書物奉行
書物奉行(しょもつぶぎょう)は、江戸幕府の職名の一つ。
概要
編集寛永10年(1633年)12月20日、設置された[1]。定員は通常は4名で、増減(3~5名)があった。若年寄の支配を受け、役高200俵、役扶持7人扶持、焼火の間席であった。
職務は、江戸城の紅葉山文庫の管理、図書の収集、分類、整理、保存、調査である。
書物奉行の配下に同心がおり、持高勤めで、元禄6年(1694年)に4人、以降増員され江戸後期には21人いた。古参の同心は世話役を務めた。また塗師・蒔絵師がいる。
慶応2年(1866年)に廃止された。
書物奉行の職務記録として、宝永3年(1706年)から安政4年(1857年)までの記録である全225巻の『御書物方日記』がある。
実際の職員の例
編集御書物奉行
編集石井内蔵允、中井太左衛門、島田帯刀、武嶋安左衛門
御書物同心
編集都甲斧太郎、持田鎌太郎、坂田周之助、大柳甚之助、小田雄之助、海賀雅五郎、山本清右衛門、樋口賢之助、中嶋祖兵衛、鈴木栄次郎、木本佐一郎、府馬清兵衛、市野平、星野益太郎、市野市郎左衛門
御用達町人
編集出雲寺萬次郎
脚注
編集- ^ 東京大学史料編纂所 1963, p. 31.