東京2歳優駿牝馬
東京2歳優駿牝馬(とうきょうにさいゆうしゅんひんば)は、特別区競馬組合が大井競馬場で施行する地方競馬の重賞競走(南関東SI)である。
東京2歳優駿牝馬 TOKYO 2SAI YUSHUN HINBA[1] | |
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第39回の勝利馬モダンウーマン | |
開催国 | 日本 |
主催者 | 特別区競馬組合(南関東公営) |
競馬場 | 大井競馬場 |
創設 | 1977年12月20日 |
2021年の情報 | |
距離 | ダート1600m |
格付け | 南関東SI |
賞金 |
1着賞金2000万円 |
出走条件 | サラブレッド系2歳牝馬(地方全国交流) |
負担重量 | 定量(54kg、南半球産3kg減) |
出典 | [2] |
副賞は、特別区競馬組合管理者賞、東京都馬主会理事長賞(2021年)[3]。
概要
編集1977年に日本初の3歳(現2歳)牝馬による重賞競走「東京3歳優駿牝馬(とうきょうさんさいゆうしゅんひんば)」の名称で創設[4]。2001年より馬齢表記が国際基準へ変更されたのに伴い、現名称となった。施行距離はスタンド工事のため10m短縮された2001年と2002年を除き、1600mで定着している。施行時期は創設時より12月開催で定着しており、2007年以降は開催日も12月31日で固定された。
2010年から地方競馬全国交流競走として施行され、他地区地方競馬所属馬も出走が可能になったほか、GRANDAME-JAPAN(2歳シーズン)の最終戦に指定された[5]。
歴代の優勝馬には大井記念のほか中央競馬でも重賞を2勝したパルブライトのほか、ツキメリー(メリーナイスの母)やラドンナリリー(リンデンリリーの母)など、繁殖馬として日本中央競馬会(JRA)GI優勝馬の母となった馬もいる。また、ホッカイドウ競馬でデビュー後に南関東へ移籍した馬が2007年から2012年まで6年連続優勝した[6]。
条件・賞金(2021年)
編集歴史
編集- 1977年 - 南関東所属の3歳牝馬限定競走「東京3歳優駿牝馬」の名称で創設、大井競馬場のダート1600mで施行。
- 1995年 - 南関東グレード導入、(南関東)G1に格付け。
- 2001年
- 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、競走条件を「サラ系2歳牝馬(南関東所属馬)」に変更。
- 名称を「東京2歳優駿牝馬」に変更。
- 大井競馬場のスタンド工事により、施行距離を10m短縮(2002年まで)。
- 2007年 - 重賞格付表記を(南関東)SIに変更。
- 2010年
- 地方競馬全国交流競走に指定。
- 競走条件を「サラ系2歳牝馬(地方所属馬)」に変更。
- GRANDAME-JAPAN(2歳シーズン)に指定。
歴代優勝馬
編集すべて大井競馬場のダートコースで施行。
競走名は第24回まで「東京3歳優駿牝馬」、第25回以降は「東京2歳優駿牝馬」。
回 | 施行日 | 距離 | 優勝馬 | 性齢 | 所属 | タイム | 優勝騎手 | 管理調教師 | 馬主 |
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1 | 1977年12月20日 | 1600m | リマンドタイコウ | 牝2 | 大井 | 1:41.1 | 高橋三郎 | 鈴木冨士雄 | (合)太興 |
2 | 1978年12月19日 | 1600m | ユウコークイン | 牝2 | 船橋 | 1:43.2 | 石崎隆之 | 斉藤速人 | 亀山友次 |
3 | 1979年12月13日 | 1600m | ツキメリー | 牝2 | 船橋 | 1:41.8 | 古市修二 | 武井喜和十 | 浦房子 |
4 | 1980年12月10日 | 1600m | テスコフアイヤー | 牝2 | 船橋 | 1:41.5 | 高橋三郎 | 安藤栄作 | (有)大野商事 |
