亜細亜堂

日本の埼玉県さいたま市にあるアニメ制作会社

株式会社亜細亜堂(あじあどう、: AJIADO CO.,LTD.)は、日本アニメ制作会社

株式会社亜細亜堂
AJIADO CO.,LTD.
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
338-0012
埼玉県さいたま市中央区大戸二丁目11番7号
北緯35度51分48.2秒 東経139度38分6.7秒 / 北緯35.863389度 東経139.635194度 / 35.863389; 139.635194座標: 北緯35度51分48.2秒 東経139度38分6.7秒 / 北緯35.863389度 東経139.635194度 / 35.863389; 139.635194
設立 1978年10月4日
業種 情報・通信業
法人番号 9030001000285 ウィキデータを編集
事業内容 テレビ・劇場・ビデオ・CM等 アニメーション企画制作
代表者 小澤慎一朗
資本金 9,000万円
従業員数 70名(2020年4月現在)
関係する人物 #関連人物参照
外部リンク ajiado.co.jp ウィキデータを編集
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概要

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1978年、芝山努小林治山田みちしろらが、Aプロダクションを改組して発足したシンエイ動画から独立して有限会社亜細亜堂として創業した。

設立当初はシンエイ動画や東京ムービーの下請けを中心に活動。1984年、『カッくんカフェ』より元請制作を開始し、翌年株式会社に改組。

1990年、小林を代表としてダップインターナショナル株式会社[注 1]を設立。

同時期に、玩具メーカーのタカラと合弁会社・ジャパンタップスを設立し、『ミラクル☆ガールズ』などのアニメの制作を請け負った他[1]、同社がスポンサーの他社制作アニメのグロス請けも行った[2](後に解散)。

1998年、デジタルアニメーション部門を設立しデジタル制作へ移行した。

長年、『ちびまる子ちゃん』や『忍たま乱太郎』を始めとしたファミリー向けのテレビシリーズや劇場用アニメを制作してきたが、近年では深夜帯作品への進出も目立つ。中国のアニメスタジオ・無錫馬良動画有限公司と提携し、動画・仕上を委託している。

1996年から1997年にかけて同社所属(当時)の望月智充が『勇者指令ダグオン』の監督をサンライズから依頼されたのをきっかけとして、サンライズ制作によるファミリー向け作品である『ニャニがニャンだー ニャンダーかめん』(2000年)の制作を協力し、『まじめにふまじめ かいけつゾロリ』(2005年 - 2007年)を共同制作した。他に映像製作会社のジェンコがプロデュースした『絶対少年』(2005年)の制作に参加。この作品では原作者の一部として表記されている。

埼玉県さいたま市にある本社の他、東京都練馬区上石神井スタジオを持つ。

2017年、社員が社内労働環境改善を目指して亜細亜堂労働組合を設立。

2024年5月23日、代表取締役の岡村雅裕が退任し、新たに小澤慎一朗が代表取締役社長に就任した[3]

不祥事

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2010年5月13日、法人税法違反(脱税)の罪で、亜細亜堂関連会社「ダップインターナショナル」と、同社の小林治が在宅起訴された。起訴状では外注費を水増し計上など虚偽の申告をして法人税約4800万円を脱税したとされる[注 2]。2010年8月にさいたま地方裁判所にて、ダップ社に罰金1,500万、代表取締役小林治に懲役1年執行猶予3年の判決が下り、その後確定した。ダップ社は2010年8月31日の株主総会で会社清算を決定し、清算人に小林治と亜細亜堂代表取締役の岡村雅裕が就任した。

