全賢姫

大韓民国の政治家 (1964-)

全 賢姫(チョン・ヒョニ[1]、チョン・ヒョンヒ[2]朝鮮語: 전현희1964年11月4日 - )は、大韓民国の女性歯科医師弁護士政治家。第18・20・22代国会議員[3]

全賢姫
전현희(全賢姬)
国民権益委員会委員長の記念写真
生年月日 (1964-11-04) 1964年11月4日(60歳)
出生地 大韓民国の旗 大韓民国 慶尚南道統営市
出身校 ソウル大学校歯科大学
高麗大学校法務大学院医療法学科修士
所属政党大統合民主新党→)
統合民主党→)
民主党→)
民主統合党→)
民主党→)
新政治民主連合→)
共に民主党→)
無所属

選挙区比例代表→)
ソウル特別市江南区乙→)
ソウル特別市中区城東区
当選回数 3回
在任期間 2008年5月30日 - 2012年5月29日
2016年5月30日 - 2020年5月29日
2024年5月30日 - 現職

在任期間 2020年6月28日 - 2023年6月27日
大統領 文在寅尹錫悦
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経歴

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慶尚南道統営市出身[3]。テレサ女子高等学校、ソウル大学校歯科大学卒、延世大学校保健大学院医療法高位課程修了、高麗大学校法務大学院医療法学科修士。歯科医師国家試験合格、第38回司法試験合格、司法研修院第28期修了。外交通商部韓・チリFTA諮問弁護士、民主社会のための弁護士会の環境委員会委員および女性人権委員会委員、保健福祉部国民健康増進基金運用審議会委員、対外法律研究所所長、グリーン消費者連帯常任委員、大韓弁護士協会女性委員会委員、産業資源部貿易委員会貿易政策委員、農林部農業通商政策協議会委員、ヨルリンウリ党公職候補者資格審査委員、ソウル市建設技術審議委員会・公益事業選定委員会委員、農協中央会顧問弁護士、保健福祉部医療法改正委員会委員を歴任した[3][4]。特に2003年ごろに血友病治療薬の薬害事件によるHIVに感染した患者の弁護を行った[5]

2008年の第18代総選挙で民主党の比例代表として初当選し、当選後は保健福祉家族委員会委員、運営委員会委員、国会議員研究団体「国民健康福祉フォーラム」代表委員、民主党共同スポークスパーソン・大学生政策支援団団長を歴任した[6]。2014年に地方裁判所長の夫が交通事故で死去した[7]。2016年の第20代総選挙では共に民主党の候補として、保守系が強いソウル江南区乙選挙区から立候補し、セヌリ党金宗壎朝鮮語版を破り2回目の当選を果たした[6]2017年の大統領選挙の際は文在寅陣営の職能特補団長、民主党5政策調整委員長、タクシー相乗りタスクフォース委員長などを務めた[4]。2020年の第21代総選挙でも共に民主党の候補として同じ選挙区から立候補したが、未来統合党朴振に敗れて落選した[4]。同年6月26日、大統領の文在寅により閣僚級の国民権益委員会委員長に任命された[2][4]2022年の大統領選挙尹錫悦の当選により共に民主党は野党に転落したものの、文在寅が任命した全は辞任を表明しておらず、2022年末にSNSで任期を全うしようと示唆した[注 1][8][9]

2023年6月27日に国民権益委員会委員長を退任。退任前日の記者会見でしばらく休むと表明したが、故郷は海沿いであることに触れ、「海の娘として福島核汚染水の放流についてはどんな形でも断固反対し、日本政府は可能であれば核汚染水を固体化して、人類の共有資産である海を汚染させることは中止しなければならない。」と述べた[10]

なお、任期中の2020年9月には法務部長官の秋美愛の息子の兵役中の不正休暇疑惑に対する検察の捜査については「(検察を統括する法務部長官の)具体な職務との関連性がない」という有権解釈朝鮮語版を出したため[11]国民の力側から委員長の全が同じ民主党の秋をかばい、有権解釈の過程に不当に介入したという疑惑を提起した[12]。2022年にこの件および延坪島海域で発生した遊泳中の公務員が北朝鮮側からの攻撃で死亡した事件に対する有権解釈の過程に不正があった疑いにより監査院の監査を受けたが[12]、全はその監査の手法が不適切で、「ターゲット捜査」だと考えたため、逆に監査院の幹部らを職権濫用、権利行使妨害および脅迫の疑いで高位公職者犯罪捜査処に告発した[13]。また、2021年6月の政治家の不動産の全数調査の際、他の党派に対しては職務回避を申請したが、国民の力に対する調査だけに参加する意思を表明したため、国民の力側から批判された[14]

