品田 悦一(しなだ よしかず、1959年1月30日[1] - )は、日本国文学者学位は文学修士[2]東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻教授。

品田 悦一
人物情報
生誕 (1959-01-30) 1959年1月30日(65歳)
日本の旗 日本群馬県
国籍 日本の旗 日本
出身校 東京大学
学問
研究分野 上代文学
研究機関 東京大学
学位 文学修士
主な業績万葉集』の研究
学会 上代文学会
主な受賞歴 日本古典文学会賞
上代文学会賞
斎藤茂吉短歌文学賞
日本歌人クラブ評論賞
やまなし文学賞
テンプレートを表示

経歴

編集

群馬県出身。群馬県立前橋高等学校を経て、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学聖心女子大学文学部教授などを経て、2004年に東京大学准教授、2011年10月に教授。

1989年に「短歌成立の前史・試論」ほか一連の『万葉集』研究で第15回日本古典文学会賞2002年に『万葉集の発明』で第19回上代文学会賞[3]2011年に評伝『斎藤茂吉』で第22回斎藤茂吉短歌文学賞、第9回日本歌人クラブ評論賞2015年に『斎藤茂吉 異形の短歌』で第23回やまなし文学賞

業績

編集

専門は日本古代文学(歌謡和歌特に『万葉集』の東歌)。初の単著『万葉集の発明』では、『万葉集』が近代国民国家の文化装置として「国民歌集」の地位を与えられるようになり、「創られた伝統」として成立していくことになった過程を研究。同著は中国語訳もなされた。

2019年に発表された新元号「令和」が『万葉集』を出典としていると報道されたことから脚光を浴びたが、政治権力が国威発揚の目的で『万葉集』を利用することに対しては一貫して批判的である[4]。また、斎藤茂吉の『万葉集』享受の研究でも知られる。

著書

編集
  • 『万葉集の発明:国民国家と文化装置としての古典』新曜社、2001年。ISBN 4-7885-0746-3(新装版、2019年。ISBN 978-4-7885-1634-2
  • 『斎藤茂吉:あかあかと一本の道とほりたり』ミネルヴァ書房ミネルヴァ日本評伝選〉、2010年。ISBN 978-4-623-05782-5
  • 『斎藤茂吉:異形の短歌』新潮社新潮選書〉、2014年。ISBN 978-4-10-603741-2
  • 『鬼酣房先生かく語りき』青磁社、2015年。ISBN 978-4-86198-307-8
  • 『万葉ポピュリズムを斬る』短歌研究社、2020年。ISBN 978-4-06-520927-1講談社発売)

脚注

編集
  1. ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.320
  2. ^ 東京大学 教員詳細 品田悦一”. 東京大学. 2023年8月16日閲覧。
  3. ^ 「第十九回上代文学会賞について」『上代文学』第88号、上代文学会、2002年4月。 
  4. ^ 万葉ポピュリズムを斬る 品田悦一(よしかず)著:東京新聞 TOKYO Web”. 東京新聞 TOKYO Web. 2021年4月10日閲覧。

外部リンク

編集