千々松幸子
千々松 幸子(ちぢまつ さちこ、1937年11月30日[11][12] - )は、日本の女性声優、ナレーター[7]。福岡県門司市(現北九州市門司区)出身[5]。81プロデュース所属[8]。
ちぢまつ さちこ 千々松 幸子 | |
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プロフィール | |
本名 |
末常 幸子[1] (すえつね さちこ)[2][3] |
愛称 | 千々子[4] |
性別 | 女性 |
出身地 | 日本・福岡県門司市(現・北九州市門司区)[5] |
生年月日 | 1937年11月30日(87歳) |
血液型 | O型[6] |
職業 | 声優、ナレーター[7] |
事務所 | 81プロデュース[8] |
配偶者 | あり |
公式サイト | 千々松幸子 - 81プロデュースの公式サイト |
公称サイズ(時期不明)[10] | |
身長 / 体重 | 153[9] cm / 43 kg |
活動 | |
活動期間 | 1960年代 - |
経歴
小さい頃から芝居は好きであり、児童劇団に入団したことがやみつきという[13]。
若い頃はアナウンサー志望だったが「個性の強い声なので無理」と言われてあきらめたという[14]。
東京アナウンスアカデミー在学中の1960年頃、テレビCMに出演したことをきっかけにラジオなどの仕事を始める[5]。
東映のプロデューサーの紹介で声優としての活動を始める[4]。テレビアニメでのデビューは『魔法使いサリー』のカブ役となる[4]。『魔法使いサリー』のカブ役を演じていた時は画面に口を合わせるのが出来なく皆に御迷惑ばかりかけており、「やめてしまおうか」と思ったという[13]。
かつては青二プロダクションの創立メンバーとして[15][16]所属していたが、富山敬、富田耕生、緒方賢一らとぷろだくしょんバオバブの設立に尽力。ぷろだくしょんバオバブ[17]、アーツビジョン[16]を経て、2013年10月21日付で81プロデュースに所属[18]。
『ドラえもん(テレビ朝日第1期)』の野比玉子役は26年間担当した[7]。番組リニューアルおよび声優陣一新に伴い2005年3月に降板し、同役は三石琴乃に引き継がれた。降板直前、『笑っていいとも!』の1コーナー「あなたの(知ってるようで)知らない世界」に出演した。
『ど根性ガエル』のピョン吉役を演じる時、それまで洋画の吹き替えなどでお淑やかであったり麗らかであったりする女性の声を多数担当していたため、当初は「こんな乱暴なセリフは言えない」と泣いてしまった。ピョン吉役は同作品キャラクターを使ったCM(大鵬薬品関係など)で演じる機会も多い。
家族は夫と子供2人。『タイガーマスク』出演中に上の子が誕生。妊娠中は共演者から「お腹の子がしゃべっているの?」とからかわれ、出産後は声質が変わってしまったため、以前の声質に戻すのに苦労したという[19]。また、下の子(長女)は1979年生まれであり、ちょうど生まれた直後に『ドラえもん』のアニメがスタートしたため、母親役への思い入れが相当あるという。
1978年にコスモス短歌会、1994年から棧橋に所属し、2002年に『宇宙霧』という歌集を出版している[20]。『ドラえもん』を降板する直前に放映されたエピソード(「ドラえもんに休日を!?」、2005年3月18日)には、野比玉子がこの歌集を読んでいる場面がある。
人物
声種は「軽快なアルト[3]」からキュートで軽快なメゾソプラノ[13][22]。
演じる役柄は、女性役、人間以外の動物役も演じているが、比較的、少年役が目立っている[23]。
声優になっていなかったら父の仕事についての調査関係の仕事をしていたと語る[13]。
出演
太字はメインキャラクター。
テレビアニメ
- 1966年
-
- 魔法使いサリー(カブ)
- 1968年
-
- ゲゲゲの鬼太郎(第1作)(1968年 - 1969年)
- 1969年
- 1970年
- 1971年
-
- アパッチ野球軍
- 国松さまのお通りだい
- ゲゲゲの鬼太郎(第2作)(1971年 - 1972年)
- さるとびエッちゃん(1971年 - 1972年、ミコ[24])
- ルパン三世 (TV第1シリーズ)
- 1972年
- 1973年
- 1974年
- 1975年
-
- ゲッターロボG(少女[31]、リサ[31])
- 鋼鉄ジーグ(千恵)
- タイムボカン(王子)
- みつばちマーヤの冒険(ミツバチ・チョウ・カタツムリの母、みつ蜂の子供、重臣)
- わんぱく大昔クムクム(トルトル)
