中津川博郷
中津川 博郷(なかつがわ ひろさと、1949年4月12日 - )は、日本の政治家。衆議院議員(3期)、衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会委員長、江戸川区議会議員、中津義塾(学習塾)理事長などを歴任した。
中津川 博郷 なかつがわ ひろさと | |
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2010年9月1日 | |
生年月日 | 1949年4月12日(75歳) |
出生地 | 日本 神奈川県川崎市 |
出身校 | 早稲田大学第一文学部 |
前職 |
衆議院議員 江戸川区議会議員 学習塾理事長 |
所属政党 |
(新進党→) (民主党(小沢G→鹿野G)→) (無所属(改革無所属の会)→) (旧日本維新の会→) (次世代の党→) (おおさか維新の会→) 日本維新の会 |
親族 | 子・中津川将照(元江戸川区議会議員) |
公式サイト | 前衆議院議員 中津川ひろさと 公式サイト |
選挙区 | 比例東京ブロック(東京16区) |
当選回数 | 3回 |
在任期間 |
2000年6月25日 - 2005年8月8日 2009年8月30日 - 2012年11月16日 |
来歴
編集神奈川県川崎市出身。神奈川県立多摩高等学校を経て、早稲田大学第一文学部卒業。
大学在学中、江戸川区鹿骨4丁目に「鹿骨進学ゼミ」を開き、後に、「中津義塾」と改め、理事長に就任。「中津義塾」は、区内を中心に都内、千葉県、埼玉県、海外にも進出した。
江戸川区議会議員を経て、新進党結党に参加。1996年10月の第41回衆議院議員総選挙では地盤である東京16区からの出馬を希望したが、党本部の意向により県境を挟んで隣接する千葉5区から出馬するも落選。
新進党分党後、民主党に入党。2000年6月の第42回衆議院議員総選挙では東京16区より出馬し比例復活により初当選した。
2003年、比例復活により再選。
2005年9月の第44回衆議院議員総選挙では落選。
2009年7月の第45回衆議院議員総選挙では比例東京ブロック単独で出馬し当選、国政に復帰した。党内では一新会(小沢グループ)に所属していたが、2011年に素交会(鹿野グループ)の立ち上げに参加した[1]。
2012年の消費増税をめぐる政局では、6月26日の衆議院本会議で行われた消費増税法案の採決で、党の賛成方針に反して反対票を投じた[2][3]。民主党は7月3日の常任幹事会で党員資格停止2カ月の処分とする方針を決定し[4][5][6][7][8]、7月9日の常任幹事会で正式決定した[9][10][11]。
その後の2012年7月18日、野田内閣の増税方針や東京都による尖閣諸島購入計画を批判した丹羽宇一郎中国大使を更迭しない方針を批判し、離党届を提出[12][13]。民主党は離党届を受理せず、31日付で除籍処分とした[14][15]。中津川は衆院会派「改革無所属の会」へ入会した[16]。2012年11月、日本維新の会に入党。第46回衆議院議員総選挙では日本維新の会公認で東京16区に出馬したが落選。
2013年、日本維新の会公認で第23回参議院議員通常選挙における比例区での出馬が決まるも、後に出馬見送りとなった[17]。
2014年11月の第47回衆議院議員総選挙に際して、自身は出馬せずに次期参院選での立候補をめざし、次世代の党の候補者を支援することを表明[18]。中津川が地盤としていた東京16区には石井義哲が公認されたが[19]、落選した。
2016年5月31日、おおさか維新の会衆院東京16区支部長就任が発表された[20]。
2017年10月の第48回衆議院議員総選挙では、日本維新の会が希望の党と候補者の棲み分けで合意し[21][22]、東京都の小選挙区の立候補予定者に比例単独に回るよう要請したが[23]、中津川はこれに応じず東京16区から無所属で出馬する意向を表明した[24][25][26][27]。しかし、最終的には維新の会比例東京ブロック単独候補の要請をやむを得ず受け入れた。投開票の結果、日本維新の会は議席を取れず、落選。2019年9月より東京維新の会顧問就任。
2020年12月3月、息子の中津川将照江戸川区議会議員がひき逃げ容疑で書類送検され[28]、12月9日付で区議を辞職した[29]。これを受けて同月、日本維新の会東京16区支部長を辞退した[30]。2021年9月7日、将照は不起訴処分となった(理由は不開示)[31]。同月28日、博郷が維新の東京16区支部長に復帰した[32]。同年10月31日の第49回衆議院議員総選挙では、東京16区の立候補者中3位に終わり比例復活にも及ばなかった。
2024年10月27日の第50回衆議院議員総選挙でも東京16区の立候補者中3位に終わり比例復活にも及ばなかった。
