海洋水産部
海洋水産部(かいようすいさんぶ)は、大韓民国の国家行政機関。1996年8月から2008年2月まで存在した後廃止されたが、2013年に復活した。外庁として海洋警察庁(2014年に解体、その後文在寅政権で復活)を管轄、日本と領土紛争のある竹島(韓国名:独島)も管理する。海洋水産部の長を海洋水産部長官と称し、国務委員が任命される。
海洋水産部 해양수산부 | |
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海洋水産部 庁舎 | |
役職 | |
長官 | 康徒衡 |
組織 | |
概要 | |
所在地 | 世宗特別自治市ダソム2路94 政府世宗庁舎5棟 |
定員 | 548人 |
年間予算 |
歳入:9511億4800万ウォン 歳出:5兆1795億6700万ウォン |
設置 | 2013年3月23日 |
前身 |
文化体育観光部 農林水産食品部 国土海洋部 |
ウェブサイト | |
海洋水産部 |
大韓民国海洋水産部 | |
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各種表記 | |
ハングル: | 해양수산부 |
漢字: | 海洋水産部 |
発音: | へヤンスサンブ |
日本語読み: | かいようすいさんぶ |
英語表記: | Ministry of Oceans and Fisheries |
沿革
編集1948年7月大韓民国政府樹立にともない、交通部海運局と商工部水産局が設置されたのを起源とする。1955年2月海務庁(1961年10月廃止)、1966年2月水産庁、1976年港湾庁が新設され、1977年12月に港湾庁は海運港湾庁に改称された。1996年8月、海運港湾庁・水産庁・水路局を統合、行政自治部所属だった海洋警察庁も外庁として編入し、海洋水産部が誕生した。2008年2月に廃止され、国土海洋部と農林水産食品部に吸収された。2013年に復活した。
朴槿恵が海洋水産部を復活させると最初の長官に女性科学者の尹珍淑が任命され、海洋水産部で初の女性長官として注目された。しかし当初より暴言が絶えないなど長官としての資質に問題があるとして、野党だけでなくセヌリ党の議員からも批判されており、朴槿恵の独断的な「手帳人事」の典型とされていた[1][2]。2014年1月末にヨスで発生した原油流出事故の対応において尹珍淑は「(事故を起こした)GSカルテックスが第一の被害者、漁民はその次」と発言するなど被害者を侮辱する言動を繰り返したため、国務総理の鄭烘原の解任建議権により解任された[3][4][5]。国務総理が長官の解任建議権を発動するのは歴史的に二度目であり、2003年の最初の発動も海洋水産部の崔洛正に対するものであった。
職務
編集海洋・水産政策、漁村開発、水産物流通、海運・港湾、海洋環境、海洋調査、海洋資源開発、海洋科学技術の研究・開発及び海洋安全審判に関する事務を管掌する[6]。
組織
編集幹部
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下部組織
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所属機関
編集- 国立水産物品質管理院
- 支院(ソウル、仁川、平沢、長項、麗水、木浦、莞島、済州、釜山、統営、浦項、江陵、仁川空港)
- 国立海洋調査院
- 海洋調査事務所(南海、東海、西海)
- 東海漁業管理団
- 済州漁業管理事務所
- 操業監視センター
- 西海漁業管理団
- 国立海事高等学校(釜山、仁川)
- 海洋水産人材開発院
- 国立海洋測位情報院
- 釜山地方海洋水産庁
- 釜山港建設事務所
- 仁川地方海洋水産庁
- 京仁海洋水産事務所
- 麗水地方海洋水産庁
- 麗川海洋水産事務所
- 光陽海洋水産事務所
- 馬山地方海洋水産庁
- 統営海洋水産事務所
- 泗川海洋水産出張所
- 統営海洋水産事務所
- 東海地方海洋水産庁
- 束草海洋水産事務所
- 墨湖海洋水産事務所
- 三陟海洋水産出張所
- 群山地方海洋水産庁
- 長項海洋水産事務所
- 木浦地方海洋水産庁
- 珍島航路表示事務所
- 莞島海洋水産事務所
- 浦項地方海洋水産庁
- 浦項新港海洋水産事務所
- 平沢地方海洋水産庁
- 唐津海洋水産出張所
- 海洋安全審判院
