国道350号
国道350号(こくどう350ごう)は、新潟県新潟市中央区から佐渡市(佐渡島)を経由して、上越市に至る一般国道。
一般国道 | |
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国道350号 | |
地図 | |
総延長 | 195.5 km |
実延長 | 50.3 km |
現道 | 50.3 km |
陸上区間 | 50.3 km |
海上区間 | 145.2 km |
制定年 | 1975年(昭和50年) |
起点 | 新潟県新潟市中央区 本町交差点(北緯37度55分17.70秒 東経139度2分48.62秒 / 北緯37.9215833度 東経139.0468389度) |
主な 経由都市 |
佐渡市 |
終点 | 新潟県上越市 下源入交差点(北緯37度9分55.08秒 東経138度15分23.46秒 / 北緯37.1653000度 東経138.2565167度) |
接続する 主な道路 (記法) |
国道8号 直江津バイパス 国道113号 国道18号 上新バイパス |
■テンプレート(■ノート ■使い方) ■PJ道路 |
概要
編集佐渡島内にある唯一の国道である。道路統計年表によると145.2 km[1][注釈 1]、佐渡汽船によると145 km[注釈 2]は海上区間であり、この区間を航行する佐渡汽船の2航路が国道を兼ねる。
かつて[いつ?]新潟市中央区の万代島地内には当国道の単独区間が存在したが、万代島地区で行われた再開発事業や柳都大橋の建設事業により、三和町 - 万代島間は旧道を全廃して臨港道路(新潟港臨港道路万代島埠頭線)として整備された。この区間の建設事業は国土交通省が実施し、開通後の管理業務は引き続き新潟県新潟地域振興局が担うことになったが、管理部局は指定区間以外の国道と県道を管理する同局地域整備部から、新潟港の港湾施設を管理する同局新潟港湾事務所に移管した。新潟市は2007年(平成19年)4月1日に政令指定都市へ移行したため、国県道の管理業務は県から新潟市に移管しているが、臨港道路は港湾施設に該当するため管理権は港湾管理者にあり、政令市移行後も引き続き新潟港湾事務所が管理業務を行っている。このため当国道の新潟市中央区内の区間は、他国道との重複区間のみとなっている。[要出典]
佐渡島内のうち、両津港から国仲平野を横断し、佐渡市役所のある金井を経て、島西側の経済・文教の拠点である佐和田までの区間は佐和田以西の新潟県道45号佐渡一周線・新潟県道31号相川佐和田線と合わせて本線(ほんせん)と呼ばれており、両津地区と国・県の出先機関が多く置かれている相川地区とを結ぶ幹線道路としても機能している。350号は佐和田から島西側を南下し、真野を経て小木港に至る。なお佐渡島内の両津港・小木港周辺部も新潟港周辺部と同様、臨港道路の整備進捗によって、当国道の区間と佐渡汽船のターミナルビルとは直接接続しない構造となっている。当国道の佐渡島内の区間は県佐渡地域振興局地域整備部が管理業務を行っているが、臨港道路の管理業務は同部の港湾空港庁舎が担当している。[要出典]
上越市内の区間は佐渡汽船直江津港ターミナルから南下し、国道8号直江津バイパス・国道18号上新バイパスと交差する下源入地内で終点となる。なお直江津港周辺部は前出3箇所と異なり、地上区間は佐渡汽船のターミナルビルの敷地と直接接しており、臨港道路を介さずに接続している。
路線データ
編集一般国道の路線を指定する政令[2][注釈 3]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
- 起点:新潟市(新潟市中央区本町通七番町1054番2、本町交差点 = 国道7号・国道8号・国道113号・国道289号起点、国道17号・国道116号・国道402号終点)
