仙台 - 福島線
仙台 - 福島線(せんだい - ふくしません)は、宮城県仙台市と福島県福島市を結ぶ高速バスである。
共同運行する既存の乗合バス事業者3社と、道路運送法改正によるバス事業の規制緩和により新規参入してきた元貸切バス事業者が値下げ競争を繰り返し、新規参入事業者が経営破綻から廃業に至るという、いわゆる「ツアーバス問題」の典型的な展開を示した(ただし新規参入事業者の方も自社運行である)。同じ事業者が同時期に参入した仙台 - 郡山線、仙台 - 山形線でも同様に激しい競争が繰り広げられた。
運行会社
編集運行経路
編集自治体 | 停留所名称 | 運行 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
仙台行 | 福島行 | |||
仙台市宮城野区 | 宮城球場 | ▲ | - | JR担当便のみ停車 |
仙台市青葉区 | 仙台駅前 (宮交仙台高速バスセンター) |
● | ● | |
広瀬通一番町 | ● | ● | ||
福島市 | 天王下 | ● | ● | |
原田東 | ● | ● | ||
稲荷田 | ● | ● | ||
福島中央郵便局 | ● | ● | ||
福島駅東口 | ● | ● | ||
福島県庁前 | ● | ● | ||
福島市役所入口 | ◆ | ◆ | 宮城交通、JR担当便は通過 | |
福島競馬場 | ◆ | ◆ | 宮城交通、JR担当便は競馬開催日のみ延長運転 |
- 凡例
- ●:全便停車
- ◆: 原則として福島交通担当便のみ停車
- ▲: JR担当便のみ停車
- -:設定なし
主要通過道路
編集運行回数
編集- 1日18往復(福交12・JR2・宮交4) ※平日と土日祝日では本数は同じだがダイヤが異なる
運賃
編集2024年10月1日改定。
- 大人片道:1,400円(小児半額)
- 定期券:(1ヶ月)39,600円
路線沿革
編集- 1999年(平成11年)
- 2000年(平成12年)4月1日 - 休日福島行17本・仙台行16本に増便し、福島競馬場前発着便を新設(競馬開催日・場外馬券発売日のみ1往復運行)。
- 2001年(平成13年)
- 2002年(平成14年)
- 2003年(平成15年)
- 5月14日 - 富士交通が、既存3社が駅前バスプール使用を認めない事に対し、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)違反であると訴えた問題で、公正取引委員会から違反のおそれありとして注意喚起[2]。
- 5月20日 - 富士交通が時刻改正。福島駅西口経由便を一部残した上で他の便は福島飯坂IC経由に変更。往復運賃を1,400円に値下げ。
- 7月7日 - 平日30往復・休日福島行28本/仙台行26本に増便。
- 10月1日 - 福島市内に稲荷田・天王下の2停留所を追加。
- 12月1日 - 専用回数券を2枚綴りとし1,400円とする。
- 12月 - 富士交通が桜交通と共同運行を開始、19往復→21往復(桜交通担当6往復)に増便。
- 2004年(平成16年)
- 2005年(平成17年)
- 2006年(平成18年)
- 2007年(平成19年)
- 2008年(平成20年)
- 2009年(平成21年)7月18日 - 1日2往復の福島競馬場線を廃止(実際の運行は7月12日まで)。福島県庁前発着の一部便を福島競馬開催日と場外馬券発売日に限り福島競馬場への乗り入れに変更。
- 2010年(平成22年)4月1日 - 43往復→39往復に減便。
- 2011年(平成23年)
- 2012年(平成24年)
- 2月1日 - 宮城交通担当便が2往復減便し34往復となる。
- 12月1日 - 宮城交通担当便が2往復減便し32往復となる。
- 2014年(平成26年)4月1日 - 時刻及び運賃改定し29往復に減便[6]。
- 2015年(平成27年)4月1日 - 平日の福島交通便が1往復減便し、28往復となる[7]。
- 2017年(平成29年)6月1日 - 福島交通担当便のみ全便が福島競馬場発着となり、途中「福島市役所入口」停留所に停車。あわせて定期券が全区間(福島競馬場まで)使用可能となる[8]。
- 2018年(平成30年)4月1日 - JRバス東北担当便が4往復減便、土曜休日の福島交通担当便が2往復増便し平日24往復、土曜休日27往復となる[9]。
- 2019年(平成31年)4月1日 - 運賃改定。大人片道1,200円、2枚綴り回数券2,000円、6枚綴り回数券5,700円、1か月定期券36,000円に値上げ[10][11]。
- 2020年(令和2年)
- 2021年(令和3年)
- 2024年(令和6年)
車両
編集各社トイレなしの車両が使用される。ただし福島交通担当便は、車両整備等の都合であぶくま号・福島 - いわき線用のトイレ付き車両を充当することがある[25]。
公衆無線LANサービスに対応しており、福島交通では2017年6月上旬より順次「MICHINORI Free Wi-Fi」が[26]、宮城交通では2018年5月より順次「MIYAKOH Free Wi-Fi」が[27] それぞれ導入されている(それ以前は宮城交通がソフトバンクWi-Fiスポット、福島交通がdocomo Wi-Fiならびにau Wi-Fi SPOTのみの対応であった)。
JRバス東北の車両は、2019年8月現在公衆無線LANサービスには対応していない。
廃止路線
編集2003年12月1日から2004年6月30日までは、福島 - 仙台空港線も運行されていたが、高速道路区間が福島飯坂IC - 白石ICで、以降は国道4号を走行し、乗車時間が約1時間30分となるため業績不振となり廃止された。
