小出正吾
来歴
編集1897年[1]、静岡県三島出身。祖父の小出市兵衛は元質屋で、J・H・バラによって洗礼を受けた。中学時代に受洗しキリスト教信者となる。1918年早稲田大学商学部を卒業すると、南洋商会に勤め南洋へおもむくが、1922年退職して帰郷、三島教会の独立に尽くした。 1928年、再び上京し明治学院で教え、明治学院教授(1935年、社会事業科[1])。
戦後、三島市教育委員長を務める。キリスト教ヒューマニズムの立場で創作を行う。1957年、三島市長選挙に革新統一候補として出馬し落選。1966年から1972年日本児童文学者協会会長[疑問点 ]。
受賞
編集家族
編集弟は哲学者の小出次雄(1901 - 1990)[注釈 1]。長女の牧子はピアニストの鷲見五郎(鷲見三郎の弟)と結婚した。
著書
編集主な著作
編集- 『聖フランシスと小さき兄弟』(厚生閣) 1922:「聖フランシス物語」
- 『日曜学校の歴史』(基督教出版社、基督教宗教々育講座) 1932
- 『ヨルダンの流れ』(建設社出版部、旧約聖書の人々1) 1937
- 『エルサレムの丘』(建設社、旧約聖書之人々2) 1938
- 『イエス・キリスト伝』(建設社) 1938
- 『宗教改革の偉人マルチン・ルッター伝』(隣友社) 1940
- 『白い雀 童話集』(金の星社) 1940
- 『椰子の樹かげ ジヤワの思ひ出』(教養社) 1941
- 『だるま船 童話集』(清水書房) 1941
- 『オフネノコドモタチ』(正芽社) 1941
- 『南極へ行った猫の話』(童話春秋社) 1942
- 『クスモの花 東印度童話集』(増進堂、大東亜圏童話叢書) 1943
- 『ジャワノヰナカ コヤギヲツレテ』(中央出版協會) 1943
- 『東印度諸島物語』(冨山房) 1944
- 『牛荘の町』(増進堂、樫の実文庫) 1946
- 『大きな虹』(増進堂、樫の実文庫) 1946
- 『名犬コロ物語』(国民図書刊行会) 1946
- 『小馬の旅』(大日本雄辯會講談社) 1947
- 『ダビデのたて琴 旧約聖書』(光文社、少年文庫) 1948
- 『雨と太陽 童話選集』(丹波書林) 1948
- 『セルカークの冒険』(中央公論社) 1949
- 『風琴爺さん』(羽田書店) 1949
- 『旧約聖書物語』(日産書房) 1949
- 『新約聖書物語』(双雅房) 1951
- 『風船虫』(金の星社) 1954
- 『リンカーン』(小学館、小学館の幼年文庫) 1956
- 『ひらかなシュバイツァー』(金の星社、ひらかな偉人文庫) 1957
- 『十二人のお弟子』(新教出版社、聖書少年文庫) 1957
- 『ワシントン』(偕成社、児童伝記全集) 1957
- 『リビングストン』(偕成社、児童伝記全集) 1958
- 『アムンゼン』(偕成社、児童伝記全集) 1958
- 『聖地巡礼』(白凰社) 1962
- 『のろまなローラー』(福音館書店、<こどものとも>傑作集) 1967
- 『かっぱ橋』(大日本図書、子ども図書館) 1968
- 『ジンタの音』(偕成社) 1974、のち改版文庫化
- 『天使のとんでいる絵』(講談社) 1977
- 『童話から童話へ ある児童文学者の回想録』(教文館) 1980
- 『メルヘンの旅 ヨーロッパを歩く』(弥生書房) 1986
- 『赤道祭 童話選集』(審美社) 1986
- 『小出正吾児童文学全集』全4巻(審美社) 2000 - 2001
翻訳
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d 小出正吾、山本忠敬(絵)『のろまなローラー』福音館書店、東京、1965年8月、奥付頁。ISBN 4-8340-0089-3。OCLC 7723077 。
- ^ デジタル版日本人名大辞典
- ^ 日本キリスト教文化協会 顕彰者一覧※2022年10月23日閲覧
- ^ 『童話から童話へ』、芦川『ゴルゴタへの道』