下諏訪駅
下諏訪駅(しもすわえき)は、長野県諏訪郡下諏訪町広瀬町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)中央本線の駅である[1]。
下諏訪駅 | |
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駅舎(2012年4月) | |
しもすわ Shimo-Suwa | |
◄上諏訪 (4.4 km) (4.1 km) 岡谷► | |
所在地 | 長野県諏訪郡下諏訪町広瀬町[1]5317 |
所属事業者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
所属路線 | ■中央本線 |
キロ程 | 206.3 km(東京起点) |
電報略号 | シス |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面3線[1] |
乗車人員 -統計年度- |
1,771人/日(降車客含まず) -2023年- |
開業年月日 | 1905年(明治38年)11月25日[1][2] |
備考 |
概要
編集下諏訪町唯一の駅で下諏訪駅は製糸業関係者から鉄道建設の機運が高まって、町の中心地に設置された駅で、これにより製糸業は急速な発展を遂げた[4]。
諏訪湖の北に位置する当駅は諏訪大社下社、下諏訪温泉といった観光地の拠点となっている[1]。標高は767.5メートルで[1]、諏訪湖を取り巻く上諏訪駅、下諏訪駅、岡谷駅の中では最も高い位置にある。
下諏訪駅敷地内には模擬御柱が立てられている[5]。この御柱は1998年(平成10年)の長野オリンピック開会式の際に「長野オリンピックスタジアム」の選手入場口に建てられていたものである[1][注釈 1]。
2020年3月14日現在、特急「あずさ」が計9本(下り4本・上り5本)停車する[報道 1][報道 2][新聞 1]。「あずさ」は茅野駅および上諏訪駅に全列車が停車すること、当駅停車の特急「あずさ」は岡谷駅も停車することから結果的に四駅連続停車となる。
歴史
編集- 1905年(明治38年)11月25日:鉄道院中央本線 富士見駅 - 岡谷駅間開通と同時に開業[2]。旅客及び貨物の取扱を開始[2]。
- 1949年(昭和24年)6月1日:日本国有鉄道に移管[6]。
- 1950年(昭和25年)3月:駅舎改築[4]。
- 1963年(昭和38年)3月:駅舎改築[4][新聞 2]。
- 1980年(昭和55年)8月31日:貨物の取扱を廃止[2]。
- 1986年(昭和61年)11月1日:荷物扱い廃止[2]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、東日本旅客鉄道の駅となる[2][7]。
- 1998年(平成10年)3月4日:駅舎改築(1963年の建物をリニューアル)[新聞 2]。
- 2005年(平成17年)
- 2009年(平成21年)2月28日:エレベーター稼動開始。
- 2014年(平成26年)4月1日:ICカード「Suica」の利用が可能となる[報道 3]。東京近郊区間に編入される[報道 3]。
- 2020年(令和2年)3月27日:駅舎の外観、駅舎内のコンコースや待合室などをリニューアル[報道 4][新聞 3]。
- 2023年(令和5年)
- 2024年(令和6年)4月1日:お客さまサポートコールシステムを導入[3]。
- 2025年(令和7年)2月以降:駅番号にCO 58を設定[報道 5]。
駅構造
編集駅舎に接して単式ホーム1面1線、その奥に島式ホーム1面2線とあわせて2面3線をもつ地上駅である。2つのホームは駅の岡谷駅方に1本ある跨線橋によって連絡されている。跨線橋にはエレベーターが設置され、車椅子などでの利用も可能であり、好天の日には遠く富士山を望む事が出来る。1、2番線は12両編成の特急列車に対応したホームを持つ。また1番線脇には男女兼用のトイレ及び多目的トイレ(オストメイト対応)がある。上諏訪駅寄りには注連縄が飾ってある。島式ホームには待合所が独立して設けられている。
改札口は駅舎にある1箇所のみであるが、諏訪市で諏訪湖祭湖上花火大会や全国新作花火競技大会が行われるときには臨時的に1番線岡谷方に下り専用の改札を設け、客の分散をはかるほか、臨時特急が停車することもある。ただし、2024年(令和6年)4月1日より、お客さまサポートコールシステムが導入されており、一部の日中時間帯を除き遠隔対応のため改札係員は不在となる[3]。
駅舎は和風の鉄筋コンクリート1階建てで1998年3月に外装を施したものである[1][新聞 2]。2019年12月には、駅舎の外観、駅舎内のコンコースや待合室などのリニューアルに着手[報道 4][新聞 3]し、翌年3月27日に工事を終えた[新聞 3]。リニューアルにあたっては、旧中山道の宿場町の街並みをイメージした黒い木目調の資材を中心に使用された[新聞 3]。1階部分が駅本屋としての機能を有しており、その内部には独立した待合所やコンコースのほか、自動券売機、話せる指定席券売機[3]、自動改札機(Suica利用可)が設置されている。
このほか、駅舎1階には下諏訪町の観光案内所や休憩所[注釈 2]、駅舎2階にはジェイアールバス関東諏訪支店が入居している。
のりば
編集番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■中央本線 | 上り | 甲府・新宿方面[10] |
2 | 下り | 塩尻・松本方面[10] | |
3 | (臨時ホーム) |
(出典:JR東日本:駅構内図)
- 単線区間(普門寺信号場 - 岡谷駅間)の中に位置する駅である。
- 2020年3月まで6時46分発伊那福岡行普通列車が3番線に到着し、上り特急「あずさ2号」と列車交換していたが、3月14日ダイヤ改正でいずれの列車も時刻が変更され、当駅での列車交換を行わなくなった。
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改札口
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ホーム
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ホームの注連縄
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駅・祭り資料館
一駅一名物:小林一茶の句碑
編集下諏訪町の特産である六方石の小林一茶の句碑があり、一茶が中山道の下諏訪宿を訪れたときに御射山を見て詠んだ俳句「甲斐信濃 乙鳥(ツバメ)の知らぬ 里もなし」と刻まれている[4]。島式ホームの植え込みの蔭に二つの碑が並んでおり、一方はわかりやすい文字で記された副碑である。
利用状況
編集JR東日本によると、2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は1,771人である[利用客数 1]。
2000年度(平成12年度)以降の推移は以下のとおりである。
乗車人員推移 | ||
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年度 | 1日平均 乗車人員 |
出典 |
2000年(平成12年) | 2,320 | [利用客数 2] |
2001年(平成13年) | 2,240 | [利用客数 3] |
2002年(平成14年) | 2,166 | [利用客数 4] |
2003年(平成15年) | 2,091 | [利用客数 5] |
2004年(平成16年) | 2,117 | [利用客数 6] |
2005年(平成17年) | 1,952 | [利用客数 7] |
2006年(平成18年) | 1,866 | [利用客数 8] |
2007年(平成19年) | 1,882 | [1][利用客数 9] |
2008年(平成20年) | 1,923 | [利用客数 10] |
2009年(平成21年) | 1,893 | [1][利用客数 11] |
2010年(平成22年) | 2,005 | [利用客数 12] |
2011年(平成23年) | 1,874 | [利用客数 13] |