5 | 1981年12月21日 | 1600m | ラドンナリリー | 牝2 | 川崎 | 1:42.9 | 篠原久雄 | 佐藤鉄次 | 五十嵐登 |
6 | 1982年12月14日 | 1600m | サーペンスール | 牝2 | 大井 | 1:41.7 | 山口勲 | 鶴田憲吉 | 市川清一 |
7 | 1983年12月6日 | 1600m | グレイスタイザン | 牝2 | 川崎 | 1:43.8 | 森下博 | 佐々木國廣 | 船橋泰三 |
8 | 1984年12月5日 | 1600m | スービツクマギー | 牝2 | 大井 | 1:43.0 | 佐々木竹見 | 福永二三雄 | 鈴木隆 |
9 | 1985年12月9日 | 1600m | トミアルコ | 牝2 | 大井 | 1:42.5 | 宮浦正行 | 田中康弘 | 富岡喜平 |
10 | 1986年12月8日 | 1600m | スタードール | 牝2 | 大井 | 1:46.1 | 山崎尋美 | 佐野誠三 | 門別弘一 |
11 | 1987年12月9日 | 1600m | シナノエンペリー | 牝2 | 大井 | 1:44.6 | 宮浦正行 | 荒井勝弘 | 河田信保 |
12 | 1988年12月14日 | 1600m | エスエスレデイー | 牝2 | 大井 | 1:44.5 | 的場文男 | 長沼正義 | 根岸茂 |
13 | 1989年12月6日 | 1600m | ホクトフローラ | 牝2 | 船橋 | 1:45.2 | 秋田実 | 成田清輔 | 森滋 |
14 | 1990年12月11日 | 1600m | フジノリニアー | 牝2 | 川崎 | 1:44.6 | 山崎尋美 | 山崎三郎 | 野武芳夫 |
15 | 1991年12月4日 | 1600m | カシワズプリンセス | 牝2 | 川崎 | 1:42.5 | 野口睦三 | 高橋正豪 | 柏木善治郎 |
16 | 1992年12月16日 | 1600m | アーデルエルザ | 牝2 | 大井 | 1:43.7 | 鈴木啓之 | 小筆昌 | 芹田鶴子 |
17 | 1993年12月8日 | 1600m | ニイタカローズ | 牝2 | 川崎 | 1:42.8 | 佐々木竹見 | 新貝一雄 | 藤本富士子 |
18 | 1994年12月21日 | 1600m | パルブライト | 牝2 | 大井 | 1:44.1 | 藤江昭徳 | 荒居貴美夫 | 木浪巖 |
19 | 1995年12月19日 | 1600m | ハイフレンドムーン | 牝2 | 大井 | 1:43.8 | 石崎隆之 | 竹原眞一 | 髙橋顕輔 |
20 | 1996年12月11日 | 1600m | セイントサブリナ | 牝2 | 大井 | 1:42.3 | 張田京 | 荒井勝弘 | 内海正章 |
21 | 1997年12月10日 | 1600m | ダイアモンドコア | 牝2 | 川崎 | 1:44.1 | 森下博 | 井上宥藏 | (株)システムコア |
22 | 1998年12月2日 | 1600m | テーケーレディー | 牝2 | 川崎 | 1:44.8 | 森下博 | 福島幸三郎 | 加藤富保 |
23 | 1999年12月9日 | 1600m | トミケンブライト | 牝2 | 大井 | 1:43.0 | 的場文男 | 寺田新太郎 | (有)トミケン |
24 | 2000年12月6日 | 1600m | ベルモントデーンズ | 牝2 | 大井 | 1:42.6 | 的場文男 | 長沼正義 | (有)ベルモントファーム |
25 | 2001年12月28日 | 1590m | ラヴァリーフリッグ | 牝2 | 船橋 | 1:41.2 | 石崎隆之 | 出川克己 | 村中徳広 |
26 | 2002年12月30日 | 1590m | パレガルニエ | 牝2 | 川崎 | 1:42.0 | 今野忠成 | 池田孝 | 加藤信之 |
27 | 2003年12月30日 | 1600m | ビービーバーニング | 牝2 | 川崎 | 1:41.7 | 甲斐年光 | 武井榮一 | (有)坂東牧場 |
