歌行燈
『歌行燈』(うたあんどん)は、泉鏡花が1910年(明治43年)1月に発表した小説。
歌行燈 | |
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作者 | 泉鏡花 |
国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
ジャンル | 短編小説、中編小説 |
発表形態 | 雑誌掲載 |
初出情報 | |
初出 | 『新小説』1910年1月号 |
刊本情報 | |
出版元 | 春陽堂 |
出版年月日 | 1912年1月 |
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内容
編集恩地喜多八は能のシテ方宗家の甥であったが、謡の師匠宗山と腕比べを行い自殺に追い込んだために勘当される。宗山には娘お三重がいたが、親の死によって芸者となっていた。肺を病み流浪する喜多八は偶々お三重と会い、二度と能をしないとの禁令を破ってお袖に舞と謡を教える。
喜多八の伯父の前でお三重が『海人』(観世では『海士』)の「玉之段」を舞う場面がクライマックスといわれている。鏡花は元来能に深い造詣があった。深夜に響く鼓と謡、舞と海音の描写等が見られる。
1943年に成瀬巳喜男監督、花柳章太郎、山田五十鈴主演で映画化され、1960年には衣笠貞之助監督、市川雷蔵、山本富士子主演で再度映画化された。
→「歌行燈 (1943年の映画)」を参照
→「歌行燈 (1960年の映画)」を参照