- 終点:上越市(上越市大字下源入字橋向177番4、下源入交差点 = 国道8号交点、国道18号終点)
- 重要な経過地:両津市[注釈 4]、新潟県佐渡郡小木町[注釈 4]
- 総延長 : 195.5 km(新潟県 161.9 km、新潟市 33.6 km)未供用延長(海上区間)を含む。[1][注釈 1]
- 重用延長 : なし[1][注釈 1]
- 未供用延長 : 145.2 km(新潟県 111.6 km、新潟市 33.6 km)[1][注釈 1]
- 実延長 : 50.3 km(新潟県 50.3 km、新潟市 - km)[1][注釈 1]
- 指定区間:国道7号と重複する区間(新潟市中央区・本町交差点(起点) - 東港線十字路)[要出典][3]
歴史
編集1967年(昭和45年)に新潟・両津航路にカーフェリーが就航し、佐渡島内の交通量も増加したが、島内の道路は劣悪で交通に支障が出ていた。道路整備を進めるため、島内の自治体が島内の県道を国道に昇格するよう田中角栄に陳情を行った。陳情を受けた田中は建設省(当時)に掛け合ったが、離島内で完結する道路は道路法5条1号の「都道府県庁所在地その他政治上、経済上又は文化上特に重要な都市(「重要都市」)を連絡する道路」という一般国道の指定要件を満たさないことから国道指定は難航した。田中が新潟市と佐渡島、佐渡島と上越市の間の航路も区間に含め、形式上新潟市と上越市を結ぶ路線とすることで道路法5条の要件を満たすという方法を考案し、1974年度に一般国道指定を果たした[4][5]。
年表
編集路線状況
編集バイパス
編集- 新潟港臨港道路万代島埠頭2号線〈万代島臨港道路〉(新潟市中央区三和町 - 同区万代島)[要出典]
- 新潟港臨港道路万代島埠頭1号線〈万代島臨港道路〉(新潟市中央区万代島 - 同地内・佐渡汽船新潟港ターミナル)[要出典]
- 両津港臨港道路(佐渡市両津湊 - 同市両津夷)[要出典]
- 両津バイパス(佐渡市湊 - 秋津)
- 国仲バイパス(佐渡市大和 - 同市中原)
- 大和 - 佐渡高校入口交差点間(事業全体延長8.65 km)。2001年度(平成13年度)より事業着手[8]。現供用区間は同市千種 - 八幡間(延長4.0 km、新潟県道381号金井畑野線(金畑線) - 新潟県道194号辰巳中興線(金丸線) - 佐渡市道八幡幹線3号線 - 佐渡市道間)。
- その他区間は事業中で未開通。
- 佐和田バイパス(佐渡市中原 - 同市窪田)[要出典]
- 佐渡高校入口交差点 - 窪田交差点間。[要出典]
- 小木港臨港道路(佐渡市小木地内)[要出典]
別名・通称
編集- 本線(佐渡市両津夷 - 同市窪田)
- 夷二ノ町交差点 - 窪田交差点間[要出典]
重複区間
編集- 国道7号・国道8号・国道17号(新潟市中央区・本町交差点(起点) - 新潟市中央区・東港線十字路)
- 国道113号(新潟市中央区・本町交差点 - 新潟市中央区・三和町交差点)
- 国道345号(新潟市中央区・東港線十字路 - 新潟市中央区・三和町交差点)
海上区間
編集本州側の新潟と佐渡島を結ぶ2航路
が国道350号の海上区間である。佐渡汽船がこの2航路を管轄しており、両航路のカーフェリーのデッキ部には「国道航路350号」と書かれたペイントが施されている[12]。海上区間を持つ一般国道の中でも、本土から離島へ渡り、また本土へ別航路で戻るという特異な特徴を持っている路線でもある[12]。
交通量
編集平日24時間交通量(平成17年度道路交通センサス)
- 佐渡市夷三ノ町 : 9,176
地理
編集通過する自治体
編集交差する道路
編集- 新潟市中央区
- 国道7号、国道8号、国道17号、国道113号、国道116号、国道289号、国道402号、新潟県道565号郷土資料館線(本町交差点・起点)
- 国道7号、国道8号、国道17号、新潟市道東港線(東港線十字路)
- ※東港線十字路 - 三和町交差点間、国道113号との重複区間
