六フッ化ウラン
六フッ化ウラン(ろくフッかウラン)は、化学式 UF6 で示される化合物。常温では固体だが約 56.5 ℃ で昇華して気体になる。
六フッ化ウラン | |
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六フッ化ウラン | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 7783-81-5 |
国連/北米番号 | 2978 (<1% 235U) 2977 (>1% 235U) |
RTECS番号 | YR4720000 |
特性 | |
化学式 | UF6 |
モル質量 | 352.02 g/mol |
外観 | 無色固体 |
密度 | 5.09 g/cm3, solid |
融点 |
64.8 ℃ (338.0 K) |
沸点 |
56.5 ℃ (329.7 K)(昇華) |
水への溶解度 | 水と反応 |
構造 | |
分子の形 | 八面体形 |
双極子モーメント | 0 D |
熱化学 | |
標準生成熱 ΔfH |
-2317 kJ/mol |
標準モルエントロピー S |
228 JK-1 mol-1 |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | ICSC 1250 |
EU分類 | 猛毒 (T+) 環境への危険性 (N) |
EU Index | 092-002-00-3 |
Rフレーズ | R26/28, R33, R51/53 |
Sフレーズ | (S1/2), S20/21, S45, S61 |
引火点 | 不燃性 |
関連する物質 | |
その他の陰イオン | 六塩化ウラン |
その他の陽イオン | 六フッ化ネプツニウム 六フッ化プルトニウム |
関連するフッ化ウラン | フッ化ウラン(III) フッ化ウラン(IV) フッ化ウラン(V) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
空気中の少量の水分と反応してフッ化水素 (HF) を放出する。
核燃料を得るために、ウランの同位体である 238U と 235U を分離する作業が行われる。これをウラン濃縮といい、六フッ化ウランの気体を遠心分離器などの装置に供給して行う。ウランをフッ化させる理由は、単体のウランを気化させ続けるには約 3800 ℃ の高温が必要だが、前述の通り六フッ化ウランは沸点が低く、処理の開始から完了まで気体の状態を維持するのが容易であること、フッ素が単核種元素であり、六フッ化ウランの式量の差は全てウランの質量数の差に由来することにある。