2024年の第22代総選挙では任鍾晳を抑えて党の公認を獲得し、ソウル中区城東区甲選挙区から出馬することとなった[15]

脚注

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注釈

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  1. ^ 2017年の朴槿恵韓国大統領弾劾訴追により文在寅政権が発足した以降、朴槿恵政権時期に任命された各種長官に対して辞表提出を強要した。これに対し、大法院は政権が変わったという理由だけで任期が保障された公務員に辞表提出を強要するのは職権乱用などの罪で刑事処罰される対象だと判示したため、文在寅政権の時に任命された国民権益委員会委員長である全は、国民権益委員会設置法第16条などの但し書き条項により、3年の任期が保障され、政権が変わったにもかかわらず2023年6月末日まで留任する見通しである。

出典

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  1. ^ 韓国政府がメタバース・AI活用で国民の権利をデジタルで一本化 – KOREA WAVE”. www.afpbb.com (2022年1月5日). 2023年2月17日閲覧。
  2. ^ a b 하시카와 (2022年5月26日). “イ・サンヨプさん 汚職防止法の広報大使に”. 聯合ニュース. 2023年2月17日閲覧。
  3. ^ a b c 대한민국헌정회”. www.rokps.or.kr. 2023年2月17日閲覧。
  4. ^ a b c d 새 권익위원장에 전현희 전 의원” (朝鮮語). 한의신문 (2020年6月26日). 2023年2月17日閲覧。
  5. ^ 전현희 의원 "에이즈 소송 10년...함께 울었다"” (朝鮮語). 의협신문 (2011年10月5日). 2023年2月17日閲覧。
  6. ^ a b 이정현 (2016年4月14日). “전현희, '여당 텃밭' 강남서 김종훈 꺾는 이변 연출” (朝鮮語). 연합뉴스. 2023年2月17日閲覧。
  7. ^ '전현희 전 의원 남편' 김헌범 판사가 걸어온 길” (朝鮮語). 이데일리 (2014年4月29日). 2023年10月4日閲覧。
  8. ^ "윤 대통령 존경하십니까?" 여당, 전현희 면전에서 사퇴 압박” (朝鮮語). 중앙일보 (2022年7月27日). 2023年2月17日閲覧。
  9. ^ 박은경 (2022年12月28日). “전현희, 윤사모 퇴진 요구에 “임기는 국민과 약속” 尹 발언으로 응수” (朝鮮語). m.khan.co.kr. 2023年2月17日閲覧。
  10. ^ 임기 마치는 전현희 “난 바다의 딸, 핵 오염수 저지”” (朝鮮語). KBS 뉴스 (2023年6月26日). 2023年10月4日閲覧。
  11. ^ 김민욱 (2020年9月14日). “전현희 위원장 바뀐 권익위···조국땐 '이해충돌', 秋는 "없다"” (朝鮮語). 중앙일보. 2023年10月4日閲覧。
  12. ^ a b 한혜원 (2022年10月25日). “감사원, 전현희 檢수사요청…추미애 아들 의혹 유권해석 관련(종합)” (朝鮮語). 연합뉴스. 2023年10月4日閲覧。
  13. ^ ‘전현희 표적감사’ 의혹 감사원, 공수처 압수수색 받는다” (朝鮮語). www.hani.co.kr (2023年9月6日). 2023年10月4日閲覧。
  14. ^ 권익위원장, 정의·국민의당 조사엔 거리두기…국민의힘 조사만 참여” (朝鮮語). 서울경제 (2021年6月14日). 2023年10月4日閲覧。
  15. ^ 박경준 (2024年3月4日). “임종석 잔류에 한숨 돌린 민주…홍영표 등 탈당 '잔불' 남아(종합)” (朝鮮語). 연합뉴스. 2024年3月5日閲覧。