- 国道113号〈東港線〉(三和町交差点)
- ※三和町交差点 - 万代島・佐渡汽船新潟港ターミナル間、新潟港臨港道路万代島埠頭2号線・1号線にて連絡
- 佐渡市
- ※両津湊地内(佐渡汽船両津港ターミナル - 両津支所前交差点間)、両津港臨港道路にて連絡
- 新潟県道65号両津真野赤泊線(両津支所前交差点)
- 新潟県道45号佐渡一周線(同)
- 新潟県道45号佐渡一周線(夷二ノ町交差点)
- 新潟県道282号佐渡空港線(佐渡空港入口交差点)
- 新潟県道81号佐渡縦貫線(上横山交差点)
- 新潟県道237号金井新穂線
- 新潟県道194号辰巳中興線(中興交差点)
- 新潟県道306号市野沢中興線
- 新潟県道305号妙照寺佐和田線(鍛治町交差点)
- 新潟県道45号佐渡一周線(窪田交差点)
- 新潟県道194号辰巳中興線(辰巳)
- 新潟県道65号両津真野赤泊線(真野新町交差点)
- 新潟県道65号両津真野赤泊線(真野新町)
- 新潟県道432号静平西三川線(西三川)
- 新潟県道456号大崎小泊線(小泊)
- 新潟県道287号羽茂港村山線(村山)
- 新潟県道543号沢崎木野浦線
- 新潟県道45号佐渡一周線(小木地内・山本町丁字路)
- 新潟県道45号佐渡一周線(小木地内・末広町丁字路)
- ※小木地内(栄町十字路 - 佐渡汽船小木港ターミナル間)、小木港臨港道路にて連絡
- 上越市
- 新潟県道468号大潟上越線(佐渡汽船前交差点)
- 新潟県道216号大瀁直江津線(港町交差点)
- 新潟県道488号三ツ屋中央線(春日新田交差点)
- 国道8号(直江津バイパス)、国道18号(上新バイパス)(下源入交差点)
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e f g h i “表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況” (XLS). 道路統計年報2023. 国土交通省道路局. 2024年4月19日閲覧。
- ^ “一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2019年10月31日閲覧。
- ^ “一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2014年4月5日閲覧。
- ^ 「角栄さんが健在だったら(新潟のイフ if : 8)」2004年1月9日付『朝日新聞』朝刊東京本社版新潟地方面
- ^ 佐藤健太郎 2015, p. 133.
- ^ “一般国道350号(通称:本線)【両津バイパス】” (PDF). 新潟県佐渡地域振興局整備部. 2016年10月13日閲覧。
- ^ a b “平成27年度以降 道路建設課所管 道路開通(予定)情報(部分供用含む)” (PDF). 新潟県道路建設課 (2016年3月11日). 2016年10月13日閲覧。
- ^ a b “一般国道350号(通称:本線)【国仲バイパス】” (PDF). 新潟県佐渡地域振興局整備部. 2016年10月13日閲覧。
- ^ “国道350号 国仲バイパスが開通しました!”. 新潟県佐渡地域振興局地域整備部道路課. 2014年4月9日閲覧。
- ^ “平成24年度 道路建設課所管 道路開通状況”. 新潟県道路建設課. 2014年4月9日閲覧。
- ^ “平成20年度 道路建設課所管 道路開通状況”. 新潟県道路建設課. 2014年4月9日閲覧。
- ^ a b 松波成行 2008, p. 88.
参考文献
編集- 佐藤健太郎『国道者』新潮社、2015年11月25日。ISBN 978-4-10-339731-1。
- 松波成行「国道350号」『酷道をゆく』、イカロス出版、2008年3月20日、88頁、ISBN 978-4-86320-025-8。