作品履歴

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テレビアニメ

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開始年 放送期間 タイトル (総監督)
監督
アニメーション
プロデューサー
備考
1993年 1月 - 12月 ミラクル☆ガールズ 安濃高志[注 3]
ときたひろこ[注 4]
ジャパンタップス名義[注 5]
4月 - 1994年3月 忍たま乱太郎 芝山努[注 6]
河内日出夫[注 7]
根岸宏樹[注 8]
野木森達哉[注 9]
黒木健一
→岡村雅裕
→松山竜一郎
→荒川勇人
金子泰生[注 10]
総合テレビ版
1994年 10月 - Eテレ版
2004年 2月 - 2005年2月 かいけつゾロリ 錦織博 岡村雅裕 共同制作:アンバーフィルムワークス
2005年 2月 - 2007年1月 まじめにふまじめ かいけつゾロリ (芝山努[注 11]
亀垣一[注 12]
加瀬充子[注 11]
共同制作:サンライズ
5月 - 11月 絶対少年 望月智充 松山竜一郎
長谷川康雄
2006年 10月 - 12月 くじびき♥アンバランス 水島努
2007年 4月 - 7月 英國戀物語エマ 第二幕 小林常夫 矢尾板克之
12月 - 2009年5月 トランスフォーマー アニメイテッド マット・
ヤングバーグ
2013年 4月 - 6月 DD北斗の拳 大地丙太郎 荒川勇人
2015年 10月 - 12月 DD北斗の拳2[注 13]
北斗の拳 イチゴ味[注 13] まんきゅう 矢尾板克之
2016年 10月 - 12月 終末のイゼッタ 藤森雅也 山口達也
小澤慎一朗
2018年 7月 - 9月 異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 村野佑太 荒川勇人
2019年 10月 - 12月 本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 本郷みつる 山口達也 第1期
2020年 4月 - 6月 第2期
4月 - 11月 もっと!まじめにふまじめ かいけつゾロリ 緒方隆秀 宮田聡 共同制作:BN Pictures
4月 - 6月 かくしごと[4] 村野佑太 荒川勇人
2021年 1月 - 3月 怪物事変[5] 藤森雅也 山口達也
4月 - 10月 もっと!まじめにふまじめ かいけつゾロリ(第2シリーズ) 緒方隆秀 宮田聡 共同制作:BN Pictures
2022年 4月 - 9月 もっと!まじめにふまじめ かいけつゾロリ(第3シリーズ)
4月 - 6月 本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません(第3期) 本郷みつる 矢尾板克之
2023年 1月 - 3月 REVENGER[6] 藤森雅也 山口達也
野田巧真
2024年 1月 - 3月 ゆびさきと恋々[7] 村野佑太 矢尾板克之
2025年 1月 - 悪役令嬢転生おじさん[8] 竹内哲也 未公表

劇場アニメ

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公開年 タイトル 監督
(総監督)
アニメーション
プロデューサー
備考
1984年 カッくんカフェ 小林治
Jリーグを100倍楽しく見る方法!! 磯村一路
芝山努[注 14]
草野啓二
1996年 映画 忍たま乱太郎 (芝山努)
小林常夫
岡村雅裕
1997年 どんぐりの家 山本おさむ
安濃高志
2002年 忍たま乱太郎 カラクリ古寺を突破せよ!!の段 イベント上映作品
2004年 アニメでじゅげむ
2006年 まじめにふまじめ かいけつゾロリ なぞのお宝大さくせん 亀垣一 共同制作:サンライズ
2007年 忍たま乱太郎 〜星に誓った友情物語の段〜 イベント上映作品
2010年 おまえうまそうだな 藤森雅也 荒川勇人
2011年 劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段 松山竜一郎
2012年 マジック・ツリーハウス 錦織博 荒川勇人
映画かいけつゾロリ だ・だ・だ・だいぼうけん! 岩崎知子 矢尾板克之 共同制作:サンライズ
2013年 映画かいけつゾロリ まもるぜ!きょうりゅうのたまご
2015年 映画かいけつゾロリ うちゅうの勇者たち 共同制作:BN Pictures
2017年 映画かいけつゾロリ ZZ(ダブルゼット)のひみつ 藤森雅也
2019年 ぼくらの7日間戦争 村野佑太
2021年 劇場編集版 かくしごと -ひめごとはなんですか- 荒川勇人
2022年 映画かいけつゾロリ ラララ♪スターたんじょう 緒方隆秀 宮田聡 共同制作:BN Pictures
2024年 劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師[9] 藤森雅也 未公表
発売年 タイトル 監督 アニメーション
プロデューサー
備考
1987年 トワイライトQ 時の結び目 REFLECTION 望月智充 岡村雅裕
1990年 リカちゃん ふしぎな不思議なユーニア物語
暗黒神話 安濃高志
白鳥麗子でございます! 本郷みつる
1991年 リカちゃん ふしぎな魔法のリング 岡村雅裕
1992年 リカちゃんの日曜日
Spirit of Wonder 本郷みつる[注 15]
安濃高志[注 16]
藤森雅也[注 17]
-2004年
1994年 リカちゃんとヤマネコ 星の旅 アニメーション制作協力:グループ・タック
1998年 ヨコハマ買い出し紀行 安濃高志
2002年 ヨコハマ買い出し紀行 -Quiet Country Cafe- 望月智充
魔法のスターマジカルエミ 雲光る 安濃高志
そよかぜのおくりもの sata
2006年 げんしけん 水島努 -2007年

