019年 - )
登場曲
編集- 「Rising Sun」EXILE(2019年)
- 「Sandstorm (2020 EDM Remix)」Darule(2020年 - )
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ “ヤクルト - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2024年12月4日閲覧。
- ^ あだち広報 2024年1月1日号 p6-7
- ^ “清水昇(東京ヤクルトスワローズ)”. 週刊ベースボールONLINE. 2021年7月13日閲覧。
- ^ “帝京 10-0 小山台”. スポーツブル. 2021年7月13日閲覧。
- ^ “帝京 12-4 関東第一”. スポーツブル. 2021年7月13日閲覧。
- ^ “二松学舎大付 5-4 帝京”. スポーツブル. 2021年7月13日閲覧。
- ^ “ヤクルト1位の国学院大・清水「慣れ親しんだ球場」”. 日刊スポーツ (2018年10月25日). 2021年7月13日閲覧。
- ^ “ヤクルト1位清水が仮契約、松岡ら伝統の背番17に”. 日刊スポーツ (2018年11月18日). 2021年7月13日閲覧。
- ^ “ヤクルトD1・清水が6・1先発 DeNA戦で1軍デビュー”. サンスポ (2019年5月28日). 2022年2月28日閲覧。
- ^ “【ヤクルト】ドラ1清水が2度目の先発も初勝利ならず4回3失点「申し訳ない」”. スポーツ報知 (2019年6月24日). 2022年2月28日閲覧。
- ^ “ヤクルト・清水昇が2回3Kゼロ封! 3度首振り真っ直ぐ勝負”. BASEBALL KING (2020年3月20日). 2020年3月20日閲覧。
- ^ “ヤクルト清水昇が失敗を糧に急成長。プロ初勝利にこだわらない理由とは”. web Sportiva (2020年8月12日). 2020年8月12日閲覧。
- ^ a b “ヤクルト清水、史上初の未勝利で個人タイトル獲得! 中日勢2人と最優秀中継ぎに”. Full-Count (2020年11月11日). 2021年3月12日閲覧。
- ^ a b c d “【データ】ヤクルト3年目清水昇 史上8人目プロ初勝利まで100試合以上”. 日刊スポーツ (2021年7月1日). 2021年7月16日閲覧。
- ^ "ヤクルト清水昇が36ホールドで球団記録更新 リーグでも6差をつけトップ". 日刊スポーツ. 日刊スポーツNEWS. 21 September 2021. 2021年9月22日閲覧。
- ^ a b “ヤクルト・清水が「ホールド日本一」 鉄腕セ最多72戦登板”. サンケイスポーツ (2021年10月27日). 2021年11月3日閲覧。
- ^ “ヤクルト清水昇5200万円大幅増「車を買おうと」中継ぎの評価向上も要望”. 日刊スポーツ (2021年12月17日). 2021年12月19日閲覧。
- ^ 赤尾裕希 (2022年2月6日). “ヤクルト・清水昇、今季も八回の男!! 古田臨時コーチからは金言授かる”. サンスポ. 2022年10月5日閲覧。
- ^ “ヤクルト清水 右足に打球直撃で交代”. スポニチ Sponichi Annex (2022年4月17日). 2022年10月5日閲覧。
- ^ “ヤクルト・清水昇 鉄腕は勝利のために腕を振る/復活を遂げた男たち | 野球コラム”. 週刊ベースボールONLINE (2022年10月3日). 2022年10月9日閲覧。
- ^ “ヤクルト・清水昇が通算128ホールドの球団新 石川の教えを胸に「まだまだここから目標は高く」”. サンスポ (2023年6月11日). 2024年7月7日閲覧。
- ^ “全セのヤクルト・清水昇、夢の〝帝京魂〟対決実現! 全パのソフトバンク・中村晃を一ゴロに/オールスター”. サンスポ (2023年7月19日). 2024年7月7日閲覧。
- ^ “【ヤクルト】清水昇3000万円増1・3億円「全て奪還を」4年連続50試合登板もタイトル逃す”. 日刊スポーツ (2023年12月12日). 2024年7月7日閲覧。
- ^ “ヤクルト新選手会長に清水昇 救援投手就任は2001年の高津監督以来「身が引き締まる思いです」”. サンスポ (2023年11月7日). 2024年7月7日閲覧。
- ^ “ヤクルトD1・清水昇、『シミノボ』と呼んで!「1年間1軍に定着したい」”. サンスポ (2018年12月8日). 2021年7月13日閲覧。
- ^ “【ヤクルト】清水昇「はじめまして…」松坂大輔氏に突撃取材「スライダーなんですけど…」”. スポーツ報知 (2022年2月7日). 2022年2月28日閲覧。
- ^ “ヤクルト・清水昇「本当に味変ですよね」 横変化のコンビネーション強化中”. サンスポ (2024年2月10日). 2024年2月24日閲覧。
- ^ 浜浦日向 (2024年2月20日). “ヤクルト・清水昇、新球カットボールに収穫「打者の反応を見られてよかった」”. サンスポ. 2024年2月24日閲覧。
- ^ “ヤクルトD1・清水昇、『シミノボ』と呼んで!「1年間1軍に定着したい」”. サンスポ (2018年12月8日). 2021年7月13日閲覧。
- ^ 「ヤクルト・清水、「東鉄工業presents燕の下の力持ち賞」に選出」『サンサポ』2020年12月10日。2022年7月13日閲覧。
- ^ “ヤクルト49年ぶり球団ワーストタイ16連敗 プロ初登板のD1清水は4回5失点”. サンスポ (2019年6月1日). 2021年7月13日閲覧。
- ^ 「【燕番コラム】史上最速で100ホールド達成 ヤクルト・清水昇が先輩のDeNA・山崎に気付かされた「いい選手の証し」」『サンケイスポーツ』2022年9月13日。2022年9月14日閲覧。
- ^ “【ヤクルト】清水昇がレアードに痛恨被弾…高津監督「反省する部分はあった」”. スポーツ報知 (2021年6月10日). 2021年7月16日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 個人年度別成績 清水昇 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube
- 清水昇 - 東京ヤクルトスワローズオフィシャルサイト
- 選手情報 - 週刊ベースボールONLINE
- 清水昇 (@shimizu.n17) - Instagram