中央ロシア高地(ちゅうおうロシアこうち、ウクライナ語: Середньоруська височинаロシア語: Среднерусская возвышенность英語: Central Russian Upland)はロシアおよびウクライナ丘陵地帯。東ヨーロッパ平原の只中にあり、ヨーロッパ・ロシアの南西部からウクライナの北東部にかけて広がる。おおよその面積は50万km2。標高は高い部分で287m。なお、ウクライナ語名からわかるようにこの地名は「中央ルーシ高地」と訳す方が適切である可能性があるが、日本では慣習的に「ルーシ」ではなく「ロシア」と訳している。[1]

中央ロシア高地を流れるオカ川の支流オショートル川(Осётр
中央ロシア高地の位置(紫色部分)

中央ロシア高地はモスクワの南西にあるスモレンスク高地から南へに伸びている。丘陵地帯はドン川の西に沿って広がり、南はドン川の人工湖ツィムリャンスク湖(ヴォルゴグラードの南西)付近まで続く。また、スモレンスク州から北はヴァルダイ丘陵につながっている。

丘や山の多い起伏のある地形であり、あちこちに高低差150mほどの峡谷が刻まれている。中央ロシア高地からはドン川ドネツ川オカ川プショル川(ロシア語: Псёл, ウクライナ語: Псел)、オスコル川(ロシア語: Оско́л, ウクライナ語: Оскiл)、セイム川Сейм)などが発し、高地の北端にはウグラ川Угра)が流れる。主な都市にはカルーガトゥーラノヴォモスコフスクブリャンスクオリョールクルスクベルゴロドなどがある。

脚注

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  1. ^ ウクライナ語の形容詞руська」は「ルーシの」という意味しか持たないが、ロシア語の「русская」は「ルーシの」と「ロシアの」というふたつの意味を持つ。この高地がウクライナとロシアに跨るかつてのルーシの地に位置していることを考えれば「中央ルーシ高地」の方が適訳である可能性があるが、日本語でも英語でも「ロシア」の訳が定着している。

関連項目

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