- 1976年
-
- キャンディ・キャンディ(ジミィ)
- ゴワッパー5 ゴーダム(河口のり助)
- 超電磁ロボ コン・バトラーV(北小介[33]、ミーア、一木百江)
- 母をたずねて三千里(ジュリエッタ・ペッピーノ、ベルナルド、ニーノ、ハイメ)
- ポールのミラクル大作戦(キースケ、凹チン、ジャン、トンキー、アンディ)
- UFO戦士ダイアポロン(松男[34])
- リトル・ルルとちっちゃい仲間(アービン)
- ろぼっ子ビートン(お母さん〈2代目〉)
- マグネロボ ガ・キーン(北見アヤ)
- 1977年
- 1978年
-
- 家なき子
- 宇宙海賊キャプテンハーロック(カサンドラ)
- 女王陛下のプティアンジェ(リチャード、チン、トミー)
- 星の王子さま プチ・プランス(イレーネ、エクトル)
- 魔女っ子チックル(ポチ、小太郎)
- 野球狂の詩(女子事務員)
- 1979年
-
- アニメーション紀行 マルコ・ポーロの冒険(ティム)
- サイボーグ009(1979年版)(001 / イワン・ウイスキー[35])
- ドラえもん(テレビ朝日版第1期)(1979年 - 2005年、のび太のママ[36] 他)
- ベルサイユのばら(1979年 - 1980年、店の女主人)
- 1980年
-
- 怪物くん(テレビ朝日版)(雪小僧 他)
- 鉄腕アトム(ナオト)
- ドラQパーマン(のび太のママ〈野比玉子〉)
- ムーの白鯨(麗[37])
- 森の陽気な小人たちベルフィーとリルビット(ナポレオン[38])
- 1981年
- 1982年
-
- ゲームセンターあらし(田中たかし)
- プロゴルファー猿(小丸[40])
- 1983年
- 1984年
- 1989年
-
- それいけ!アンパンマン(1989年 - 1994年、マイマイママ〈初代〉、べにしょうがママ、パール女王)
- 1990年
-
- それいけ!アンパンマン みなみの海をすくえ!(まいごのまいまい)
- 1991年
-
- チンプイ(ワケナイ)
- わたしとわたし ふたりのロッテ(ライトナー夫人)
- 1998年
-
- 銀河漂流バイファム13(ジミー・エリル)
- 2009年
-
- ケロロ軍曹(ケロロ母)
- 2010年
-
- けいおん!!(一文字とみ)
- 2011年
-
- フラクタル(大婆)
- 2012年
- 2013年
-
- Free!(2013年 - 2014年、お婆さん) - 2シリーズ
劇場アニメ
- 1967年
-
- 魔法使いサリー(1966年 - 1968年、カブ)
- 1970年
-
- ちびっ子レミと名犬カピ(ドルチェ)
- 1971年
-
- どうぶつ宝島(パブ)
- 1972年
-
- さるとびエッちゃん
- ながぐつ三銃士(子ネズミ[42])
- 魔犬ライナー0011変身せよ!(悪魔A)
- 魔法使いチャッピー(ジュン)
- 1974年
- 1976年
-
- 長靴をはいた猫 80日間世界一周(エスキモーの子供[44])
- 1978年
-
- キャンディ・キャンディ 春の呼び声(ジミィ)
- 1980年
-
- ドラえもん のび太の恐竜(ママ)
- 1981年
-
- ドラえもん のび太の宇宙開拓史(ママ)
- ドラえもん ぼく、桃太郎のなんなのさ(ママ)
- 1982年
-
- 新・ど根性ガエル ど根性・夢枕(ピョン吉[45])
- ドラえもん のび太の大魔境(ママ)
- 1983年
-
- ドラえもん のび太の海底鬼岩城(ママ)
- 1984年
-
- ドラえもん のび太の魔界大冒険(ママ)
- 1985年
-
- ドラえもん のび太の宇宙小戦争(ママ)
- 1986年
-
- ドラえもん のび太と鉄人兵団(ママ)
- 1987年
- 1988年
- 1989年
-
- ドラえもん のび太の日本誕生(ママ)
- 1990年
-
- ドラえもん のび太とアニマル惑星(ママ)
- 1991年
-
- ドラえもん のび太のドラビアンナイト(ママ)
- ドラミちゃん アララ・少年山賊団!(のび平の母)
- 1992年
-
- ドラえもん のび太と雲の王国(ママ)
- 1993年
-
- ドラえもん のび太とブリキの迷宮(ママ)
- 1994年
-
- ドラえもん のび太と夢幻三剣士(ママ)
- 1995年
-
- ドラえもん のび太の創世日記(ママ)
- 1996年
-
- ドラえもん のび太と銀河超特急(ママ)
- 1997年
- 1998年
-
- 帰ってきたドラえもん(ママ)
- ドラえもん のび太の南海大冒険(ママ)
- 1999年
-
