架線
架線(かせん、がせん、英語: overhead line)とは
空中に張り渡された線
編集送電工事の関係者の間ではフィクションの架空(かくう)との混同を避けるため、「がくう」と読む慣習がある[1]。一般向けの説明では「かくう」の読みを使うこともある[2]。
- 架線を架け渡すこと
電力事業者や電線路工事の現場では、送電線を張る作業の意味の架線は「がせん」と読む[3][4]。
- 架線のメンテナンス
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電気鉄道の架線
編集→詳細は「架空電車線方式」を参照
電気鉄道で電気車(電気機関車と電車)の運転に使用されるものの正式/制式名称は架空電車線(かくうでんしゃせん)であり、架空方式(電車線を線路の上方に施設する方式)により施設する電車線を指す[5]。なお、鉄道の現場では、仮線、下線、河川、活線(かっせん=通電中状態)などとの混同を防ぐ目的で「がせん」と読まれる。
架空電車線方式において列車が通る空間の上部(日本においては直流・交流、設置場所などで下限高さが異なる[注釈 1])[6][注釈 2]。
電気車の集電装置に接するトロリ線の吊り方には多くの方式がある。架線を構成する電線が多くなるほどトロリ線のばね定数が均一化し、列車速度の向上が可能となる。速度向上のためには、その他に張力を向上させる必要もある。トロリ線には伝導特性と展延性に優れる銅線を用いることが一般的であるが、レール方向に対する延びや磨耗による事故を防ぎ、かつ、交換周期の延長を図るため、日本の在来線の長大トンネルなどでは、鋼鉄製のものを使用する場合もある。集電子の同じ箇所ばかりが接触して偏摩耗してしまうことを防ぐため、直線区間であっても、架線はある程度の幅でジグザグに張られている。
架空電車線を吊るすためのビーム等の支持物、曲線引き装置、引止め装置、き電線支持 等に使われるための電柱は「電化柱」という。
- 電気鉄道の関連項目
参考文献
編集- 電気設備に関する技術基準を定める省令 - e-Gov法令検索
- “電気事業法 告示・内規等”. 2020年10月4日閲覧。
- “電気設備の技術基準の解釈” (pdf). 経済産業省 (2021年5月31日). 2021年10月3日閲覧。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ “架空送電線(がくうそうでんせん)の話|produced by 株式会社タワーライン・ソリューション”. www.k-tls.co.jp. 2023年8月5日閲覧。
- ^ “配電について”. www.kansai-td.co.jp. 2023年10月27日閲覧。
- ^ “架線工事 - 送電線建設技術研究会”. www.sou-ken.or.jp. 2023年10月27日閲覧。
- ^ 〈更新日不明〉2019年3月7日閲覧)
- ^ 『電気設備の技術基準の解釈』 第201条【電気鉄道等に係る用語の定義】(省令第1条)、平成30年10月1日付け改正・20180824保局第2号 。
- ^ 『電気設備の技術基準の解釈』 第205条【直流電車線の施設】(省令第5条第1項、第6条、第20条、第25条第1項)・第217条【鋼索鉄道の電車線等の施設(省令第5条第1項、第20条、第25条第1項、第28条、第52条、第53条第2項、第54条)】平成30年10月1日付け改正・20180824保局第2号 。