作戦機
概要
編集「作戦機」は防衛省による防衛計画の大綱や、防衛白書で用いられる用語である。正式には「作戦用航空機」という。
作戦機には、戦闘機、戦闘攻撃機/戦闘爆撃機、攻撃機、爆撃機の他、哨戒機、偵察機、早期警戒機、輸送機、掃海機が含まれる。つまり航空機から練習機や連絡機などの補助的な航空機が除外されたものが作戦機である。
大綱別表(2022年12月1以降は防衛力整備計画別表3)では航空自衛隊の主要装備として、作戦用航空機とそのうちの戦闘機の数が規定されている。また、海上自衛隊についても、護衛艦、潜水艦とならんで作戦用航空機の数が規定されている。
数量
編集自衛隊 | 配備 | 昭和52年(1977年)度~ | 平成8年(1996年)度~ | 平成17年(2005年)度~ | 平成23年(2011年)度~ | 平成26年(2014年)度~ | 平成31年(2019年)度~ | 令和4年(2022年)度~ |
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航空 | 基幹部隊 | 警戒管制 1個飛行隊 要撃戦闘 10個飛行隊 支援戦闘 3個飛行隊 航空偵察 1個飛行隊 航空輸送 3個飛行隊 |
警戒管制 1個飛行隊 要撃戦闘 9個飛行隊 支援戦闘 3個飛行隊 航空偵察 1個飛行隊 航空輸送 3個飛行隊 |
警戒管制 1個警戒航空隊 (2個飛行隊) 戦闘任務 12個飛行隊 航空偵察 1個飛行隊 航空輸送 3個飛行隊 空中給油・輸送 1個飛行隊 |
警戒管制 1個警戒航空隊 (2個飛行隊) 戦闘任務 12個飛行隊 航空偵察 1個飛行隊 航空輸送 3個飛行隊 空中給油・輸送 1個飛行隊 |
警戒管制 1個警戒航空隊 (3個飛行隊) 戦闘任務 13個飛行隊 航空輸送 3個飛行隊 空中給油・輸送 2個飛行隊 |
警戒管制 1個警戒航空団 (3個飛行隊) 戦闘任務 13個飛行隊 航空輸送 3個飛行隊 空中給油・輸送 2個飛行隊 無人機部隊 1個飛行隊 | |
主要装備 | 作戦機 約430機 | 作戦機 約400機 (うち戦闘機 約300機) |
作戦機 約350機 (うち戦闘機 約260機) |
作戦機 約340機 (うち戦闘機 約260機) |
作戦機 約360機 (うち戦闘機 約280機) |
作戦機 約370機 (うち戦闘機 約290機) |
作戦機 約430機 (うち戦闘機 約320機) | |
海上 | 基幹部隊 | 哨戒機 16個隊 | 哨戒機 13個隊 | 哨戒機 9個隊 | ||||
主要装備 | 作戦機 約220機 | 作戦機 約170機 | 作戦機 約150機 | 作戦機 約170機 | 作戦機 約190機 | 作戦機 約170機 |
作戦機の数量は、長期にわたり減少傾向にあったが、平成26年度以降に係る防衛計画の大綱では増加に転じた。
07大綱下の平成16年の作戦機保有数は、防衛庁作成の「自衛隊の主要部隊と装備の現状」によれば以下であった。
航空自衛隊約400機(戦闘機300機(要撃戦闘機約230機、支援戦闘機約80機)、偵察機約30機、輸送機約60機、早期警戒(管制)機約20機)
海上自衛隊約170機(固定翼哨戒機約80機、回転翼哨戒機約80機、回転翼掃海・輸送機約10機)
また、2019年の防衛白書の記述における、作戦機の最多保有国はアメリカ合衆国でその数は3,521機、2位は中国で2,890機である。日本の作戦機保有数は約390機である。ただしこの数量は、日本については航空自衛隊の作戦機のうち輸送機を除き、海上自衛隊の固定翼作戦機のみを加えた実勢力である。また他国については、イギリスの国際戦略研究所が発行する年報の『ミリタリーバランス』などを資料とし、同種の機体数を推定したものであると考えられる。
外部リンク
編集- 平成23年度以降に係る防衛計画の大綱について
- 主要国・地域の兵力一覧
- 主要航空機の保有数・性能諸元
- 自衛隊の主要部隊と装備の現状 - ウェイバックマシン(2007年11月21日アーカイブ分)