名張駅
三重県名張市にある近畿日本鉄道の駅
名張駅(なばりえき)は、三重県名張市平尾にある、近畿日本鉄道(近鉄)大阪線の駅である。駅長配置駅である。駅番号はD49。
名張駅 | |
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東口(2022年1月) | |
なばり Nabari | |
◄D48 赤目口 (3.2 km) (2.8 km) 桔梗が丘 D50► | |
西は西名張駅(近鉄伊賀線(廃駅)) | |
所在地 | 三重県名張市平尾2961 |
駅番号 | D49 |
所属事業者 | 近畿日本鉄道(近鉄) |
所属路線 | D 大阪線 |
キロ程 | 67.2 km(大阪上本町起点) |
電報略号 | ナハ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面4線 |
乗車人員 -統計年度- |
5,910人/日(降車客含まず) -2019年- |
開業年月日 | 1930年(昭和5年)10月10日 |
歴史
編集- 1930年(昭和5年)10月10日:参宮急行電鉄の榛原 - 伊賀神戸間開通時に開業[1]。
- 1941年(昭和16年)3月15日:大阪電気軌道との会社合併により、関西急行鉄道の駅となる[1]。
- 1944年(昭和19年)6月1日:会社合併により近畿日本鉄道の駅となる[1]。
- なお、JR東海の名松線は名張と松阪を結ぶ計画からこの名称がついたが、参宮急行電鉄が先に開通したため名張まで延伸されることはなかった。
- また、この名張駅に先んじて1922年(大正11年)から名張の中心部、現在の西名張郵便局付近に伊賀鉄道→近鉄伊賀線の名張駅が設置されていた。こちらは参宮急行電鉄名張駅の開設時に西名張駅と改称し、1964年(昭和39年)に西名張 - 伊賀神戸間を廃止したため、廃駅となった。
- 当初は参宮急行電鉄もこの伊賀線の名張駅を経由する予定であったが、新線建設を聞き付けた利権屋による周辺の土地の買い占めなどの問題が発生したため、市街地の南を迂回する路線となり、このルート上に現在の名張駅が建設されたとされている[2]。
- 1965年(昭和40年)3月18日:特急の停車駅に追加。当初は阪伊乙特急の一部が停車していた。
- 1976年(昭和51年)3月18日:名阪・阪伊乙特急の全列車停車駅に追加される[3]。
- 2003年(平成15年)3月6日:京伊特急の全列車停車駅に追加される。
- 2007年(平成19年)4月1日:PiTaPa使用開始[4]。
- 2019年(平成31年)3月14日:接近・発車の案内放送が更新。
駅構造
編集島式ホーム2面4線を持つ、待避可能な地上駅。ホーム有効長は10両。改札口は西口・東口の2ヶ所で、ホームとは地下道で連絡している。西口駅舎は古い木造建築。伊勢中川側寄りに留置線が多くある。
のりば
編集のりば | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1・2 | D 大阪線 | 下り | 五十鈴川・賢島・近鉄名古屋方面[5] |
3・4 | 上り | 大阪上本町・大阪難波方面[5] |
- 付記事項
- 内側2線(2番線と3番線)が主本線、外側2線(1番線と4番線)が待避線である。
- 4番のりばからは伊勢中川方面へ出発することが可能である。
-
東改札口(2008年10月)
-
ホーム(2019年7月)
特徴
編集駅設備・営業面
編集- 特急券の即時購入が可能であり、西口は専用の自動券売機で、東口は窓口にて対応している[6]。各ホーム上でも直近の列車のみ特急券売機で購入が可能となっている。定期券は黒の券売機で購入が可能で、窓口による定期券サポートにも対応する[7]。
- PiTaPa・ICOCA対応の自動改札機および自動精算機(回数券カードおよびICカードのチャージに対応)が設置されている。なお、ICカード入金機(千円札のみ対応)も設置されている。
- 東口の改札口に隣接してファミリーマートがあるものの、当駅は近鉄リテーリングが運営する有人売店設置駅には指定されていない[6]。
- 駅長が配置されており、赤目口 - 西青山間の各駅を管理している[8]。乗務員交代も当駅で行われている。
ダイヤ面
編集ダイヤ面の特徴を以下に示す[5]。
- 日中の当駅の運行本数は概ね特急が毎時2本(これに加えて通過列車が1本)と急行・普通が毎時3本の合計毎時5本であり、当駅で緩急接続や列車待避が行われる。
- 朝夕時間帯には運行される種別が変化し、運行本数が最大毎時10本程度に増発される。
- 京都方面の特急が運行されるほか、特急同士の列車待避が行われる場合がある。
- 早朝の青山町駅発の五位堂行き普通を除き、下り方面からの普通電車及び準急、区間準急と伊勢中川方面からの直通の普通電車の乗り入れは当駅までとなっているが、一部は後述のように種別行先変更を行っている。
- 大阪上本町方面は急行列車に代わり、快速急行と準急列車・区間準急・普通列車が運転される。
