浦項市
韓国・慶尚北道の市
座標: 北緯36度1分8.4秒 東経129度20分36.5秒 / 北緯36.019000度 東経129.343472度
浦項市(ポハンし)は、大韓民国慶尚北道東海岸の港湾都市。日本海の迎日湾に面した漁港であったが、1970年代初頭に浦項製鉄所が誕生して以来、韓国有数の工業都市として発展してきた。慶尚北道で唯一の大都市。
位置 | |
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各種表記 | |
ハングル: | 포항시 |
漢字: | 浦項市 |
日本語読み仮名: | ほこうし |
片仮名転写: | ポハン=シ |
ローマ字転写 (RR): | Pohang-si |
統計(2023年) | |
面積: | 1,130.08 km2 |
総人口: | 493,033[1] 人 |
男子人口: | 250,242 人 |
女子人口: | 242,791 人 |
行政 | |
国: | 大韓民国 |
上位自治体: | 慶尚北道 |
下位行政区画: | 2区4邑10面15洞 |
行政区域分類コード: | 37010 |
浦項市の木: | チョウセンマツ |
浦項市の花: | バラ |
浦項市の鳥: | カモメ |
自治体公式サイト: | 浦項市 |
東洋最大級の浦項製鉄所や浦項工科大学校があり、浦項港は鉄鋼関係の輸出入が多い。慶尚北道に所属する市のなかで最大の都市である。
歴史
編集浦項市
編集- 1949年
- 1962年 - 国際開港場に指定される。
- 1973年 - 浦項製鉄所第一期工事完成、操業開始。
- 1983年2月15日 - 迎日郡延日邑の一部を編入。
- 1987年1月1日 - 迎日郡大松面の一部を編入。
- 1995年1月1日
- 2010年1月1日 - 大甫面が虎尾串面に改称。(2区4邑10面)
- 2017年11月15日 - 韓国時間14時29分頃、浦項市北区の北方9キロ沿岸付近を震源とするM5.4の地震が発生し、市内で被害が発生(浦項地震)。
迎日郡
編集- 1914年4月1日 - 郡面併合により、延日郡・清河郡および興海郡の大部分(北安面を除く)、長鬐郡の大部分(内南面・陽南面を除く)を迎日郡として編成。迎日郡に以下の面が成立。[4][5](17面)
- 1917年 - 浦項面の一部を兄山面として分離(18面)。
- 1931年4月1日[6]
- 浦項面が浦項邑に昇格。(1邑17面)
- 浦項邑に日本式地名を付与。
- 浦項洞 → 本町、初音町、栄町、明治町、昭和町、南浜町、東浜町1-2丁目、新興町、旭町、仲町
- 鶴山洞の一部 → 川口町
- 1934年4月1日(1邑15面)[7]
- 竹南面・竹北面が合併し、竹長面を設置。
- 長鬐面・峰山面が合併し、只杏面を設置。
- 1938年4月1日 - 兄山面および大松面松島洞の一部が浦項邑に編入。[8](1邑14面)
- 1942年10月1日 - 滄洲面の大部分と東海面の九万洞をもって九龍浦邑を設置・昇格。ただし、滄洲面の孔堂洞・上政洞・中山洞・中興洞は東海面に編入。[9](2邑13面)
- 1945年 - 九龍浦邑に大甫出張所を設置。
- 1946年 - 浦項邑の日本式地名を廃止。
- 本町 → 上元洞
- 明治町 → 徳寿洞
- 旭町 → 余川洞
- 昭和町 → 大新洞
- 栄町 → 徳山洞
- 初音町 → 大興洞
- 新興町 → 新興洞
- 東浜町1-2丁目 → 東浜1-2街
- 南浜町 → 南浜洞
- 川口町 → 港口洞
- 仲町 → 中央洞
- 1949年8月14日 - 浦項邑が浦項府に昇格・分離。(1邑13面)
- 1956年7月8日 - 興海面・曲江面が合併し、義昌面が発足。(1邑12面)
- 1957年10月29日 - 達田面を廃止し、義昌面・延日面に分割編入。[10](1邑11面)。
- 草谷洞・鶴川洞・城谷洞・里仁洞・大蓮洞 → 義昌面
- 鶴田洞・達田洞・自明洞・柳江洞 → 延日面
- 1973年7月1日 - 義昌面が義昌邑に昇格。(2邑10面)
- 1980年12月1日(4邑8面)
- 延日面が延日邑に昇格。
- 烏川面が烏川邑に昇格。
- 1983年2月15日(4邑8面)[11]
- 延日邑の大岑洞・孝子洞・芝谷洞・梨洞および東海面の日月洞が浦項市に編入。
- 義昌邑が興海邑に改称。