主張・活動
編集- “日本の領土、生命、財産を守る”という信念のもとに憲法改正を一貫して主張している。共同親権、犬猫殺処分禁止法制定、対スパイ法制定、放送法改正を政策とする。2012年5月3日(憲法記念日)に「新しい憲法をつくる国民大会」で講演した[33]。
- 2012年11月8日、会期中の第181回国会で「台湾との国交締結に関する質問主意書」を提出し、日本は台湾と国交を結ぶべきであると主張した上で日本国政府に対して台湾と正式な外交関係を持つつもりがあるか否かなどを問うた[34]。
- 2013年9月、元防衛庁長官の愛知和男を会長に、中津川、鈴木正孝、武山百合子、木下厚、井脇ノブ子、川条志嘉、喜納昌吉の国会議員経験者8名で「新政策懇話会」を設立し、憲法改正に関する勉強会を行った[35]。
主な所属していた団体・議員連盟
編集選挙
編集当落 | 選挙 | 執行日 | 年齢 | 選挙区 | 政党 | 得票数 | 得票率 | 定数 | 得票順位 /候補者数 |
政党内比例順位 /政党当選者数 |
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落 | 第41回衆議院議員総選挙 | 1996年10月20日 | 47 | 千葉県第5区 | 新進党 | 4万3682票 | 21.01% | 1 | 3/6 | /7 |
比当 | 第42回衆議院議員総選挙 | 2000年 6月25日 | 51 | 東京都第16区 | 民主党 | 5万3897票 | 23.74% | 1 | 3/4 | 6/6 |
比当 | 第43回衆議院議員総選挙 | 2003年11月 9日 | 54 | 東京都第16区 | 民主党 | 7万189票 | 31.00% | 1 | 2/4 | 6/8 |
落 | 第44回衆議院議員総選挙 | 2005年 9月11日 | 56 | 東京都第16区 | 民主党 | 8万4564票 | 33.12% | 1 | 2/3 | 13/6 |
当 | 第45回衆議院議員総選挙 | 2009年 8月30日 | 60 | 比例東京ブロック | 民主党 | ーー票 | ーー | 17 | / | 7/8 |
落 | 第46回衆議院議員総選挙 | 2012年12月16日 | 63 | 東京都第16区 | 日本維新の会 | 4万6537票 | 18.59% | 1 | 2/6 | 9/3 |
落 | 第48回衆議院議員総選挙 | 2017年10月22日 | 68 | 比例東京ブロック | 日本維新の会 | ーー票 | ーー | 17 | / | 3/0 |
落 | 第50回衆議院議員総選挙 | 2024年10月27日 | 75 | 東京都16区 | 日本維新の会 | 2万8538票 | 14.86% | 1 | 3/5 | 12/2 |
脚注
編集- ^ “裏切り、投降…グループ再編の動き 民主、ますます自民化”. 産経新聞. (2011年9月1日). オリジナルの2012年4月25日時点におけるアーカイブ。
- ^ “反対・棄権・欠席した民主党衆院議員の顔ぶれ”. 読売新聞. (2012年6月26日). オリジナルの2012年6月29日時点におけるアーカイブ。
- ^ “<消費増税法案>民主57人反対 事実上の分裂状態に”. 毎日新聞. (2012年6月26日). オリジナルの2012年6月29日時点におけるアーカイブ。
- ^ “【民主分裂】一体改革関連法案をめぐる民主党の処分・措置等一覧(敬称略)”. 産経新聞. (2012年7月3日). オリジナルの2012年7月4日時点におけるアーカイブ。
- ^ “【民主分裂】離党届提出の衆院37人を除名 鳩山元首相は党員資格停止6カ月”. 産経新聞. (2012年7月3日). オリジナルの2012年7月3日時点におけるアーカイブ。
- ^ “小沢氏ら37人除籍=民主処分、鳩山氏は資格停止6カ月―離党組減り衆参49人”. Yahoo!ニュース. 時事通信. (2012年7月3日). オリジナルの2012年7月6日時点におけるアーカイブ。
- ^ “民主党:小沢元代表ら衆院37人除名、鳩山氏党員資格停止”. 毎日新聞. (2012年7月3日). オリジナルの2012年7月5日時点におけるアーカイブ。
- ^ “小沢氏ら37人除名処分へ 鳩山氏は党員資格停止6カ月”. 朝日新聞. (2012年7月4日). オリジナルの2013年4月24日時点におけるアーカイブ。
- ^ “鳩山氏は資格停止3カ月=小沢氏らの除籍決定―民主”. Yahoo!ニュース. 時事通信. (2012年7月9日). オリジナルの2012年7月12日時点におけるアーカイブ。
