末次由紀
末次 由紀(すえつぐ ゆき、1975年9月8日[1] - )は、日本の漫画家。福岡県出身[1]。女性。血液型はB型[1]。
すえつぐ ゆき 末次 由紀 | |
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生誕 |
1975年9月8日(49歳)[1][2] 福岡県[1] |
職業 | 漫画家 |
活動期間 | 1992年[1] - |
ジャンル | 少女漫画 |
代表作 | 『ちはやふる』 |
受賞 |
第14回なかよし新人まんが賞佳作(1992年)[1] 第2回マンガ大賞2009 このマンガがすごい!2010オンナ編第1位 第35回講談社漫画賞少女部門(2011年) |
来歴
編集小学生高学年の頃より漫画を描き始め、中学1年生の頃より投稿を始める[3]。
高校1年生の頃の1992年、末次由記名義で投稿した「太陽のロマンス」で第14回なかよし新人まんが賞佳作を受賞し、同作品が『なかよし増刊』(講談社)に掲載されデビュー[1]。
1995年から、『別冊フレンドDX Juliet』『別冊フレンド』(いずれも講談社)に移籍し、『君の白い羽根』『エデンの花』などの作品で主力作家陣の一員として活躍する。
2005年、他の漫画家からの構図の盗用が判明し、一時漫画家活動を停止。2007年3月に、『BE・LOVE』(講談社)で活動を再開。
2007年、『BE・LOVE』2007年6号に、読切作品「ハルコイ」を掲載。読者およびファンに対してのお詫びも合わせて掲載し、活動を再開。同誌2008年2号から「ちはやふる」の連載を開始。
2009年、「ちはやふる」で第2回マンガ大賞2009を受賞するとともに『このマンガがすごい!2010』のオンナ編で第1位となった。2011年でも第35回講談社漫画賞少女部門を受賞。
2018年、初の原画展「ちはやふるの世界」を東京・大阪・名古屋で開催[4]。
2019年7月1日、2年半前に描いたマンガをツイッターで公開し、4児の親であることを明かした[5]。
2020年1月、末次が発起人となり競技かるたの発展等を目的として「一般社団法人ちはやふる基金」が設立された[6][7][8]。同年2月「ちはやふる小倉山杯」が開催される[9]。
『ちはやふる』の連載中に結婚、4人の子供を出産[10]。
構図の盗用
編集2005年10月、日本のインターネット掲示板である2ちゃんねるで、他の漫画家と構図が似ているとの指摘があり、講談社が調査を開始。同社は10月18日に、『エデンの花』『君の白い羽根』などで井上雄彦の『SLAM DUNK』『リアル』などからの作画トレースがあり、作者本人もその事実を認めたと発表。『別冊フレンド』2005年11月号に謝罪文を掲載するとともに、連載中だった『Silver』の連載中止(事実上の打ち切り)と既刊の単行本すべてを絶版とし、回収する措置をとった[11][12]。このことは新聞やテレビの全国ネットのニュースでも報道されるところとなり、2007年3月まで漫画家活動を停止した。
2009年3月に連載復帰一作目の『ちはやふる』が第2回マンガ大賞を受賞した際、末次は授賞式を欠席し(代理の編集部員が出席)、関係者に謝辞を表しつつも「過去に犯した間違いというものがあり、自分はまだこういう場に出て行けるような人間ではない。一生懸命マンガを描いていくことでしか恩返しはできない」[13]というコメントを発表している。
作品リスト
編集漫画作品
編集※印の単行本・短編集は、構図の盗用が判明した際に絶版となっている。
- 君の白い羽根(1995年、『別冊フレンド』、講談社) - 読切作品。同名短編集(1995年、講談社)に収録。 ※
- この胸の素直(1996年、『別冊フレンド』) - 読切作品。同名短編集(1996年、講談社)に収録。 ※
- 君のための何もかも(1996年、『別冊フレンド』) - 読切作品。同名短編集(1996年、講談社)に収録。 ※
- Promise(1996年、『別冊フレンド』) - 読切作品。同名短編集(1996年、講談社)に収録。 ※
- 君の黒い羽根(単行本『この胸の素直』への描き下ろし作品) - 読切作品。同名短編集(1998年、講談社)に収録。 ※
- Only You-翔べない翼-(1997年 - 1999年、『別冊フレンド』) - 単行本全8巻(1997年 - 2000年、講談社) ※
- いとしいキミ(1998年 - 1999年、『別冊フレンドDX Juliet』、講談社) - 単行本全1巻(1999年、講談社) ※
- 君の白い羽根II - 短編集(2000年、講談社) ※
- エデンの花(2000年 - 2004年、『別冊フレンド』) - 単行本全12巻(2000年 - 2004年、講談社) ※
- 君の白い羽根DX - 短編集(2001年、講談社) ※
- 君の黒い羽根DX - 短編集(2001年、講談社) ※
- 100%の君へ(2003年 - 2005年、『別冊フレンドDX Juliet』) - 単行本全2巻(2004年、講談社) ※
- 君は僕の輝ける星(2002年 - 2004年、『別冊フレンドDX Juliet』・『別冊フレンド2004増刊』) - 単行本全1巻(2004年、講談社) ※
- Silver(2004年 - 2005年、『別冊フレンド』) - 単行本2巻(2005年、講談社。連載中止により未完) ※
- 君の白い羽根DXII - 短編集(2005年、講談社) ※
- 君の黒い羽根DXII - 短編集(2005年、講談社) ※