- 竹長面の一部が盈徳郡達山面に編入。
- 1986年4月1日(4邑10面)
- 大甫出張所(九龍浦邑の九万洞・江沙洞・大甫洞、東海面の大冬背洞を管轄)が大甫面に昇格。
- 杞北出張所(杞渓面の龍基洞・吾徳洞・盛法洞・塔亭洞・大谷洞・冠川洞・栗山洞を管轄)を杞北面に昇格・分離。
- 1987年1月1日 - 大松面の虎洞および堤内洞・松洞・玉明洞の各一部が浦項市に編入。(4邑10面)
- 1991年12月1日 - 只杏面が長鬐面に改称。(4邑10面)
- 1995年1月1日 - 迎日郡が浦項市と合併し、改めて浦項市が発足。迎日郡は廃止。
行政
編集気候
編集- 最高気温極値38.6℃(1994年7月14日)
- 最低気温極値-15.0℃(1945年1月5日)
浦項市の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 17.5 (63.5) |
24.9 (76.8) |
26.9 (80.4) |
32.8 (91) |
36.1 (97) |
37.7 (99.9) |
38.6 (101.5) |
39.3 (102.7) |
35.9 (96.6) |
30.5 (86.9) |
26.6 (79.9) |
21.5 (70.7) |
39.3 (102.7) |
平均最高気温 °C (°F) | 6.7 (44.1) |
9.0 (48.2) |
13.3 (55.9) |
19.1 (66.4) |
23.5 (74.3) |
25.8 (78.4) |
29.0 (84.2) |
29.5 (85.1) |
25.5 (77.9) |
21.4 (70.5) |
15.4 (59.7) |
8.9 (48) |
18.9 (66) |
日平均気温 °C (°F) | 2.2 (36) |
4.3 (39.7) |
8.6 (47.5) |
14.1 (57.4) |
18.6 (65.5) |
21.8 (71.2) |
25.4 (77.7) |
26.0 (78.8) |
21.9 (71.4) |
16.9 (62.4) |
10.6 (51.1) |
4.3 (39.7) |
14.6 (58.3) |
平均最低気温 °C (°F) | −1.5 (29.3) |
0.2 (32.4) |
4.2 (39.6) |
9.6 (49.3) |
14.4 (57.9) |
18.6 (65.5) |
22.5 (72.5) |
23.3 (73.9) |
18.9 (66) |
13.1 (55.6) |
6.6 (43.9) |
0.5 (32.9) |
10.9 (51.6) |
最低気温記録 °C (°F) | −14.4 (6.1) |
−13.4 (7.9) |
−9.9 (14.2) |
−2.3 (27.9) |
3.7 (38.7) |
8.2 (46.8) |
10.8 (51.4) |
14.0 (57.2) |
8.9 (48) |
0.6 (33.1) |
−8.3 (17.1) |
−13.1 (8.4) |
−14.4 (6.1) |
降水量 mm (inch) | 39.8 (1.567) |
36.5 (1.437) |
60.5 (2.382) |
81.2 (3.197) |
84.6 (3.331) |
126.8 (4.992) |
200.6 (7.898) |
230.2 (9.063) |
189.3 (7.453) |
76.7 (3.02) |
40.1 (1.579) |
26.1 (1.028) |
1,192.4 (46.945) |
平均降水日数 (≥0.1 mm) | 5.7 | 5.9 | 8.5 | 8.2 | 8.5 | 9.7 | 13.7 | 13.5 | 11.3 | 6.4 | 6.2 | 4.7 | 102.3 |
平均降雪日数 | 2.1 | 2.2 | 1.1 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.2 | 1.5 | 7.1 |
% 湿度 | 48.8 | 50.8 | 55.4 | 57.1 | 64.1 | 73.9 | 78.3 | 78.6 | 75.3 | 65.1 | 57.4 | 49.9 | 62.9 |