28 | 2004年12月30日 | 1600m | アサティスジョオー | 牝2 | 大井 | 1:42.7 | 張田京 | 庄子連兵 | 池上重徳 |
29 | 2005年12月30日 | 1600m | ダガーズアラベスク | 牝2 | 船橋 | 1:42.8 | 内田博幸 | 川島正行 | ダーレー・ジャパン・レーシング(有) |
30 | 2006年12月30日 | 1600m | ブラックムーン | 牝2 | 大井 | 1:41.8 | 的場文男 | 寺田新太郎 | 中村好太郎 |
31 | 2007年12月31日 | 1600m | マダムルコント | 牝2 | 川崎 | 1:42.5 | 町田直希 | 田邊陽一 | 栗山正 |
32 | 2008年12月31日 | 1600m | ネフェルメモリー | 牝2 | 船橋 | 1:41.8 | 戸崎圭太 | 川島正行 | 木谷ツヤ |
33 | 2009年12月31日 | 1600m | プリマビスティー | 牝2 | 船橋 | 1:43.4 | 左海誠二 | 岡林光浩 | 備前島敏子 |
34 | 2010年12月31日 | 1600m | クラーベセクレタ | 牝2 | 船橋 | 1:40.1 | 戸崎圭太 | 川島正行 | (有)サンデーレーシング |
35 | 2011年12月31日 | 1600m | エンジェルツイート | 牝2 | 大井 | 1:40.8 | 森泰斗 | 森下淳平 | (株)オリオンファーム |
36 | 2012年12月31日 | 1600m | カイカヨソウ | 牝2 | 船橋 | 1:43.2 | 戸崎圭太 | 川島正行 | (有)キャロットファーム |
37 | 2013年12月31日 | 1600m | ブルーセレブ | 牝2 | 川崎 | 1:44.0 | 森泰斗 | 武井和実 | 黛大介 |
38 | 2014年12月31日 | 1600m | ララベル | 牝2 | 大井 | 1:41.7 | 真島大輔 | 荒山勝徳 | 吉田照哉 |
39 | 2015年12月31日 | 1600m | モダンウーマン | 牝2 | 川崎 | 1:42.4 | 阿部龍 | 佐々木仁 | (有)グランド牧場 |
40 | 2016年12月31日 | 1600m | ピンクドッグウッド | 牝2 | 愛知 | 1:42.6 | 戸部尚実 | 川西毅 | 尾崎智大 |
41 | 2017年12月31日 | 1600m | グラヴィオーラ | 牝2 | 船橋 | 1:42.9 | 今野忠成 | 佐藤賢二 | 村田紀次 |
42 | 2018年12月31日 | 1600m | アークヴィグラス | 牝2 | 大井 | 1:44.0 | 瀧川寿希也 | 嶋田幸晴 | アークフロンティア(株) |
43 | 2019年12月31日 | 1600m | レイチェルウーズ | 牝2 | 船橋 | 1:43.5 | 本田正重 | 林正人 | 菊地昌廣 |
44 | 2020年12月31日 | 1600m | ケラススヴィア | 牝2 | 浦和 | 1:43.1 | 森泰斗 | 小久保智 | 小田吉男 |
45 | 2021年12月31日 | 1600m | スピーディキック | 牝2 | 浦和 | 1:42.8 | 本橋孝太 | 藤原智行 | 加藤鈴幸 |
46 | 2022年12月31日 | 1600m | メイドイットマム | 牝2 | 船橋 | 1:41.7 | 本橋孝太 | 石井勝男 | (有)木村牧場 |
47 | 2023年12月31日 | 1600m | ローリエフレイバー | 牝2 | 大井 | 1:44.6 | 野畑凌 | 月岡健二 | 尾田信夫 |
他地区所属馬の成績
編集回次 | 馬名 | 所属 | 着順 |
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第34回(2010年) | マンボビーン | 西脇 | 6着 |
カラカル | 園田 | 15着 | |