- 青山町方面は、快速急行の運行に加え、普通列車の増発が行われている。
- この他、全ての種別の一部列車で当駅発着、種別行先変更、増解結などが発生する。
利用状況
編集「三重県統計書」によると、近年の1日平均乗車人員は以下の通り[9]。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
1997年 | 10,138 |
1998年 | 9,977 |
1999年 | 10,031 |
2000年 | 9,951 |
2001年 | 9,823 |
2002年 | 9,439 |
2003年 | 9,270 |
2004年 | 9,070 |
2005年 | 8,798 |
2006年 | 8,463 |
2007年 | 8,238 |
2008年 | 7,923 |
2009年 | 7,525 |
2010年 | 7,100 |
2011年 | 6,838 |
2012年 | 6,821 |
2013年 | 6,856 |
2014年 | 6,493 |
2015年 | 6,410 |
2016年 | 6,372 |
2017年 | 6,245 |
2018年 | 6,204 |
2019年 | 5,910 |
2020年 | 4,535 |
名張駅の利用状況の変遷を下表に示す。
- 輸送実績(乗車人員)の単位は人であり、年度での総計値を示す。年度間の比較に適したデータである。
- 乗降人員調査結果は任意の1日における値(単位:人)である。調査日の天候・行事等の要因によって変動が大きいので年度間の比較には注意を要する。
年度別利用状況(名張駅) | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
年 度 | 当駅分輸送実績(乗車人員):人/年度 | 乗降人員調査結果 人/日 |
特 記 事 項 | ||||
通勤定期 | 通学定期 | 定期外 | 合 計 | 調査日 | 調査結果 | ||
1950年(昭和25年) | 927,150 | ←←←← | 431,737 | 1,358,887 | |||
1951年(昭和26年) | 1,150,830 | ←←←← | 444,593 | 1,595,423 | |||
1952年(昭和27年) | 1,117,980 | ←←←← | 465,313 | 1,583,293 | |||
1953年(昭和28年) | 1,029,600 | ←←←← | 473,876 | 1,503,476 | |||
1954年(昭和29年) | 1,031,520 | ←←←← | 513,696 | 1,545,216 | |||
1955年(昭和30年) | 1,065,450 | ←←←← | 515,836 | 1,581,286 | |||
1956年(昭和31年) | 1,121,040 | ←←←← | 526,885 | 1,647,925 | |||
1957年(昭和32年) | 1,183,620 | ←←←← | 562,059 | 1,745,679 | |||
1958年(昭和33年) | 1,224,780 | ←←←← | 552,868 | 1,777,648 | |||
1959年(昭和34年) | 1,270,140 | ←←←← | 552,143 | 1,822,283 | |||
1960年(昭和35年) | 1,430,940 | ←←←← | 585,152 | 2,016,092 | |||
1961年(昭和36年) | 1,482,840 | ←←←← | 602,031 | 2,084,871 | |||
1962年(昭和37年) | 1,567,170 | ←←←← | 639,391 | 2,206,561 | |||
1963年(昭和38年) | 1,601,040 | ←←←← | 636,894 | 2,237,934 | |||
1964年(昭和39年) | 1,600,660 | ←←←← | 701,991 | 2,302,651 | |||
1965年(昭和40年) | 1,925,100 | ←←←← | 705,844 | 2,630,944 | |||
1966年(昭和41年) | 1,899,250 | ←←←← | 679,504 | 2,578,754 | |||
1967年(昭和42年) | 1,847,910 | ←←←← | 695,106 | 2,543,016 | |||
1968年(昭和43年) | 1,741,260 | ←←←← | 702,296 | 2,443,556 | |||
1969年(昭和44年) | 1,738,230 | ←←←← | 699,078 | 2,437,308 | |||
1970年(昭和45年) | 1,591,200 | ←←←← | 707,701 | 2,298,901 | |||