平均月間日照時間 | 191.4 | 185.1 | 203.8 | 219.3 | 230.9 | 189.2 | 168.5 | 178.5 | 160.9 | 199.7 | 185.0 | 191.2 | 2,303.5 |
出典:韓国気象庁 (平均値:1991年-2020年、極値:1943年-現在)[12][13] |
軍事
編集経済
編集世界的企業に成長したポスコの城下町である。
1976年1月、朴正煕大統領が新年のあいさつで浦項の試掘井戸から石油がでたことを発表。オイルショックの最中ということもあり国中が歓喜にわいたが[14]、採算が合うものではなかった。ただし、市内の地下には石油・ガス資源は埋蔵されており、2017年には掘削中の井戸から天然ガスが湧出。吹き上がる炎が観察できた[15]。
交通
編集鉄道
編集- 韓国鉄道公社(KORAIL)
バス
編集- 浦項高速バスターミナル
- 浦項駅の1km南にある。ソウル高速バスターミナルへは30分間隔の運行で、所要時間は4時間30分。その他大田・光州・馬山(昌原市)への便がある。
- 浦項市外バスターミナル
- 高速バスターミナルのさらに2km南にある。釜山総合バスターミナルへは昼間5~10分間隔の運行で、所要時間は1時間20分。大邱東部市外バスターミナル(大邱広域市)へも昼間5~10分間隔の運行。その他仁川国際空港・蔚山等のほか、鉄道でつながっていない江原特別自治道江陵へ連絡するバスもある。
道路
編集- 益山-浦項高速道路(20号線) 京釜高速道路までの区間が部分開通している。
- 西浦項インターチェンジ - 浦項料金所 - 浦項インターチェンジ
- 東海高速道路(65号線) 釜山広域市から浦項市南区まで接続されており、北欧で盈徳郡まで接続される。
航空
編集船
編集教育
編集大学校
編集私立
専門大学
編集事内大学
編集- ポスコ技術大学、浦項キャンパス
スポーツ
編集浦項製鉄所のサッカー部を母体に設立したプロサッカークラブ、浦項スティーラースは、韓国初のサッカー専用スタジアムである浦項スティールヤードをホームスタジアムとして使用し、2013年度シーズン終了時において、国内リーグ優勝5回、アジア選手権優勝3回の結果を残している。なお、大邱広域市を本拠地とするプロ野球・三星ライオンズが2012年夏の新球場完成により、時折試合を行うようになった。2013年7月19日、プロ野球オールスター戦も開催された。
種目 | チーム名 | 創立年度 | ホーム競技場 |
Kリーグ1 | 浦項スティーラース | 1973年 | 浦項スティールヤード |
韓国プロ野球 | 三星ライオンズ | 1982年 | 浦項野球場(準本拠地、2012年7月完成、2012年8月より時折1軍、2軍ともに試合を開催) |
メディア
編集出身著名人
編集姉妹都市・友好都市
編集脚注
編集- ^ “주민등록 인구통계 - 행정안전부”. 行政安全部. 2024年1月3日閲覧。
- ^ 전국33개 도농복합형태에 시(市)설치등에관한법률(1994年 8月13日)
- ^ 시조례 제10호 구청 설치 (1995年1月11日)
- ^ 朝鮮総督府令第111号(1913年12月29日)
- ^ 道令第2号(1914年3月16日)
- ^ 朝鮮総督府令第103号(1930年 12月29日)
- ^ 道令第83号(1933年10月6日)
- ^ 朝鮮総督府令第197号(1938年9月27日)
- ^ 朝鮮総督府令第243号(1942年9月30日)
- ^ 法律第451号 지방자치단체의폐치분합및구역변경에관한법률(1957年10月29日)
- ^ 大統領令第11027号 市・郡・区・邑・面の管轄区域変更及び面設置等に関する規定(1983年1月10日)
- ^ “우리나라 기후평년값(1991~2020) 포항(138)”. 韓国気象庁. 2021年3月25日閲覧。
- ^ “순위값 - 구역별조회 포항(138)”. 韓国気象庁. 2021年10月2日閲覧。
- ^ 産油国の夢にテンタワンヤ『朝日新聞』1976年(昭和51年)1月18日朝刊、13版、7面
- ^ “「爆発したらどうする?」と韓国ネットも不安げ=韓国・浦項市、いくら待っても消えない謎の火柱を聖火台型の観光資源に!?”. レコードチャイナ (2017年5月27日). 2021年1月26日閲覧。