月の光に
『月の光に』 (Au Clair de la Luneフランス語発音: [o klɛʁ də la lyn(ə)]) は、18世紀のフランス民謡である。 作曲者は不明だが、リュリが原型を作ったとされることもある。 シンプルなメロディ( Play )で、グロッケンシュピール等の器楽演奏の、初心者向け練習曲によく採用される。
歌詞
編集この歌は現在子守唄に分類されるが、全体を通してダブル・ミーニングとなっており、その意味は最後になって明らかにされる。
Au clair de la lune, |
月の光に、 |
クラシック音楽
編集19世紀フランスの作曲家サン=サーンスは、組曲「動物の謝肉祭」の第12曲「化石」で曲の冒頭を引用しているほか、同じくフランスの作曲家であるクロード・ドビュッシーは、「前奏曲集 第2巻」の第7曲「月の光が降り注ぐテラス」でこの曲を引用している。
1860年の録音
編集2008年、エドワール=レオン・スコット・ド・マルタンヴィル(en)が1860年4月9日に録音した「月の光に」のフォノトグラフ紙の記録を、アメリカの研究者が、デジタル方式で音声に変換した。 この単一な線で示された歌の一部分は、人間の声の録音としても音楽の録音としても、最も古いものであると大きく報告された[4][5]。
それらの研究者によれば、フォノトグラフにはこの歌の2番の初め、Au clair de la lune, Pierrot répondit...の部分が記録されているという[5]。 また冒頭の部分 Au clair de la lune, mon ami Pierrot...も含まれるという[6][7]。
脚注
編集- ^ 直訳すれば「神の愛のために」という意味になるが、フランス語では相手に切実に要望する時の慣用句である。
- ^ 第1連で友人(ピエロ)に要請する場合と異なり、初対面の相手であるのでていねいな、或いは他人行儀な表現になっている。
- ^ “FirstSounds.ORG”. FirstSounds.ORG (2008年3月27日). 2012年1月14日閲覧。
- ^ Jody Rosen (March 27, 2008). “Researchers Play Tune Recorded Before Edison”. The New York Times
- ^ a b “First Sounds archive of recovered sounds, MP3 archive”. FirstSounds.org. (March 2008)
- ^ “Un papier ancien trouve sa " voix "” (French). Radio-Canada.ca (28 March 2008). 19 November 2008閲覧。
- ^ Jean-Baptiste Roch (13 May 2008). “Le son le plus vieux du monde” (French). Télérama. 19 November 2008閲覧。
外部リンク
編集- フランス語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります:Au clair de la lune
- ウィキソースには、Au clair de la luneの原文があります。
- ウィキメディア・コモンズには、月の光にに関するカテゴリがあります。
- Listen Yvonne Printemps による1931年の録音