奈良井駅
奈良井駅(ならいえき)は、長野県塩尻市大字奈良井にある、東海旅客鉄道(JR東海)中央本線の駅である[1]。
奈良井駅 | |
---|---|
宿場町に合った造りの駅舎 | |
ならい Narai | |
◄木曽平沢 (1.8 km) (6.6 km) 藪原► | |
所在地 | 長野県塩尻市大字奈良井[1] |
所属事業者 | 東海旅客鉄道(JR東海) |
所属路線 | ■中央本線 |
キロ程 |
243.2km(東京起点) 名古屋から153.7 km |
電報略号 | ライ[1] |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面3線[1] |
乗車人員 -統計年度- |
68人/日(降車客含まず) -2019年- |
開業年月日 | 1909年(明治42年)12月1日[1] |
備考 |
簡易委託駅[1] マルス端末設置 標高:933.8m[1](JR東海で最高[2]) |
季節によっては臨時の特急列車や快速列車が当駅に停車する。
歴史
編集- 1909年(明治42年)12月1日:国有鉄道中央東線 塩尻駅 - 当駅間延伸と同時に開業[1][3][4]。旅客及び貨物の取扱を開始[4]。
- 1910年(明治43年)10月5日:中央東線が藪原駅まで延伸、途中駅となる[2][3]。
- 1911年(明治44年)5月1日:線路名称改定[3]。当駅を含む中央東線が中央本線に改称される[3]。
- 1972年(昭和47年)11月30日:貨物の取扱を廃止[2][4]。
- 1984年(昭和59年)2月1日:荷物扱い廃止[4]。
- 1985年(昭和60年)3月22日:駅員無配置となり[5]、簡易委託駅となる[6]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により東海旅客鉄道(JR東海)の駅となる[7]。
駅構造
編集単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線のホームを持つ地上駅。木造駅舎を有する。木曽平沢方単線、薮原方複線の交換可能駅でもある。留置線、跨線橋を有する。跨線橋が設置される前はホームの南端と駅舎の間に構内踏切があったが、現在もその名残がある。
駅舎は開業当時からの木造で、宿場町の雰囲気に合うよう所々手を入れている[2]。木曽福島駅管理の簡易委託駅である[1]。
旧中山道の鳥居峠越えを控え(藪原間の鳥居トンネル)、JR東海の駅では934mと最も標高が高い駅である[2]。駅構内には東京スカイツリー(634m)よりも高い地点にある[注釈 1]ことをアピールする張り紙が掲出されている[8]。
のりば
編集番線 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 中央本線 | 下り | 塩尻・長野方面[9] | |
2 | 待避等一部列車[注釈 2] | |||
上り | 中津川・名古屋方面[9] | |||
3 |
-
乗車券販売所
-
プラットホームと跨線橋
-
「中仙道奈良井宿」の立て札があるホーム
利用状況
編集「統計しおじり」によると、近年の1日平均乗車人員は以下の通りとなっている(年間乗車人員を年間日数で割った数字である)。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
出典 |
---|---|---|
1999年 | 164 | |
2000年 | 145 | [10] |
2001年 | 135 | [10] |
2002年 | 113 | [10] |
2003年 | 97 | [10] |
2004年 | 88 | [10] |
2005年 | 80 | [10] |
2006年 | 80 | [10] |
2007年 | 81 | [1][10] |
2008年 | 79 | [10] |
2009年 | 80 | [1][10] |
2010年 | 71 | [11][12] |
2011年 | 85 | [12] |
2012年 | 76 | [12] |
2013年 | 79 | [12] |
2014年 | 68 | [12] |
2015年 | 66 | [12] |
2016年 | 63 | [13] |
2017年 | 65 | [14] |
2018年 | 71 | [15] |
2019年 | 68 | [16] |
駅周辺
編集旧中山道奈良井宿は当駅の南西に位置する[1]。駅前広場の一部は、奈良井宿観光客向けの駐車場も兼ねている。観光地である奈良井宿の玄関駅だが、特急等の優等列車はさわやかウォーキング等に連動した臨時停車のみであり、臨時快速のナイスホリデー木曽路も毎土休日運転でないため、鉄道を利用する観光客はあまり多くない。
木曽福島寄りにC12形蒸気機関車199号機が展示されている[11]。
かつて駅裏に奈良井営林署貯木場があり奈良井川ぞいに奈良井森林軌道(黒川軌道)が敷設されていた。昭和29年に水害により休止のち廃止撤去されトラック輸送に変わったが貯木場ものちに廃止された。軌道敷は奈良井ダムの湖底になっている[17]
歩行者用踏切が新設され2019年3月7日に開通した。
バス路線
編集隣の駅
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 信濃毎日新聞社出版部『長野県鉄道全駅 増補改訂版』信濃毎日新聞社、2011年7月24日、166頁。ISBN 9784784071647。
- ^ a b c d e 『JR全駅・全車両基地』 11頁
- ^ a b c d 『歴史でめぐる鉄道全路線』 23頁
- ^ a b c d 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、185頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ “「通報」中央本線洗馬駅ほか14駅の駅員無配置について(旅客局)”. 鉄道公報 (日本国有鉄道総裁室文書課): p. 2. (1985年3月18日)
- ^ 長野鉄道管理局 編『写真でつづる長野鉄道管理局の歩み』長野鉄道管理局、1987年3月10日、341頁。
- ^ 『歴史でめぐる鉄道全路線』 27頁
- ^ ムサシ(634)に対してクサシ(934)だ! JR東海で最も高い位置にある駅の「標高マウント」張り紙にツッコミの声(ねとらぼ)
- ^ a b “各駅の時刻表|JR東海” (PDF). 東海旅客鉄道 (2017年3月). 2017年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年10月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j “統計しおじり2010年(平成22年)版” (Excel). 塩尻市 (2011年10月1日). 2017年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年10月7日閲覧。
- ^ a b 『JR全駅・全車両基地』 20頁
- ^ a b c d e f “統計しおじり2016年(平成28年)版” (Excel). 塩尻市 (2017年6月1日). 2017年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年10月7日閲覧。
- ^ “統計しおじり2017年(平成29年)版” (Excel). 塩尻市 (2018年5月17日). 2018年8月16日閲覧。
- ^ “統計しおじり2018年(平成30年)版” (Excel). 塩尻市 (2019年5月31日). 2019年7月10日閲覧。
- ^ “統計しおじり2019年(令和元年)版” (Excel). 塩尻市 (2020年4月1日). 2020年9月29日閲覧。
- ^ “統計しおじり2020年(令和2年)版” (Excel). 塩尻市. 2021年5月31日閲覧。
- ^ 西裕之『木曽谷の森林鉄道』ネコ・パブリッシング、2006年、302-303頁