岩本町駅
岩本町駅(いわもとちょうえき)は、東京都千代田区神田岩本町にある、東京都交通局(都営地下鉄)新宿線の駅である。駅番号はS 08。「秋葉原」の副名称が設定されている[4][5]。千代田区最東端の駅である。
岩本町駅 | |
---|---|
A4番出入口(2020年1月) | |
いわもとちょう Iwamotocho (秋葉原) | |
◄S 07 小川町 (0.8 km) (0.8 km) 馬喰横山 S 09► | |
上は秋葉原駅 | |
所在地 | 東京都千代田区神田岩本町1番地 |
駅番号 | S08[1] |
所属事業者 | 東京都交通局(都営地下鉄) |
所属路線 | ●[1]新宿線 |
キロ程 | 7.3 km(新宿起点) |
電報略号 | 岩(駅名略称) |
駅構造 | 地下駅 |
ホーム | 2面3線 |
乗降人員 -統計年度- |
[都交 1]45,991人/日 -2022年- |
開業年月日 | 1978年(昭和53年)12月21日[2] |
乗換 |
秋葉原駅[3] - 東日本旅客鉄道(JR東日本) - 東京地下鉄(東京メトロ) - 首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス) |
備考 | 直営駅 |
神田川を挟んで昭和通りの北側約150 mに、JR東日本・東京メトロ日比谷線・つくばエクスプレスの秋葉原駅があり、連絡運輸が行われている。
歴史
編集- 1978年(昭和53年)12月21日:都営新宿線の当駅 - 東大島駅間開業に際し、始発駅として開業[2]。
- 1980年(昭和55年)3月16日:新宿駅 - 当駅間が開業し中間駅となる。同時に京王線と相互直通運転開始。
- 2007年(平成19年)3月18日:ICカード「PASMO」の利用が可能となる[6]。
- 2008年(平成20年)3月15日:JR東日本秋葉原駅との連絡運輸を定期券に限り開始。
- 2013年(平成25年)3月16日:東京メトロ日比谷線秋葉原駅との連絡運輸を開始[7]。
- 2015年(平成27年)2月10日:つくばエクスプレス秋葉原駅との連絡運輸を定期券に限り開始[8]。
- 2021年(令和3年)7月16日:副名称「秋葉原」を導入[4]。
秋葉原駅との乗り換え
編集秋葉原駅に近い当駅だが、1978年(昭和53年)12月21日の開業以来約30年間、連絡運輸が一切行われず、乗換駅としても扱われてこなかった。
距離が近くても連絡通路が設置されていない駅の場合、乗り換えで公道を経由する必要があり、案内が十分でなく乗客が迷う可能性があることや、乗り換え中の乗客の安全を確保できないといった理由で、従来東京の地下鉄では乗り換え駅の設定をしていなかった[9]。岩本町駅と秋葉原駅の間には神田川が流れ、地下連絡通路は設置されていない[9]。
交通系ICカードが普及し定着した2008年(平成20年)3月15日には、定期券限定であるもののJR東日本線と連絡運輸が行われるようになり[3]、乗り換えがしづらい状況に変化の兆しが訪れる。
東京メトロと東京都の協議の結果、岩本町駅、秋葉原駅の両駅は安全な乗り換えが可能であることから、2013年(平成25年)3月16日には東京メトロ線とも連絡運輸を開始し、正式に乗り換え駅になった[7][9]。それまでは乗り継ぎ割引制度が適用されなかったため、双方の改札口にその旨の注意書きが貼り出されている状態だった。秋葉原駅との乗換駅設定は、その後の乗換駅の拡大の契機になった[9]。
最後に残った首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス線とは2015年(平成27年)2月10日に連絡定期券の発売を開始し、問題が解消された[8]。
駅構造
編集のりば
編集番線 | 路線 | 行先[10] |
---|---|---|
1・2 | 都営新宿線 | 新宿・ 京王線方面 |
3・4 | 本八幡方面 |
(出典:都営地下鉄:駅構内図)
- 1・4番線が本線で、2・3番線は待避線(中線)である。また、2・3番線は線路共用を行っている。新宿線の計画当初は島式ホーム2面4線の予定だったが、建設費削減により3線に縮小された[11]。
- 京王帝都電鉄(現京王電鉄)と相互乗り入れ開始当初、岩本町駅以東のホームが6両編成対応の為、京王から乗り入れた列車のうち京王車8両及び10両は1987年12月まで当駅中線で折り返していた。
- 急行の通過待ちを行う各駅停車は、2000年(平成12年)12月までは本線(1・4番線)で、それ以後は中線で通過待ちを行っている[12]。なお、ダイヤが乱れた場合などは本線で通過待ちを行う場合があるが、この場合は通過列車については35 km/h制限となる[12]。
- 新宿方面からの最終列車は当駅止まりである。車両は中線で留置され、翌日の新宿行始発列車に当てられる。
-
A3番出入口(2007年8月)
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改札口(2023年3月)
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1・2番線ホーム(2023年3月)
-
3・4番線ホーム(2023年3月)
利用状況
編集2022年(令和4年)度の1日平均乗降人員は45,991人(乗車人員:22,950人、降車人員:23,041人)である[都交 1]。