1971年(昭和46年) | 1,511,820 | ←←←← | 706,311 | 2,218,131 | |||
1972年(昭和47年) | 1,475,880 | ←←←← | 751,009 | 2,226,889 | |||
1973年(昭和48年) | 1,407,840 | ←←←← | 810,443 | 2,218,283 | |||
1974年(昭和49年) | 1,432,620 | ←←←← | 813,344 | 2,245,964 | |||
1975年(昭和50年) | 1,445,730 | ←←←← | 793,650 | 2,239,380 | |||
1976年(昭和51年) | 1,419,630 | ←←←← | 792,118 | 2,211,748 | |||
1977年(昭和52年) | 1,416,600 | ←←←← | 820,087 | 2,236,687 | |||
1978年(昭和53年) | 1,469,130 | ←←←← | 826,517 | 2,295,647 | |||
1979年(昭和54年) | 1,576,260 | ←←←← | 841,080 | 2,417,340 | |||
1980年(昭和55年) | 1,696,080 | ←←←← | 872,254 | 2,568,334 | |||
1981年(昭和56年) | 1,826,100 | ←←←← | 882,930 | 2,709,030 | |||
1982年(昭和57年) | 1,874,670 | ←←←← | 904,333 | 2,779,003 | 11月16日 | 13,645 | |
1983年(昭和58年) | 1,974,570 | ←←←← | 909,817 | 2,884,387 | 11月8日 | 14,326 | |
1984年(昭和59年) | 1,945,440 | ←←←← | 875,318 | 2,820,758 | 11月6日 | 13,624 | |
1985年(昭和60年) | 1,961,160 | ←←←← | 862,121 | 2,823,281 | 11月12日 | 13,841 | |
1986年(昭和61年) | 2,004,990 | ←←←← | 872,013 | 2,877,003 | 11月11日 | 13,789 | |
1987年(昭和62年) | 2,092,200 | ←←←← | 874,663 | 2,966,863 | 11月10日 | 14,784 | |
1988年(昭和63年) | 2,259,330 | ←←←← | 895,193 | 3,154,523 | 11月8日 | 16,108 | |
1989年(平成元年) | 2,418,390 | ←←←← | 950,715 | 3,369,105 | 11月14日 | 17,667 | |
1990年(平成2年) | 2,632,560 | ←←←← | 1,009,816 | 3,642,376 | 11月6日 | 18,272 | |
1991年(平成3年) | 2,753,220 | ←←←← | 1,026,636 | 3,779,856 | |||
1992年(平成4年) | 2,799,960 | ←←←← | 1,036,280 | 3,836,240 | 11月10日 | 19,217 | |
1993年(平成5年) | 2,843,760 | ←←←← | 1,056,638 | 3,900,398 | |||
1994年(平成6年) | 2,890,860 | ←←←← | 1,049,902 | 3,940,762 | |||
1995年(平成7年) | 2,901,960 | ←←←← | 1,059,149 | 3,961,109 | 12月5日 | 18,967 | |
1996年(平成8年) | 2,801,190 | ←←←← | 1,070,471 | 3,871,661 | |||
1997年(平成9年) | 2,687,400 | ←←←← | 1,013,111 | 3,700,511 | |||
1998年(平成10年) | 2,658,420 | ←←←← | 983,363 | 3,641,787 | |||
1999年(平成11年) | 2,711,370 | ←←←← | 959,850 | 3,671,220 | |||
2000年(平成12年) | 2,692,470 | ←←←← | 939,585 | 3,632,055 | |||
2001年(平成13年) | 2,652,480 | ←←←← | 932,826 | 3,585,306 | |||
2002年(平成14年) | 2,541,630 | ←←←← | 903,536 | 3,445,166 | |||
2003年(平成15年) | 2,522,250 | ←←←← | 870,680 | 3,392,930 | |||