- 国立水産科学院
- 東海水産研究所
- 独島水産研究センター
- 西海水産研究所
- 南西海水産研究所
- 亜熱帯水産研究センター
- 南東海水産研究所
- 戦略養殖研究所
- 未来養殖研究センター
- 海藻類バイオ研究センター
- 育種研究センター
- 中央内水面研究所
- 内水面養殖研究センター
- 鯨研究所
- 干潟研究所
- 水産植物品種管理センター
- 東海水産研究所
- 蔚山地方海洋水産庁
- 大山地方海洋水産庁
歴代長官
編集代 | 氏名 | 在任期間 | 政権 | ||
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漢字表記 | ハングル表記 | 着任 | 退任 | ||
1 | 辛相佑 | 신상우 | 1996年8月8日 | 1997年8月6日 | 金泳三政権 |
2 | 趙正済 | 조정제 | 1997年8月7日 | 1998年3月2日 | |
3 | 金善吉 | 김선길 | 1998年3月3日 | 1999年3月22日 | 金大中政権 |
4 | 鄭相千 | 정상천 | 1999年3月23日 | 2000年1月13日 | |
5 | 李恒圭 | 이항규 | 2000年1月14日 | 2000年8月6日 | |
6 | 盧武鉉 | 노무현 | 2000年8月7日 | 2001年3月25日 | |
7 | 鄭宇沢 | 정우택 | 2001年3月26日 | 2001年9月6日 | |
8 | 柳三男 | 유삼남 | 2001年9月7日 | 2002年7月11日 | |
9 | 金昊植 | 김호식 | 2002年7月12日 | 2003年2月26日 | |
10 | 許成寛 | 허성관 | 2003年2月27日 | 2003年9月18日 | 盧武鉉政権 |
11 | 崔洛正 | 최낙정 | 2003年9月18日 | 2003年10月2日 | |
権限代行 | 金英南 | 김영남 | 2003年10月2日 | 2003年10月13日 | |
12 | 張丞玗 | 장승우 | 2003年10月14日 | 2005年1月4日 | |
13 | 呉巨敦 | 오거돈 | 2005年1月5日 | 2006年3月26日 | |
14 | 金成珍 | 김성진 | 2006年3月27日 | 2007年5月10日 | |
15 | 姜武賢 | 강무현 | 2007年5月11日 | 2008年2月29日 | |
16 | 尹珍淑 | 윤진숙 | 2013年4月17日 | 2014年2月12日 | 朴槿恵政権 |
権限代行 | 孫在学 | 손재학 | 2014年2月12日 | 2014年3月5日 | |
17 | 李柱栄 | 이주영 | 2014年3月5日 | 2014年12月24日 | |
権限代行 | 金栄錫 | 김영석 | 2014年12月25日 | 2015年3月15日 | |
18 | 兪奇濬 | 유기준 | 2015年3月16日 | 2015年11月10日 | |
19 | 金栄錫 | 김영석 | 2015年11月11日 | 2017年6月15日 | |
20 | 金栄春 | 김영춘 | 2017年6月16日 | 2019年4月2日 | 文在寅政権 |
21 | 文成赫 | 문성혁 | 2019年4月3日 | 2022年5月9日 | |
22 | 趙承煥 | 조승환 | 2022年5月10日 | 2023年12月28日 | 尹錫悦政権 |
23 | 康徒衡 | 강도형 | 2023年12月29日 | (現職) |
脚注
編集- ^ “朴大統領、尹珍淑氏任命を強行…就任52日で組閣完成”. 東亜日報. (2013年4月18日)
- ^ “【中央時評】無秩序な身内、青瓦台(2)”. 中央日報. (2013年5月16日)
- ^ “海洋水産部長官を更迭 朴大統領の責任論も”. 聯合ニュース. (2014年2月6日)
- ^ “朴大統領、ユン・ジンスク長官電撃更迭 油流出事故不適切発言で”. ハンギョレ新聞. (2014年2月6日)
- ^ “韓国、問題の女性閣僚を解任 以前に下劣な日本批判 朴大統領の任命責任も”. 夕刊フジ. (2014年2月7日)
- ^ 法律第25752号『海洋水産部とその所属機関職制』第3条
関連項目
編集外部リンク
編集- http://www.mof.go.kr/ 海洋水産部公式サイト