- ^ “鳩山元首相、党員資格停止3カ月に短縮 小沢元代表ら37人除籍処分は原案通り 民主党臨時常任幹事会”. 産経新聞. (2012年7月9日). オリジナルの2012年7月9日時点におけるアーカイブ。
- ^ “民主:鳩山元首相の処分半減 増税法案反対で”. 毎日新聞. (2012年7月9日). オリジナルの2012年8月7日時点におけるアーカイブ。
- ^ “民主・中津川氏が離党届=増税、尖閣で政権批判”. Yahoo!ニュース. 時事通信. (2012年7月18日). オリジナルの2012年7月22日時点におけるアーカイブ。
- ^ “民主党の中津川氏が離党届提出 消費税増税と尖閣対応に反発”. 産経新聞. (2012年7月18日). オリジナルの2013年1月4日時点におけるアーカイブ。
- ^ “民主、中津川衆院議員の除名決定”. 朝日新聞. (2012年7月31日). オリジナルの2012年7月31日時点におけるアーカイブ。
- ^ “民主党、新党きづなに対抗馬 中津川氏は除籍”. 産経新聞. (2012年7月31日). オリジナルの2012年7月31日時点におけるアーカイブ。
- ^ “民主、中津川博郷衆院議員を除籍処分”. YOMIURI ONLINE 2012年7月31日閲覧。
- ^ “中津川氏が出馬見送り 日本維新、参院比例”. MSN産経ニュース 2013年11月24日閲覧。
- ^ 11/23 先週から平沼赳夫代表、藤井孝男選対委員長、山田宏幹事長と連続して連絡を取り合う。本日午後、中津川ひろさと後援会幹部、支援団体、役員と議論を重ね今回の衆議院選挙への出馬は見合わせ、当初の意向通り次期参議院選挙への出馬を固めた。その旨を山田宏幹事長に伝え了承。中津川は今回、次世代の党公認候補の全力支援を約束。 - 前衆議院議員 中津川ひろさと 公式サイト
- ^ 石井よしあき(@ishiiyoshiaki) (2014年11月25日)の投稿
- ^ 『おおさか維新の会衆議院支部長選任者一覧』(プレスリリース)おおさか維新の会、2016年5月31日 。
- ^ “<衆院選>立候補予定者に大きな衝撃 維新「東京は比例で」”. 毎日新聞. (2017年9月30日)
- ^ “希望と連携、維新動揺「小選挙区の公認白紙に」”. 読売新聞. (2017年10月1日)
- ^ “【衆院選】維新・東京は比例単独へ 立候補予定者5人に要請”. 産経新聞. (2017年10月1日)
- ^ “衆院選:維新元職、東京で無所属出馬へ”. 毎日新聞. (2017年10月3日)
- ^ “「納得できない」「従うしかない」 希望・維新の“すみ分け”で波紋”. 日本経済新聞. (2017年10月3日)
- ^ “東京ブロック(比例区)-開票速報-2017衆議院選挙(衆院選):朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2024年11月10日閲覧。
- ^ “東京16区の中津川博郷氏が維新・比例へ ”. 産経新聞 (2017年10月7日). 2017年10月10日閲覧。
- ^ “ひき逃げ容疑で日本維新の会、中津川将照・東京・江戸川区議を書類送検”. 毎日新聞. (2020年12月3日) 2020年12月6日閲覧。
- ^ “議員の辞職について”. 江戸川区議会 (2020年12月9日). 2022年1月16日閲覧。
- ^ “維新の中津川氏が支部長辞退 衆院東京16区”. 日本経済新聞. (2020年12月16日) 2021年7月17日閲覧。
- ^ “元江戸川区議を不起訴 ひき逃げ容疑―東京地検:時事ドットコム”. web.archive.org (2021年9月8日). 2024年11月10日閲覧。
- ^ “維新6人の公認内定 次期衆院選”. 日本経済新聞. (2021年9月28日) 2021年10月12日閲覧。
- ^ 憲法記念日-新しい憲法をつくる国民大会-で中津川が講話
- ^ “台湾との国交締結に関する質問主意書”. www.shugiin.go.jp. 2024年11月10日閲覧。
- ^ 9/6 新政策研究懇話会設立。中津川が尊敬する愛知和男元防衛庁長官から憲法改正についてのご講話。 - 前衆議院議員 中津川ひろさと 公式サイト
外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
- 中津川 ひろさと (hirosato.nakatugawa) - Facebook
- 中津川ひろさと 前衆議院議員 東京都第16区(江戸川区) (@h_nakatsugawa) - X(旧Twitter)
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先代 奥村展三 |
衆議院北朝鮮による拉致 問題等に関する特別委員長 2011年 - 2012年 |
次代 吉良州司 |