延慶(えんけい、生没年不詳)は、奈良時代の僧。出自については不詳である。

753年天平勝宝5年)から渡来した鑑真大宰府に案内し、翌754年(天平勝宝6年)鑑真が入京した際には訳語(おさ=通訳)をつとめた。正倉院文書によれば、東大寺写経所に755年(天平勝宝7歳)に『華厳経』を、翌756年(天平勝宝8歳)には『摩登伽経』を貸し出している。758年天平宝字2年)であることを理由に外従五位下の爵位を辞したが、勅命により位禄・位田は没収されなかった。

藤氏家伝』下巻の「武智麻呂伝」は延慶の撰とされている。