戸部良一
戸部 良一(とべ りょういち、1948年[1] - )は、日本の社会科学者。学位は、博士(法学)(京都大学・論文博士・1992年)(学位論文『支那事変和平工作史研究』)。国際日本文化研究センター名誉教授、防衛大学校名誉教授。専門は日本近現代史。
戸部 良一 | |
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生誕 | 日本宮城県 |
研究分野 | 歴史学、政治学 |
研究機関 | 防衛大学校、国際日本文化研究センター、帝京大学 |
出身校 | 京都大学(学士・修士・博士) |
博士課程 指導教員 | 高坂正堯 |
主な受賞歴 | 吉田茂賞 |
プロジェクト:人物伝 |
人物
編集昭和戦前・戦時期の日本外交、特に外務省革新派や日中関係、日本陸軍などの研究を行う。また、歴史研究と組織論を組み合わせたノモンハン事件・太平洋戦争の学際的研究『失敗の本質』の著者の一人として知られる。
経歴
編集伝記の記載を年譜形式のみとすることは推奨されていません。 |
学歴
編集- 1948年 宮城県生まれ
- 1971年 京都大学法学部卒
- 1973年 同大学院法学研究科政治学専攻修士課程修了
- 1976年 同博士課程単位取得満期退学
- 1992年 博士(法学)(京都大学)、学位論文は『支那事変和平工作史研究』
研究歴
編集- 1976年 防衛大学校講師
- 1980年 同助教授
- 1990年 同人文社会科学群国際関係学科教授
- 2009年 同退官、国際日本文化研究センター教授
- 2014年 同定年退職、帝京大学文学部部史学科教授
- 2019年 同定年退職
受賞
編集著書
編集単著
編集- 『ピース・フィーラー:支那事変和平工作の群像』(論創社 1991年/ちくま学芸文庫 2024年、解説 波多野澄雄)
- 『日本の近代(9) 逆説の軍隊』(中央公論社 1998年/中公文庫〈シリーズ日本の近代〉 2012年)
- 『日本陸軍と中国――「支那通」にみる夢と蹉跌』(講談社選書メチエ 1999年/ちくま学芸文庫 2016年、解説 五百旗頭真)
- 『外務省革新派――世界新秩序の幻影』(中公新書 2010年)
- 『自壊の病理――日本陸軍の組織分析』(日本経済新聞出版社 2017年)
- 『昭和の指導者』[2](中央公論新社 2019年)
- 『戦争のなかの日本』(千倉書房 2020年)ISBN 9784805112090
- 『日中和平工作―1937-1941』(吉川弘文館 2024年)ISBN 9784642084437
共著
編集- (野中郁次郎・寺本義也・鎌田伸一・杉之尾孝生・村井友秀)『失敗の本質――日本軍の組織論的研究』(ダイヤモンド社, 1984年/中公文庫, 1991年)
- (波多野澄雄・五味俊樹・井上勇一・草野厚)『昭和史――その遺産と負債』(朝日出版社、1989年)
- (野中郁次郎・寺本義也・鎌田伸一・杉之尾孝生・村井友秀)『戦略の本質――戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ』(日本経済新聞社, 2005年/日経ビジネス人文庫, 2008年)
- (半藤一利・秦郁彦・保阪正康・黒野耐・戸高一成・福田和也)『昭和陸海軍の失敗――彼らはなぜ国家を破滅の淵に追いやったのか』(文春新書,2007年)
- (波多野澄雄・松元崇・庄司潤一郎・川島真)『決定版 日中戦争』(新潮新書,2018年)
- (野中郁次郎・河野仁・麻田雅文)『知略の本質 戦史に学ぶ逆転と勝利』(日本経済新聞出版社,2019年)
- (波多野澄雄・赤木完爾・川島真・松元崇)『決定版 大東亜戦争(上)』(新潮新書,2021年)
- (赤木完爾・庄司潤一郎・川島真・波多野澄雄・兼原信克)『決定版 大東亜戦争(下)』(新潮新書,2021年)
編著
編集- 『近代日本のリーダーシップ――岐路に立つ指導者たち』(千倉書房、2014年)
共編著
編集- (三輪公忠)『日本の岐路と松岡外交――1940-1941』(南窓社, 1993年)
- (波多野澄雄)『日中戦争の軍事的展開』(慶應義塾大学出版会, 2006年)
- (寺本義也・野中郁次郎)『国家経営の本質――大転換期の知略とリーダーシップ』(日本経済新聞出版社, 2014年/日経ビジネス人文庫, 2020年)
- (木村茂光・小山俊樹・深谷幸治)『大学でまなぶ日本の歴史』(吉川弘文館, 2016年)
- (黄自進・劉建輝)『〈日中戦争〉とは何だったのか 複眼的視点』(ミネルヴァ書房, 2017年)
訳書
編集脚注
編集- ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.331
- ^ “【書評】『昭和の指導者』戸部良一著(1/2ページ)”. 産経ニュース. (2019年5月5日) 2020年4月28日閲覧。