2004年(平成16年) | 2,472,060 | ←←←← | 838,645 | 3,310,705 | |||
2005年(平成17年) | 2,396,040 | ←←←← | 815,371 | 3,211,411 | 11月8日 | 16,669 | |
2006年(平成18年) | 2,292,390 | ←←←← | 796,610 | 3,089,000 | |||
2007年(平成19年) | 2,224,170 | ←←←← | 790,865 | 3,015,035 | |||
2008年(平成20年) | 2,131,350 | ←←←← | 760,399 | 2,891,749 | 11月18日 | 14,754 | |
2009年(平成21年) | 2,009,940 | ←←←← | 736,543 | 2,746,483 | |||
2010年(平成22年) | 1,853,910 | ←←←← | 737,554 | 2,591,464 | 11月9日 | 13,677 | |
2011年(平成23年) | 1,760,220 | ←←←← | 742,398 | 2,502,618 | |||
2012年(平成24年) | 11月13日 | 12,950 | |||||
2013年(平成25年) | |||||||
2014年(平成26年) | |||||||
2015年(平成27年) | 11月10日 | 12,396 | |||||
2016年(平成28年) | |||||||
2017年(平成29年) | |||||||
2018年(平成30年) | 11月10日 | 11,999 | |||||
2021年(令和3年) | ←←←← | 11月9日 | 8,841 | ||||
2022年(令和4年) | ←←←← | 11月8日 | 9,069 | ||||
2023年(令和5年) | ←←←← | 11月7日 | 8,950 |
駅周辺
編集バス路線
編集- 西口・1番のりば
- 西口・2番のりば
- 東口・1番のりば
- 21 曽爾香落渓線 近大高専経由 山粕西(朝1便のみ)
- 25・28つつじが丘線 北まわり つつじが丘
- 26・27つつじが丘線 南まわり つつじが丘
- 東口・2番のりば
- 05 百合が丘線 東まわり・西まわり 百合が丘
- 07 百合が丘線 名張市立病院経由 百合が丘
- 東口・3番のりば
- 04 市立病院経由 名張青峰高校(平日のみ)
- 07 百合が丘線 桔梗が丘駅前(平日のみ)
- 27・28つつじが丘線 名張市役所(平日のみ)
- なお、月ヶ瀬梅林の観梅時期には桔梗が丘駅を経由して月ヶ瀬へと向かう臨時バスが設定されている。
- 東口・第三銀行裏駐車場
- 山添名張線 葛尾・毛原(土休日運休)
- 大西名張線 葛尾・大西(土休日運休)
- 東口
- 安部田線 名張市役所前/大和龍口(土休日運休)
隣の駅
編集脚注
編集- ^ a b c 曽根悟(監修)『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 大手私鉄』 2号 近畿日本鉄道 1、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年8月22日、18-23頁。ISBN 978-4-02-340132-7。
- ^ JTBパブリッシング「近鉄の廃線を歩く」84-89頁
- ^ 近畿日本鉄道『最近20年のあゆみ』1980年、202-203頁。
- ^ 『平成19年4月1日から、近鉄主要路線でICカードの利用が可能になります』(pdf)(プレスリリース)近畿日本鉄道、2007年1月30日 。2016年3月10日閲覧。
- ^ a b c “駅の情報|名張”. 近畿日本鉄道. 2021年4月27日閲覧。
- ^ a b 近鉄時刻表2018年3月17日ダイヤ変更号、p.81 - p.87
- ^ “定期券・IC業務取扱駅一覧”. 近畿日本鉄道. 2023年7月19日閲覧。
- ^ 『HAND BOOK 2010』、近畿日本鉄道総合企画部編、2010年9月
- ^ 三重県統計書 - 三重県
- ^ a b “名張市観光パンフレット”. 名張市観光協会. 2021年11月7日閲覧。
- ^ “伊勢奥津駅~名張駅 直行バス廃止 JR名松線の夢継ぐ路線 4月から乗り継ぎ必須に”. 乗りものニュース (メディアヴァーグ). (2021年3月31日) 2021年10月21日閲覧。
- ^ “津市コミュニティバスの運行について”. 津市. 2021年10月21日閲覧。
- ^ “山添村コミュニティバス”. 山添村 (2021年3月29日). 2021年10月21日閲覧。
- ^ “錦生コミュニティバス「ほっとバス錦」”. 名張市 (2021年10月14日). 2021年10月21日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 駅の情報|名張 - 近畿日本鉄道