三成美保
三成 美保(みつなり みほ、1956年12月21日[1] - )は、日本の法学者、社会学者、フェミニスト。追手門学院大学教授(2022年より)、日本ジェンダー学会副理事長(2016年より)。奈良女子大学副学長、日本学術会議副会長などを歴任した。LGBT、ジェンダー関連の研究書を多数執筆、または編纂している。
人物情報 | |
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生誕 |
1956年12月21日(68歳) 香川県 |
国籍 | 日本 |
出身校 |
大阪大学大学院文学研究科博士前期課程修了 同大学大学院法学研究科博士前期課程修了 |
学問 | |
研究分野 | ジェンダー研究、比較法文化論、ドイツ史 |
研究機関 |
摂南大学 奈良女子大学 追手門学院大学 |
来歴
編集香川県出身[2]。1979年3月、大阪大学文学部史学科卒業。1982年3月、同大学院文学研究科博士前期課程修了。1985年3月、同大学大学院法学研究科博士前期課程修了。1988年3月、同大学院法学研究科博士後期課程を満期退学[1]。
2011年、ジェンダー法学会の副理事長に就任。2016年には日本ジェンダー学会の副理事長に就任した[3]。
2012年4月、奈良女子大学教授に就任。2015年4月、同大学副学長に就任。
2017年10月から2020年9月にかけて、日本学術会議副会長を渡辺美代子、武内和彦とともに務めた[4]。
2019年6月28日、奈良女子大学はトランスジェンダーの学生を2020年度から受け入れると発表。受け入れを決めた女子大学は、国立ではお茶の水女子大学に続いて全国で2番目。副学長として当該制度改革に関わった[5][6]。
2022年4月、追手門学院大学教授に就任。
2023年6月9日、自民党・公明党が、LGBT理解増進法案として、日本維新の会・国民民主党案を取り込んだ4党修正法案を衆議院内閣委員会に提出した。6月10日、三成はウィメンズアクションネットワーク(WAN)の公式サイトにレポート「LGBT理解増進法案の問題点」を寄稿。「『差別禁止』はどんどん薄められて、自公維国合意案に至った」「今回の修正案でなによりも懸念されるのは、『すべての国民が安心して生活できるよう留意する』という留意条項である」と述べ、同法案を強く批判した[7]。6月13日、衆議院本会議で法案が可決。同日夜、インターネットメディア「Choose Life Project」は、同法案をテーマにした番組を配信。三成、松岡宗嗣、鈴木エイト、LGBT法連合会代表理事の時枝穂の4者によるWeb会議が行われた[8]。6月14日、三成は浅倉むつ子、上野千鶴子、岡野八代、三浦まりらと計22人の女性の連名で、「LGBTQ+への差別・憎悪に抗議するフェミニストからの緊急声明」をWANのサイトに発表した[9][注 1]。
著書
編集- 岩村等、三成賢次、三成美保『法制史入門』ナカニシヤ出版、1996年7月。ISBN 978-4888483155。
- 三成美保『ジェンダーの法史学―近代ドイツの家族とセクシュアリティ』勁草書房、2005年2月。ISBN 978-4326601813。
- 三成美保、笹沼朋子、立石直子、谷田川知恵『ジェンダー法学入門』法律文化社、2011年4月。ISBN 978-4589033338。
- 三成美保、姫岡とし子、小浜正子 編『歴史を読み替える―ジェンダーから見た世界史』大月書店、2014年5月30日。ISBN 978-4272501816。
- 三成美保、長志珠絵、木村朗子、田野大輔、中里見博、二宮周平ほか 著、三成美保 編『同性愛をめぐる歴史と法―尊厳としてのセクシュアリティ』明石書店、2015年8月31日。ISBN 978-4750342399。
- 三成美保、藥師実芳、隠岐さや香、髙橋裕子ほか 著、三成美保 編『教育とLGBTIをつなぐ―学校・大学の現場から考える』青弓社、2017年5月30日。ISBN 978-4787234155。
- 三成美保、名古道功、村木真紀、後藤純一、木村愛子、永野靖、藥師実芳 著、三成美保 編『LGBTIの雇用と労働―当事者の困難とその解決方法を考える』晃洋書房、2019年7月20日。ISBN 978-4771030275。
- 辻村みよ子、三浦まり、糠塚康江、三成美保、大山礼子、川橋幸子ほか 著、辻村みよ子、三浦まり、糠塚康江 編『女性の参画が政治を変える―候補者均等法の活かし方』信山社出版、2020年2月29日。ISBN 978-4797286465。
- 二宮周平、風間孝、海妻径子、三成美保ほか 著、二宮周平、風間孝 編『家族の変容と法制度の再構築―ジェンダー/セクシュアリティ/子どもの視点から』法律文化社、2022年4月13日。ISBN 978-4589042002。
出演
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b “国立大学法人奈良女子大学学長候補適任者調書”. 奈良女子大学. 2023年6月28日閲覧。
- ^ 市川千晴 (2023年2月19日). “「少数者の権利保障の問題ではない」 追手門学院大・三成美保教授に聞く、日本のLGBTQの法整備進まぬ理由”. 東京新聞. 2023年6月28日閲覧。
- ^ “三成美保 | 会員業績”. 日本ジェンダー学会. 2023年6月28日閲覧。
- ^ “歴代会長・副会長一覧”. 日本学術会議. 2023年6月28日閲覧。
- ^ 岡田匠 (2019年6月28日). “奈良女子大、トランスジェンダーの学生受け入れ 2校目”. 朝日新聞. 2023年6月28日閲覧。
- ^ 宮崎亮 (2020年9月1日). “「女子大は避難所」トランス女性受け入れた副学長の真意”. 朝日新聞. 2023年6月28日閲覧。
- ^ 三成美保 (2023年6月10日). “LGBT理解増進法案の問題点”. ウィメンズアクションネットワーク. 2023年6月28日閲覧。
- ^ Choose Life Project (2023年6月13日). “6/13 LGBTQ+「差別禁止」を拒むものは何か LGBT法案のゆくえ”. YouTube. 2023年7月3日閲覧。
- ^ a b “LGBTQ+への差別・憎悪に抗議するフェミニストからの緊急声明”. ウィメンズアクションネットワーク (2023年6月14日). 2023年6月28日閲覧。