呼気音
人間の言語において、 呼気音(こきおん、英語: Egressive sound)は、口や鼻から空気を押し出すことによって気流が作り出される音である。呼気音には、肺による呼気音(肺から)、 声門による呼気音(声門から)、および舌・軟口蓋による呼気音(舌から)の3つの種類がある。呼気音の反対である吸気音は気流が口または鼻を通って内側に流れる。
言語音のほとんどは呼気音である。
肺による呼気音
編集肺による呼気音は、肺、肋骨、および横隔膜によって気流が作り出される。母音などのほとんどの言語の音の大部分は、肺からかつ呼気音である。肺による呼気音はすべての話されている言語で発見されている[1]。
声門による呼気音
編集声門による呼気音は放出音と呼ばれる。
舌による呼気音
編集軟口蓋による呼気音としても知られている、舌による呼気音は、吸着音として知られている舌の吸気音と同様の二重閉鎖を含むが、反対方向の気流を伴う。口蓋を閉じた状態で、フランス語の却下の表現のように、話者は舌か頬のどちらかを使って口から空気を押し出す。消滅したオーストラリアの儀式言語であるダミン語を除いて、いかなる人間の言語でも通常の語彙に使われることは知られていないが[2]、この気流機構の変形は循環呼吸の一部としてミュージシャンに知られている。
脚注
編集- ^ Ogden, Richard. An Introduction to English Phonetics. Edinburgh University Press, 2009, p. 154.
- ^ Ladefoged, Peter (2006). A Course in Phonetics (5th ed.). Boston: Thomson Wadsworth. ISBN 1-4130-0688-4
参考文献
編集- Ladefoged, Peter; Maddieson, Ian (1996). The Sounds of the World's Languages. Oxford: Wiley-Blackwell. ISBN 978-0631198154。