国民行動党
国民行動党(こくみんこうどうとう、スペイン語: Partido Accion Nacional、略称:PAN)は、メキシコの政党。
国民行動党 Partido Accion Nacional | |
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PANのロゴ | |
党首 | マルコ・コルテス・メンドーサ |
成立年月日 | 1939年 |
本部所在地 | メキシコ メキシコシティ |
代議院議席数 |
71 / 500 (14%) |
元老院議席数 |
22 / 128 (17%) |
政治的思想・立場 |
中道右派 - 右派 保守主義 キリスト教民主主義 |
国際組織 | 中道民主インターナショナル |
公式サイト | www.pan.org.mx/ |
歴史
編集1939年、当時のラサロ・カルデナス大統領の改革に反対して立党。政権交代を果たす2000年以前はメキシコで最古の野党であった。右派・保守的立場をとる。主な支持基盤はカトリックの中流市民層や実業家で、ヨーロッパにおけるキリスト教民主主義勢力とよく似ている。
長らく制度的革命党 (PRI) 政権下における衛星政党の一つにすぎなかったが、1980年代に入ってから勢力を伸ばしはじめた。1982年、ホセ・ロペス・ポルティーヨ大統領が銀行の国有化を決定すると、これに反発する多くの実業家がPAN支持に回った。また、他の有権者も1980年代のメキシコ経済危機以降、PANに経済復興の望みをかけ、地方選挙などでPANは勝利するようになった。特に、1989年の地方選挙ではバハ・カリフォルニア州に初の州知事(エルネスト・ルッフォ・アペル)を生み出した。 以後は反PRI票の主要な受け皿となった。
当初は与党のPRIと同じく新自由主義政策を採っていたが、1990年代に腐敗政治打倒と民主化を呼びかけて以降、急激に支持を集め2000年に初めて与党となった。しかし、その背景にはビセンテ・フォックス・ケサーダ大統領のカリスマ的リーダーシップによるものとする見方があり、現にフォックス大統領は選挙時に緑の環境党を取り込み、左派勢力をも糾合することに成功し、大勝した。
2003年の下院選挙では23%の票を得るにとどまり、PRIの躍進を許した。2006年の大統領選挙ではPRIや民主革命党 (PRD) の進出により大苦戦を強いられたが、辛勝しフェリペ・カルデロンが当選した。2012年の大統領選挙にはジョセフィーナ・バスケス・モタを候補に立てたが、PRIのエンリケ・ペーニャ・ニエトが勝利し、12年ぶりに政権を明け渡した[1]。現在、PANは主にメキシコ北部で確固たる基盤を築いている。
2023年9月3日には翌24年の大統領選挙における野党統一候補に、PANのソチル・ガルベス上院議員を選出した[2]が、国家再生運動 (MORENA) のクラウディア・シェインバウムに大敗した[3]。
脚注
編集- ^ “ペニャ・ニエト候補が大統領に当選確実−12年ぶりの政権交代− (メキシコ)”. 日本貿易振興機構. 2012年12月3日閲覧。
- ^ “Mexican Senator Xochitl Galvez hailed as opposition candidate for 2024 election”. ロイター. (2023年9月4日) 2023年9月4日閲覧。
- ^ “メキシコ大統領選、シェインバウム氏が圧勝-議会選も与党躍進 - Bloomberg”. ブルームバーグ・ニュース (2024年6月3日). 2024年12月1日閲覧。