林巳奈夫
林 巳奈夫(はやし みなお、1925年5月9日 - 2006年1月1日[1])は、日本の考古学者。専門は中国考古学、特に青銅器・玉器を研究した。京都大学名誉教授。日本学士院会員。1995年勲三等旭日中綬章受章。。
人物情報 | |
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生誕 |
1925年5月9日 日本神奈川県 |
死没 |
2006年1月1日(80歳没) 日本神奈川県 |
出身校 | 京都大学文学部 |
学問 | |
研究分野 | 東洋考古学 |
研究機関 | 京都大学人文科学研究所 |
学位 | 文学博士(京都大学) |
主な受賞歴 | 日本学士院賞、勲三等旭日中綬章 |
経歴
編集1925年、神奈川県藤沢市鵠沼に生まれた。父・林達夫は著名な思想家・評論家で、明治大学教授や平凡社『世界大百科事典』編集長を務めていた。その長男で、父を編集者・言論人として認める一方で、自身は父を越えるべく「自ら生み出す者としての学者になろうと思った」と語っていた。京都大学文学部史学科で学び、1950年に卒業。
卒業後は、父の伝手で一時期平凡社編集部に勤務。しかし1957年、京都大学人文科学研究所助手に採用された。1968年に助教授、1975年教授に昇格。1975年、学位論文『中國殷周時代の武器』を京都大学に提出して文学博士の学位を取得[2]。1989年に京都大学を退任し、名誉教授となった。2004年、日本学士院会員に選出された[3]。2005年12月、日本学士院にて初講義を行ったが、これが会員としての最低限の責任と、同僚たちへの挨拶となった。2006年1月1日14時53分、急性心不全のため藤沢市鵠沼の自宅で死去[1]。
受賞・栄典
編集著作
編集- 著書
- 『中国殷周時代の武器』京都大学人文科学研究所 1972年
- 『漢代の文物』京都大学人文科学研究所 1976年
- 『殷周時代青銅器の研究』吉川弘文館 1984年
- 『戦国時代出土文物の研究』京都大学人文科学研究所 1985年
- 『殷周時代青銅器紋様の研究』吉川弘文館 1986年
- 『春秋戦国時代青銅器の研究』吉川弘文館 1989年
- 『漢代の神神』臨川書店 1989年
- 『中國古玉の研究』吉川弘文館、1991年
- 新装版 2023年 ISBN 9784642093651
- 『石に刻まれた世界 画像石が語る古代中国の生活と思想』東方書店〈東方選書〉1992年
- 『中国古代の生活史』吉川弘文館 1992年
- 歴史文化セレクション 2009年
- 『龍の話 図像から解く謎』中央公論社〈中公新書〉1993年
- 『中国文明の誕生』吉川弘文館 1995年
- 『中国古玉器総説』吉川弘文館 1999年
- 新装版 2023年 ISBN 9784642093668
- 『中國殷周時代の武器』朋友書店(京都大学人文科学研究所研究報告)、1999年
- 『中国古代の神がみ』吉川弘文館 2002年
- 新装版 2020年 ISBN 9784642083775
- 『神と獣の紋様学 中国古代の神がみ』吉川弘文館 2004年
- 『中国古代車馬研究』岡村秀典編、臨川書店 2018年
外部リンク
編集脚注
編集- ^ a b “林巳奈夫氏死去/京都大名誉教授”. 四国新聞社. (2016年1月4日) 2013年8月25日閲覧。
- ^ CiNii(学位論文)
- ^ 日本学士院(物故会員)