なお2016年11月14日から、会津乗合自動車が運行する福島 - 会津若松線が仙台空港まで延伸され、仙台空港 - 福島市内間の利用も可能となっている。
脚注
編集- ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '99年版』ジェー・アール・アール、1999年7月1日、188頁。ISBN 4-88283-120-1。
- ^ “乗合バス事業者に対する独占禁止法違反被疑事件の処理について”. インターネットアーカイブ. 公正取引委員会 (2003年5月14日). 2020年7月16日閲覧。
- ^ 高速バス 福島〜仙台線の運行を臨時ダイヤにて再開いたします(福島交通 新着情報 2011年3月15日)
- ^ 高速バス『福島〜仙台』線の停留所が一部再開いたします(4月13日より)(福島交通 新着情報 2011年4月12日)
- ^ 高速バス「福島〜仙台」線 期間限定「がんばろう東北! キャンペーン」回数券を発売いたします。(期間限定:6月1日から7月31日まで)(福島交通 新着情報 2011年5月20日)
- ^ 高速・都市間バスの時刻・運賃の変更について(4月1日より)(福島交通 新着情報 2014年2月28日)
- ^ 高速バス 福島〜仙台線の運行時刻を一部変更いたします。(4月1日より)(福島交通 新着情報 2015年3月1日)
- ^ “高速バス「福島(競馬場)〜仙台線」の時刻変更及び【福島市役所入口】停留所増設いたします。(平成29年6月1日より)”. 福島交通 (2017年5月22日). 2024年10月5日閲覧。
- ^ “高速バス「福島(競馬場)~仙台線」で時刻変更いたします。(平成30年4月1日より)”. 福島交通 (2018年3月1日). 2024年10月5日閲覧。
- ^ “高速バスの運賃改定について(4月1日より)”. 福島交通 (2019年3月8日). 2019年4月6日閲覧。
- ^ “2019年4月1日実施「福島~仙台線」の運賃改定一覧表” (PDF). 福島交通. 2019年4月7日閲覧。
- ^ “【福島線】4.13~一部減便のお知らせ”. 宮城交通 (2020年4月3日). 2020年4月18日閲覧。
- ^ “新型コロナウイルス感染拡大の影響による高速バスの運行状況について” (PDF). 福島交通 (2020年4月24日). 2020年4月25日閲覧。
- ^ “【運行再開情報あり】新型コロナウイルス感染拡大の影響による高速バスの運行状況について(2020年5月27日時点)” (PDF). 福島交通 (2020年5月27日). 2020年6月6日閲覧。
- ^ “高速仙台福島線 2020年6月22日からの時刻表” (PDF). 宮城交通. 2020年6月28日閲覧。
- ^ a b “新型コロナウイルス感染拡大による高速バスの運行状況について” (PDF). 福島交通 (2020年7月6日). 2020年7月12日閲覧。
- ^ “【高速バス】運行内容の変更について(12.1~)”. 宮城交通 (2020年11月30日). 2020年12月6日閲覧。
- ^ “【運行情報】緊急事態宣言発令に伴う高速バス・定期観光バスの運休について(1/21 10:50更新)”. ジェイアールバス東北 (2021年1月21日). 2021年1月24日閲覧。
- ^ “【高速バス 福島線・郡山線】4月1日 運賃改定のお知らせ”. 宮城交通 (2021年3月12日). 2021年4月4日閲覧。
- ^ “【お知らせ】「福島仙台線」高速バス運賃改定について”. ジェイアールバス東北 (2021年3月10日). 2021年3月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月4日閲覧。
- ^ “高速バスの運賃改定及びダイヤ改正について(4月1日より)”. 福島交通 (2021年3月12日). 2021年5月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月4日閲覧。
- ^ “【高速バス 福島線】4月1日ダイヤ改正のお知らせ”. 宮城交通 (2021年3月12日). 2021年4月4日閲覧。
- ^ “高速バス「競馬場(福島)~仙台」線の定期券運賃改定について (4月1日より)”. 福島交通 (2024年3月4日). 2024年10月5日閲覧。
- ^ “高速バス「競馬場(福島)~仙台」線のダイヤ改正及び一部運賃改定について(10月1日より)”. 福島交通 (2024年9月9日). 2024年10月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月5日閲覧。
- ^ 原則トイレは閉鎖扱いとなり利用不可。
- ^ “高速バス、空港リムジンバス、貸切バス車内で無料でご利用いただける「MICHINORI Free Wi-Fi」のサービスを提供いたします。”. 福島交通 (2017年6月14日). 2019年8月26日閲覧。
- ^ “「MIYAKOH Free Wi-Fi」高速バス全路線で好評実施中!!”. 宮城交通 (2019年5月31日). 2019年8月26日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- JRバス東北
- 宮城交通 都市間高速バス 福島線
- 福島交通 - 福島~仙台線
- 富士に跳ねるウサギ - ウェイバックマシン(2018年11月7日アーカイブ分)(東北大学鉄道研究会会誌「青葉 39号」 2005年4月発行)