- ハルコイ(2007年、『BE・LOVE』、講談社) - 読切作品。同名短編集(2007年、講談社)に収録。
- ちはやふる(2007年 - 2022年、『BE・LOVE』) - 単行本全50巻(2008年 - 2022年、講談社)
- ちはやふる plus きみがため(2023年 - 、『BE・LOVE』) - 上記続編[14]。単行本既刊3巻。
- クーベルチュール(2009年 - 不定期掲載中、『BE・LOVE』)- 単行本既刊2巻(2014年 - 続刊中、講談社)
- MA・MA・Match(2023年、『good!アフタヌーン』2023年12号[15]) - 読切作品[15]。
その他
編集- 同人誌「pray for Japan」 - 東日本大震災の被災者を支援する為に他の漫画家と共同で執筆[16]
- Perfume「FLASH」(2016年) - 配信シングルジャケット [17]
- テレビアニメ アルスラーン戦記 風塵乱舞 - 第3話エンドカード
- テレビアニメ 3月のライオン - 第17話エンドカード
- PRIUS PHVenus「ダブルバブルウインドゥ」[18]
- 資生堂 - TSUBAKI「働くワタシの髪事情」(ウェブCM、2019年2月25日 - )[19]
- 『旺文社 標準国語辞典 第八版 特装版』、『旺文社 標準漢和辞典 第七版 特装版』(2023年3月20日発売[20]) - カバーイラスト描きおろし[20]
脚注
編集- ^ a b c d e f g h “末次由紀先生 直撃インタビュー 完全版 第1回 かるたをテーマにしたきっかけ”. ジャンプスクエア公式サイト. 集英社. 2012年7月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月13日閲覧。
- ^ “ツイッター@yuyu2000_0908”. 2019年9月4日閲覧。
- ^ “末次由紀先生 直撃インタビュー 完全版 第3回 マンガ家を目指した経緯”. ジャンプスクエア公式サイト. 集英社. 2008年12月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月13日閲覧。
- ^ “「ちはやふるの世界」末次由紀初原画展” 2018年4月3日閲覧。
- ^ “ツイッター@yuyu2000_0908”. 2019年9月4日閲覧。
- ^ 「一般社団法人 ちはやふる基金」設立のお知らせ
- ^ 「マンガを描く力で、恩返しを」ちはやふる基金、設立の思いを末次由紀さんに聞いた。
- ^ ちはやふる基金
- ^ ちはやふる小倉山杯
- ^ 末次由紀のnote https://note.com/yuyu2000_0908
- ^ “漫画の表現盗用、2chの指摘で絶版・回収に”. ITmediaニュース (アイティメディア). (2005年10月18日) 2013年7月13日閲覧。
- ^ “漫画家・末次由紀氏の盗用問題について”. 講談社 (2005年10月18日). 2005年10月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月13日閲覧。
- ^ “マンガ大賞2009発表!大賞は末次「ちはやふる」”. コミックナタリー (ナターシャ). (2009年3月24日) 2013年7月13日閲覧。
- ^ “「ちはやふる」続編がBE・LOVEで始動、ひたむきにかるたと向き合う高校生男子”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年12月1日) 2023年12月1日閲覧。
- ^ a b 「「おちフル」の浜弓場双が魔女を描く新連載、good!アフタ15周年で末次由紀の読切」『コミックナタリー』ナターシャ、2023年11月7日。2023年11月7日閲覧。
- ^ “ビーラブ 末次由紀”. 東日本大震災チャリティ同人誌「pray for Japan」. 2013年7月13日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “Perfumeの「ちはやふる」主題歌ジャケットは原作者・末次由紀の描き下ろし”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2016年3月7日) 2016年3月7日閲覧。
- ^ “作 末次由紀×ダブルバブルウインドゥ”. PRIUS PHVenus. 2017年9月14日閲覧。
- ^ “末次由紀、コナリミサト、柴門ふみ、マキヒロチ×TSUBAKIのコラボ漫画公開”. CINRA.NET (2019年2月25日). 2019年12月4日閲覧。
- ^ a b “末次由紀が旺文社の辞典にカバーイラスト描き下ろし「スペシャルなものになりました」”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年3月20日) 2023年3月20日閲覧。
外部リンク
編集- 末次由紀 (@yuyu2000_0908) - X(旧Twitter)
- 末次由紀 (@yuki.suetsugu.5) - Instagram
- ジャンプスクエア公式サイト 末次由紀先生 直撃インタビュー 完全版
- 第1回 かるたをテーマにしたきっかけ - ウェイバックマシン(2008年12月20日アーカイブ分)
- 第2回 百人一首で一番好きな句 - ウェイバックマシン(2008年12月22日アーカイブ分)
- 第3回 マンガ家を目指した経緯 - ウェイバックマシン(2008年12月22日アーカイブ分)