作画参加作品

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テレビアニメ
劇場アニメ
OVA
Webアニメ

制作協力

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テレビアニメ
劇場アニメ
OVA
ゲーム

その他

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脚注

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注釈

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  1. ^ 2010年9月24日付官報号外201号によると、同社は2010年8月31日付で解散。
  2. ^ 経営者・会社の事件・事故(株式会社セイケイデータ)
  3. ^ 第1話 - 第17話
  4. ^ 第30話 - 第51話
  5. ^ 亜細亜堂自体も制作協力としてクレジット。
  6. ^ 第1期 - 第20期
  7. ^ 第2期 - 第29期
  8. ^ 第30期
  9. ^ 第30期SP・第31期
  10. ^ - 第4期
  11. ^ a b 第51話 - 第97話
  12. ^ 第1話 - 第50話
  13. ^ a b 『DD北斗の拳2 イチゴ味+』として同枠で放映。
  14. ^ アニメーション
  15. ^ チャイナさんの憂鬱
  16. ^ 少年科學倶楽部
  17. ^ チャイナさん短編集
  18. ^ 第14話「地下鉄はオバケだらけ(Knock, Knock)」の劇中で映るマンホールに社名表記あり。
  19. ^ ジャパンタップス名義。

出典

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  1. ^ 佐藤竜雄の2015年1月15日午後8時52分のツイート2023年8月24日閲覧。
  2. ^ 佐藤竜雄の2010年5月10日午前2時34分のツイート2023年8月24日閲覧。
  3. ^ 代表取締役交代のお知らせ”. 亜細亜堂 (2024年5月24日). 2024年12月25日閲覧。
  4. ^ アニメ「かくしごと」後藤可久士のキャラPV&ビジュアル公開、“朝の家族放送”も”. コミックナタリー (2020年1月23日). 2021年10月29日閲覧。
  5. ^ 来年1月放送のアニメ「怪物事変」PV第1弾を公開、キャラボイス初披露”. コミックナタリー (2020年10月11日). 2021年10月29日閲覧。
  6. ^ “アニメ「REVENGER」に虚淵玄が参加「久々にド真ん中狙いの剛速球ストレート」”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年11月25日). https://natalie.mu/comic/news/502524 2022年11月25日閲覧。 
  7. ^ “「ゆびさきと恋々」アニメ化!ビジュアル&PV公開 雪役は諸星すみれ、逸臣役は宮崎遊”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年7月5日). https://natalie.mu/comic/news/531684 2023年7月5日閲覧。 
  8. ^ “アニメ「悪役令嬢転生おじさん」2025年1月放送、井上和彦&M・A・Oが出演”. コミックナタリー (ナターシャ). (2024年8月1日). https://natalie.mu/comic/news/584735 2024年8月1日閲覧。 
  9. ^ 「忍たま乱太郎」新作劇場アニメ、12月に公開 屈指の人気エピソードが初の映像化”. コミックナタリー. ナタリー (2024年2月22日). 2024年2月22日閲覧。

関連人物

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演出家

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アニメーター

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その他

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関連項目

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外部リンク

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