- ドラえもん のび太の宇宙漂流記(ママ)
- 2000年
-
- おばあちゃんの思い出(のび太のママ)
- ドラえもん のび太の太陽王伝説(ママ)
- 2001年
-
- がんばれ!ジャイアン!!(ママ)
- ドラえもん のび太と翼の勇者たち(ママ[47])
- 2002年
-
- ドラえもん のび太とロボット王国(ママ[48])
- ぼくの生まれた日(ママ)
- 2003年
- 2004年
- 2005年
- 2009年
-
- ケロ0 出発だよ! 全員集合!!(ケロロ母)
OVA
- ドラえもん 勉強べやのつりぼり(1978年、のび太のママ)
- 銀河漂流バイファム カチュアからの便り(1984年、ジミー・エリル[50])
- 銀河漂流バイファム 集まった13人(1984年、ジミー・エリル[50])
- 銀河漂流バイファム 消えた12人(1985年、ジミー・エリル[50])
- 銀河漂流バイファム “ケイトの記憶” 涙の奪回作戦!!(1985年、ジミー・エリル[50])
- ドラえもん のび太と未来ノート(1994年、ママ)
ゲーム
- 1997年
-
- スーパーロボット大戦F(北小介、ミーア)
- 1998年
-
- スーパーロボット大戦F完結編(北小介)
- 1999年
-
- スーパーロボット大戦コンプリートボックス(北小介)
- 魔女っ子大作戦(カブ)
- 2000年
-
- スーパーロボット大戦α(北小介、ミーア)
- ドラえもん3 魔界のダンジョン(のび太のママ、フェノール)
- 2001年
-
- キッズステーション ドラえもん ひみつのよじげんポケット(のび太のママ)
- スーパーロボット大戦α外伝(北小介)
- スーパーロボット大戦α for Dreamcast(北小介、ミーア)
- ぼくドラえもん(のび太のママ)
- 2002年
-
- スーパーロボット大戦IMPACT(北小介、ミーア)
- 2003年
-
- 第2次スーパーロボット大戦α(北小介)
- 2005年
- 2008年
-
- スーパーロボット大戦A PORTABLE(北小介、リサ)
- 2019年
-
- スーパーロボット大戦DD(2019年 - 2021年、北小介、ミーア)
- 2021年
-
- スーパーロボット大戦30(北小介)
ドラマCD
- 銀河漂流バイファム ドラマ編 ジェイナス愛の航海日誌…気分はもう主役(ジミー・エリル)
吹き替え
テレビ番組
- コメットさん(ベータンの声[51])
- 笑っていいとも! 声優特集各コーナーに必ず、計4回出演
- 初登場 ザックリいきまショー(1993年)
- 2回目 あなたの(知ってるようで)知らない世界(2004年)
- 3回目 生態リサーチ ここホレBANG!BANG!(2008年)
- 4回目 人間観察刷新会議 ビミョー仕分け!(2010年)
- スーパーJチャンネル(ナレーション)
- NHKスペシャル ふたりの贖罪〜日本とアメリカ・憎しみを越えて〜(ディシェイザーの娘 キャロル、淵田を招いた牧師 フェイス・ローア)
特撮
- SFドラマ 猿の軍団(ウラーの声)
- がんばれ!!ロボコン(ロボガリの声)
その他コンテンツ
- ネコドンドン(タカトクトイスLSIゲームのCM)
- 相模原市民吹奏楽団CD「VOICE」ピーターと狼(ナレーション)
- 東京REMIX族(J-WAVE、コーナーナレーション)
- 朝日ソノラマ ソノシート・仮面ライダー「恐怖のくも男」(緑川ルリ子)
- 非破壊検査(CMのナレーション)
- ラジオドラマ サイボーグ009誕生編(001 / イワン・ウイスキー)
- 東映まんがまつり・予告編ナレーター(1970年代)
- 爆笑問題の日曜サンデー(TBSラジオ・2018年)
出典
- ^ 成美堂出版 編「女性篇」『声優名鑑』成美堂出版、1999年8月10日、178頁。ISBN 4-415-00878-X。
- ^ 掛尾良夫 編「女性篇」『声優事典』(第二版)キネマ旬報社、1996年3月30日、458-459頁。ISBN 4-87376-160-3。
- ^ a b 『TVアニメ大全科part2』秋田書店、1979年、204頁。
- ^ a b c 野沢雅子「第6章 素晴らしき声優仲間」『ボクは、声優。』オプトコミュニケーションズ、1995年11月19日、174-175頁。ISBN 4-07-217886-1。
- ^ a b c d 千々松幸子「略歴」『宇宙霧』柊書房、2002年9月15日、204頁。ISBN 978-4899750420。