各年度の1日平均乗降・乗車人員の推移は下表の通り。
年度 | 1日平均 乗降人員[14] |
1日平均 乗車人員[15] |
出典 |
---|---|---|---|
1990年(平成 | 2年)18,671 | [* 1] | |
1991年(平成 | 3年)19,377 | [* 2] | |
1992年(平成 | 4年)19,551 | [* 3] | |
1993年(平成 | 5年)19,858 | [* 4] | |
1994年(平成 | 6年)20,074 | [* 5] | |
1995年(平成 | 7年)20,027 | [* 6] | |
1996年(平成 | 8年)19,841 | [* 7] | |
1997年(平成 | 9年)19,567 | [* 8] | |
1998年(平成10年) | 19,633 | [* 9] | |
1999年(平成11年) | 19,475 | [* 10] | |
2000年(平成12年) | 19,263 | [* 11] | |
2001年(平成13年) | 17,945 | [* 12] | |
2002年(平成14年) | 18,192 | [* 13] | |
2003年(平成15年) | 35,158 | 17,189 | [* 14] |
2004年(平成16年) | 33,841 | 16,602 | [* 15] |
2005年(平成17年) | 34,519 | 17,071 | [* 16] |
2006年(平成18年) | 36,606 | 18,113 | [* 17] |
2007年(平成19年) | 38,271 | 18,971 | [* 18] |
2008年(平成20年) | 39,348 | 19,536 | [* 19] |
2009年(平成21年) | 39,611 | 19,702 | [* 20] |
2010年(平成22年) | 40,022 | 19,979 | [* 21] |
2011年(平成23年) | 40,324 | 20,155 | [* 22] |
2012年(平成24年) | 41,053 | 20,520 | [* 23] |
2013年(平成25年) | 44,294 | 22,153 | [* 24] |
2014年(平成26年) | 46,296 | 23,141 | [* 25] |
2015年(平成27年) | 48,981 | 24,485 | [* 26] |
2016年(平成28年) | 51,410 | 25,675 | [* 27] |
2017年(平成29年) | 53,741 | 26,844 | [* 28] |
2018年(平成30年) | 55,325 | 27,681 | [* 29] |
2019年(令和元年) | 55,446 | 27,752 | [* 30] |
2020年(令和 | 2年)[都交 2]39,912 | [都交 2]20,001 | |
2021年(令和 | 3年)[都交 3]40,568 | [都交 3]20,321 | |
2022年(令和 | 4年)[都交 1]45,991 | [都交 1]22,950 |
駅周辺
編集- 秋葉原駅
- 昭和通り
- 靖国通り
- 首都高速1号上野線
- 山崎製パン本社
- 王将フードサービス東京地区本部
- 東神田繊維問屋
- 朝日信用金庫 本部
- 玄武館跡 - 北辰一刀流の開祖、千葉周作が開いた剣術道場。元は日本橋品川町にあったが、その後この地に移転した。
バス路線
編集都営バスの岩本町駅前停留所が靖国通り上にある。
その他
編集- パスネット印字は、入場が「岩本町」で出場が「岩本」であった。
隣の駅
編集脚注
編集出典
編集- ^ a b 東京地下鉄 公式サイトから抽出(2019年5月26日閲覧)
- ^ a b 「都市私鉄年表 -路線,駅,車庫関係-」『私鉄車両編成表 -都市私鉄編- '80年版』ジェー・アール・アール、1980年4月1日、106頁。
- ^ a b “●JR線と連絡会社線との乗り換え駅” (PDF). 東日本旅客鉄道. 2020年5月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月26日閲覧。
- ^ a b 『岩本町駅に副名称を設定します』(プレスリリース)東京都交通局、2021年7月15日。オリジナルの2021年7月15日時点におけるアーカイブ 。2021年7月15日閲覧。
- ^ “都営交通お客様センター等に寄せられたお客様の声(令和3(2021)年12月分)” (PDF). 東京都交通局 (2022年2月). 2023年1月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月4日閲覧。
- ^ 『PASMOは3月18日(日)サービスを開始します ー鉄道23事業者、バス31事業者が導入し、順次拡大してまいりますー』(PDF)(プレスリリース)PASMO協議会/パスモ、2006年12月21日。オリジナルの2020年5月1日時点におけるアーカイブ 。2020年5月6日閲覧。
- ^ a b 『平成25年3月16日(土)東京の地下鉄がさらに便利になります』(PDF)(プレスリリース)東京都交通局/東京地下鉄、2013年2月15日。オリジナルの2019年12月27日時点におけるアーカイブ 。2020年3月25日閲覧。