2012年(平成24年) | 1,866 | [利用客数 14] |
2013年(平成25年) | 1,952 | [利用客数 15] |
2014年(平成26年) | 1,895 | [利用客数 16] |
2015年(平成27年) | 1,982 | [利用客数 17] |
2016年(平成28年) | 2,140 | [利用客数 18] |
2017年(平成29年) | 2,056 | [利用客数 19] |
2018年(平成30年) | 2,049 | [利用客数 20] |
2019年(令和元年) | 2,006 | [利用客数 21] |
2020年(令和 | 2年)1,580 | [利用客数 22] |
2021年(令和 | 3年)1,601 | [利用客数 23] |
2022年(令和 | 4年)1,733 | [利用客数 24] |
2023年(令和 | 5年)1,771 | [利用客数 1] |
駅周辺
編集駅前は大きな広場である。大きな駐車場とJRバス諏訪支店の車庫がある。駅前にディスプレイ用の御柱が2本あったが片側が倒壊したためもう片方も撤去され当面置かない事になった。
バス路線
編集駅構内バスのりばには、あざみ号(下諏訪町内循環バス)とスワンバス(諏訪湖畔循環バス)が発着する。
※中央高速バス諏訪・岡谷線バスタ新宿(新宿駅)行、京都駅・大阪梅田行高速バスは駅から徒歩5分の国道20号線沿い「下諏訪」バス停から、岡谷駅、上諏訪駅方面の路線バスは、 同じ場所にある「下諏訪大社通り四ツ角」バス停から出発する。
隣の駅
編集脚注
編集記事本文
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 信濃毎日新聞社出版部『長野県鉄道全駅 増補改訂版』信濃毎日新聞社、2011年7月24日、62頁。ISBN 9784784071647。
- ^ a b c d e f 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、184頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ a b c d e “駅の情報(下諏訪駅):JR東日本”. 東日本旅客鉄道. 2024年3月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月1日閲覧。
- ^ a b c d 駅の小さな物語 > 下諏訪駅 JR東日本、2024年5月20日閲覧。
- ^ a b 模擬御柱、強風で折れる 下諏訪 長野日報、2024年5月20日閲覧。
- ^ 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR 5号、25頁
- ^ 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR 5号、27頁
- ^ a b “駅の情報(下諏訪駅):JR東日本”. 東日本旅客鉄道. 2023年9月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月8日閲覧。
- ^ 月刊しもすわ 2019年1月号、p.20 下諏訪町、2024年5月20日閲覧。
- ^ a b “駅構内図(下諏訪駅)”. 東日本旅客鉄道. 2019年11月21日閲覧。
報道発表資料
編集- ^ 『2020年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2019年12月13日。オリジナルの2019年12月13日時点におけるアーカイブ 。2020年9月2日閲覧。
- ^ 『2020年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道長野支社、2019年12月13日。オリジナルの2019年12月13日時点におけるアーカイブ 。2020年12月6日閲覧。
- ^ a b 『Suicaの一部サービスをご利用いただける駅が増えます』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2013年11月29日。オリジナルの2019年2月14日時点におけるアーカイブ 。2020年3月24日閲覧。
- ^ a b 『下諏訪駅をリニューアルします』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道長野支社、2019年12月10日。オリジナルの2019年12月11日時点におけるアーカイブ 。2019年12月11日閲覧。
- ^ 『JR東日本長野支社管内へ「駅ナンバリング」を拡大します』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道長野支社、2024年12月13日。オリジナルの2024年12月13日時点におけるアーカイブ 。2024年12月16日閲覧。
新聞記事
編集利用状況
編集- ^ a b 各駅の乗車人員(2023年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2000年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2001年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2002年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2003年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2004年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2005年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2006年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2007年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2008年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2009年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2010年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2011年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2012年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2013年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2014年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2015年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2016年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2017年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2018年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2019年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2020年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2021年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2022年度) - JR東日本
参考文献
編集関連項目
編集外部リンク
編集- 駅の情報(下諏訪駅):JR東日本