坂本 (大津市)
坂本(さかもと)は、滋賀県大津市の町名、地区名。延暦寺および日吉大社の門前町(鳥居前町)として古くから栄えた。現行行政町名では坂本一丁目から坂本八丁目が置かれているほか、広義の坂本には町名変更前の所属であった坂本本町や隣接する下阪本なども含まれる。
坂本 | |
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日吉大社。毎年秋には「もみじまつり」が地域全体で行われる。 | |
北緯35度4分14.8秒 東経135度52分16.64秒 / 北緯35.070778度 東経135.8712889度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 滋賀県 |
市町村 | 大津市 |
地区 |
坂本地区 唐崎地区(1丁目の一部) |
町名制定[1] | 1988年(昭和63年)2月15日 |
面積 | |
• 合計 | 3.250500978 km2 |
人口 | |
• 合計 | 10,161人 |
• 密度 | 3,100人/km2 |
等時帯 | UTC+9 (日本標準時) |
郵便番号 |
520-0113[4] |
市外局番 | 077(大津MA)[5] |
ナンバープレート | 滋賀 |
※座標は京阪坂本駅付近 |
概要
編集坂本は大津市北部にある地域である。日吉大社参道の両側には比叡山の隠居した僧侶が住む里坊が並び、穴太衆積み(穴太積みとも)と呼ばれる石垣が街路を形成している。戦国時代には三好長慶に敗れた室町幕府12代将軍足利義晴・13代将軍足利義輝と細川晴元らが都落ちしてこの地に逃れ(後に朽木村へ移動)、安土桃山時代には明智光秀により坂本城が築城されたが、本能寺の変や続く山崎の戦い後に明智秀満が城に火を放った。
また、坂本では銅銭の鋳造が行われ、江戸時代初期には京銭と呼ばれる流通銭の鋳造が行われて、オランダの商人からは「サカモト」という通称で呼ばれて日本から中国や東南アジアに輸出された。そこに目をつけた江戸幕府も坂本に銭座を設けて京銭に代わる寛永通宝を発行している[6]。
坂本の町並みは地域的特色を顕著に示しているものとして、種別「里坊群」「門前町」で重要伝統的建造物群保存地区として選定されているほか、2004年(平成16年)6月15日、歴史的風土保存区域に指定された[7]。
現在の町名としての「坂本」は、西に隣接し旧滋賀郡坂本村大字坂本を引き継いだ大津市坂本本町より1988年(昭和63年)住居表示施行によって分立したものである。
歴史
編集沿革
編集現行行政町名としての「坂本一-八丁目」の沿革である。坂本地域としての歴史については「坂本本町」、「坂本村 (滋賀県)」も参照のこと。
重要伝統的建造物群保存地区データ
編集- 名称 - 大津市坂本
- 種別 - 里坊群・門前町
- 伝統的建造物及び環境物件の特定数
- 建築物120
- 工作物118
- 選定基準 - (三)伝統的建造物群及びその周囲の環境が地域的特色を顕著に示しているもの
- 所在地 - 滋賀県大津市坂本
- 面積 - 28.7ヘクタール
- 保存地区決定年月日 - 1997年4月18日(大津市条例に基づき決定)
- 保存計画策定年月日 - 1997年5月15日(大津市策定)
- 選定年月日 - 1997年10月31日
地区内の主な名所・旧跡
編集世帯数と人口
編集2019年(平成31年)4月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[3]。
丁目 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
坂本一丁目 | 539世帯 | 1,199人 |
坂本二丁目 | 524世帯 | 1,269人 |
坂本三丁目 | 1,068世帯 | 2,534人 |
坂本四丁目 | 248世帯 | 544人 |
坂本五丁目 | 329世帯 | 613人 |
坂本六丁目 | 703世帯 | 1,493人 |
坂本七丁目 | 787世帯 | 1,668人 |
坂本八丁目 | 397世帯 | 841人 |
計 | 4,595世帯 | 10,161人 |
人口の変遷
編集国勢調査による人口の推移。
1995年(平成7年) | 10,312人 | [9] | |
2000年(平成12年) | 10,233人 | [10] | |
2005年(平成17年) | 10,233人 | [11] | |
2010年(平成22年) | 10,022人 | [12] | |
2015年(平成27年) | 10,001人 | [13] |
世帯数の変遷
編集国勢調査による世帯数の推移。
1995年(平成7年) | 3,166世帯 | [9] | |
2000年(平成12年) | 3,326世帯 | [10] | |
2005年(平成17年) | 3,326世帯 | [11] | |
2010年(平成22年) | 3,642世帯 | [12] | |
2015年(平成27年) | 3,886世帯 | [13] |
学区
編集市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる[14]。
丁目 | 番・番地等 | 小学校 | 中学校 |
---|---|---|---|
坂本一丁目 | 1番、15番 16番10号 |
大津市立唐崎小学校 | 大津市立唐崎中学校 |
その他 | 大津市立坂本小学校 | 大津市立日吉中学校 | |
坂本二丁目 | 全域 | ||
坂本三丁目 | 全域 | ||
坂本四丁目 | 全域 | ||
坂本五丁目 | 全域 | ||
坂本六丁目 | 全域 | ||
坂本七丁目 | 全域 | ||
坂本八丁目 | 全域 |
交通
編集鉄道
編集道路
編集-
伝統的建造物群保存地区
-
鶴喜そば
-
坂本ケーブル
地区周辺
編集その他
編集日本郵便
編集脚注
編集- ^ a b c “行政区域の変更”. 大津市. 2019年9月22日閲覧。
- ^ “滋賀県大津市の町丁・字一覧”. 人口統計ラボ. 2019年9月22日閲覧。
- ^ a b “最新の人口統計表 - 男女別・町丁別人口統計表” (PDF). 大津市 (2019年9月5日). 2019年9月22日閲覧。
- ^ a b “坂本の郵便番号”. 日本郵便. 2019年8月15日閲覧。
- ^ “市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
- ^ 安国良一『日本近世貨幣史の研究』(思文閣出版、2016年) ISBN 978-4-7842-1848-6 P62-67・220-223
- ^ 国土交通省・歴史的風土保存区域及び歴史的風土特別保存地区指定状況
- ^ 昭和26年滋賀県告示第124号
- ^ a b “平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ “大津市立学校及び幼稚園通学区域一覧表”. 大津市 (2019年4月1日). 2019年9月21日閲覧。
- ^ “郵便番号簿 2018年度版” (PDF). 日本郵便. 2019年6月10日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 滋賀県観光情報 坂本 - びわこビジターズビューロー
- 滋賀文化のススメ 坂本門前町・大津市坂本 - びわ湖芸術文化財団
- 比叡山坂本サンポ - 比叡山坂本活性化事業実行委員会