- ^ a b 『定期券発売範囲の一部拡大について』(プレスリリース)東京都交通局、2015年1月13日。オリジナルの2021年4月25日時点におけるアーカイブ 。2021年4月25日閲覧。
- ^ a b c d “東京メトロが「少し離れた駅を同じ駅扱い」にするワケ 地下鉄網を考えた大きな目的”. 乗りものニュース. p. 2 (2020年4月5日). 2021年8月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月7日閲覧。
- ^ “岩本町 時刻表”. 東京都交通局. 2023年6月4日閲覧。
- ^ 篠原力『今だから話せる都営地下鉄の秘密』洋泉社、2011年10月6日、173頁。ISBN 9784862487698。
- ^ a b 特殊な配線における緩急接続 - 京都大学鉄道研究会 (PDF)
- ^ 行政基礎資料集 - 千代田区
- ^ レポート - 関東交通広告協議会
- ^ 東京都統計年鑑 - 東京都
- 東京都統計年鑑
- ^ 東京都統計年鑑(平成2年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成3年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成4年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成5年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成6年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成7年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成8年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成9年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成10年) (PDF)
- ^ 東京都統計年鑑(平成11年) (PDF)
- ^ 東京都統計年鑑(平成12年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成13年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成14年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成15年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成16年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成17年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成18年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成19年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成20年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成21年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成22年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成23年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成24年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成25年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成26年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成27年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成28年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成29年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成30年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成31年・令和元年)
- 東京都交通局 各駅乗降人員
- ^ a b c d 令和4年度 運輸統計年報 (PDF) (Report). 東京都交通局. 2023年11月3日時点のオリジナル (pdf)よりアーカイブ。2023年11月3日閲覧。
- ^ a b “各駅乗降人員一覧|東京都交通局”. 東京都交通局. 2021年11月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月13日閲覧。
- ^ a b “各駅乗降人員一覧|東京都交通局”. 東京都交通局. 2022年11月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月13日閲覧。