- ^ 『芸能手帳タレント名簿録Vol.51('16〜'17)』連合通信社・音楽専科社、2016年5月26日、461頁。
- ^ a b c “千々松 幸子”. タレントデータバンク. 2019年12月10日閲覧。
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- ^ 『日本タレント名鑑(2013年版)』VIPタイムズ社、2013年1月29日、629頁。ISBN 978-4-904674-04-8。
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- ^ 『日本タレント名鑑(2005年版)』VIPタイムズ社、2005年4月1日、605頁。ISBN 978-4-9901242-3-6。
- ^ 『声優名鑑 アニメーションから洋画まで…』近代映画社、1985年、103頁。
- ^ a b c d 『アニメーション大百科』東京三世社、1981年、246頁。
- ^ 週刊TVガイド 1981年5月29日 76頁「出番です」コーナー
- ^ 山口真一『カータンのなみだ 声優伝・大竹宏』新風舎、1999年、112頁。ISBN 4-7974-0846-4。
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- ^ “千々松 幸子 - ぷろだくしょんバオバブ”. 2006年1月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月13日閲覧。
- ^ “千々松幸子が10月21日付けで弊社所属となりました。今後とも宜しくお願い致します。”. 81プロデュース (2013年10月21日). 2013年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月10日閲覧。
- ^ 『ロマンアルバム・5 タイガーマスク』徳間書店、1978年、80頁。
- ^ 千々松幸子「あとがき」『宇宙霧』柊書房、2002年9月15日、202-203頁。ISBN 978-4899750420。
- ^ “『第十回 声優アワード』受賞者 先行発表!”. //声優アワード//Seiyu Awards// (2016年2月16日). 2016年6月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月20日閲覧。
- ^ 『声優の世界-アニメーションから外国映画まで』朝日ソノラマ〈ファンタスティックコレクション別冊〉、1979年10月30日、91頁。
- ^ “【声優の履歴書】第68回『ど根性ガエル』ピョン吉役、『ドラえもん』(テレ朝版)のび太のママ・野比玉子役を演じた千々松幸子”. リアルライブ (2014年11月14日). 2023年9月10日閲覧。
- ^ “キャラクター/キャスト”. 東映アニメーション作品ラインナップ. さるとびエッちゃん. 東映アニメーション. 2024年5月11日閲覧。
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- ^ “新・ど根性ガエル ど根性夢枕”. トムス・エンタテインメント 公式サイト. トムス・エンタテインメント. 2023年2月23日閲覧。
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- ^ “ドラえもん のび太とロボット王国”. メディア芸術データベース. 2016年10月30日閲覧。
- ^ “ドラえもん のび太とふしぎ風使い”. メディア芸術データベース. 2016年10月2日閲覧。
- ^ a b c d “OVA CAST”. 銀河漂流バイファム. 2023年5月19日閲覧。
- ^ “コメットさん”. メディア芸術データベース. 2016年11月26日閲覧。
外部リンク
- 千々松幸子 - 81プロデュースの公式サイト
- アーツビジョンによるプロフィール - ウェイバックマシン(2012年10月21日アーカイブ分)
- 千々松幸子 - タレントデータバンク
- 千々松幸子 - 日本タレント名鑑
- 千々松幸子のプロフィール・画像・写真 - WEBザテレビジョン
- 千々松幸子 - KINENOTE
- 千々松幸子 - オリコン
- 千々松幸子 - MOVIE WALKER PRESS
- 千々松幸子 - 映画.com
- 千々松幸子 - allcinema
- 千々松幸子 - 日本映画データベース
- Sachiko Chijimatsu - IMDb