ミラノボヴィッチ | 笠松 | 16着 | |
第35回(2011年) | キミニコイシテ | 笠松 | 8着 |
タッチデュール | 笠松 | 9着 | |
ロクイチスマイル | 北海道 | 10着 | |
第36回(2012年) | カツゲキドラマ | 笠松 | 4着 |
ハニーパイ | 北海道 | 7着 | |
ミネサランサジャ | 北海道 | 15着 | |
第37回(2013年) | イグレシアス | 金沢 | 6着 |
フラッシュモブ | 笠松 | 8着 | |
ワンダフルタイム | 笠松 | 10着 | |
第38回(2014年) | ジュエルクイーン | 名古屋 | 5着 |
ユヅルノオンガエシ | 北海道 | 7着 | |
ミラクルフラワー | 北海道 | 12着 | |
第39回(2015年) | リンダリンダ | 北海道 | 2着 |
ミスミランダー | 笠松 | 3着 | |
シャイニーネーム | 笠松 | 14着 | |
第40回(2016年) | ピンクドッグウッド | 名古屋 | 1着 |
オーブスプリング | 北海道 | 7着 | |
ヤマミダンス | 金沢 | 15着 | |
第41回(2017年) | リンノストーン | 北海道 | 10着 |
ビジネスライク | 北海道 | 除外 | |
第42回(2018年) | スティールティアラ | 北海道 | 4着 |
エムティアン | 北海道 | 14着 | |
シェリーアモール | 北海道 | 15着 | |
第43回(2019年) | テーオーブルベリー | 北海道 | 2着 |
コーラルツッキー | 北海道 | 7着 | |
ミステリーベルン | 北海道 | 14着 | |
第44回(2020年) | ソロユニット | 北海道 | 8着 |
セカイノホシ | 北海道 | 16着 | |
第45回(2021年) | レディーアーサー | 北海道 | 4着 |
スティールルージュ | 北海道 | 16着 | |
第46回(2022年) | フジラプンツェル | 岩手 | 10着 |
ラビュリントス | 北海道 | 11着 | |
ジョリダム | 北海道 | 14着 | |
第47回(2023年) | シトラルテミニ | 北海道 | 4着 |
モズミギカタアガリ | 北海道 | 8着 | |
コモリリーガル | 北海道 | 15着 |
ほかに行われるGRANDAME-JAPAN(2歳シーズン)の構成競走
編集脚注
編集参考文献
編集注釈
編集
出典
編集- ^ “Racing fixture 2015” (PDF). 東京シティ競馬:英語版. 2016年3月12日閲覧。
- ^ a b c d “令和3年度第15回大井競馬競走番組表(決定)” (PDF). 東京シティ競馬 : TOKYO CITY KEIBA. 2021年12月29日閲覧。
- ^ “大井競馬出走馬一覧表令和3年度第15回大井競馬第6日12月31日(金)” (PDF). 名古屋けいばオフィシャルサイト. 2021年12月29日閲覧。
- ^ 東京シティ競馬 レースと日程 第38回 東京2歳優駿牝馬(SI) 2014年11月15日閲覧
- ^ web Furlong 2010【グランダム・ジャパン特集】第34回東京2歳優駿牝馬 - 地方競馬全国協会、2014年12月19日閲覧
- ^ web Furlong 2012【グランダム・ジャパン特集】第36回東京2歳優駿牝馬 - 地方競馬全国協会、2014年12月19日閲覧
- ^ “令和3年度大井競馬競走番組” (PDF). 特別区競馬組合. p. 28. 2021年12月29日閲覧。
歴代優勝馬の出典
編集- 南関東4競馬場公式「東京2歳優駿牝馬競走優勝馬」
- 東京2歳優駿牝馬 歴代優勝馬 - 地方競馬全国協会
外部リンク
編集- TCK公式サイト「レースと日程」より(2024年度版)
ウィキニュースに関連記事があります。モダンウーマンが「第39回東京2歳優駿牝馬(SI)選定馬重賞」を勝利、GRANDAME-JAPANの2歳シーズンをも制覇する【2016年1月30日】