中山世譜
『中山世譜』(ちゅうざんせいふ)は、琉球王国の代表的な歴史書のひとつである。漢文で書かれた歴代国王の伝記を中心としており、中国との関係を中心にまとめた部分(正巻)と、薩摩藩など日本との関係を中心にまとめた部分(附巻)とに分かれている。
1697年に蔡鐸が中心となって編纂がはじまり、『中山世鑑』を漢文に訳し部分的に修正して、1701年に完成した。これを蔡鐸本と呼ぶ。天孫氏に始まり、舜天王から尚益王までの事績が記載されている。正巻5、附巻1(原文には「附巻」と明記されてはいない)に加え、尚豊王の子2人の伝を収める附巻1から成っている。
後年に蔡鐸の子の蔡温が加筆、修正をほどこし、さらに王府系図座によって編纂が継承され、尚泰王までの事績をまとめた。これを蔡温本と呼び、現在用いられているテクストはこれによる。正巻13、附巻7から成る。
刊行文献
編集- 『蔡鐸本 中山世譜 現代語訳』、ISBN 494-7667508
- 原田禹雄訳注、榕樹書林「琉球弧叢書」、1998年
関連項目
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