ボワニー分岐点
『ボワニー分岐点』(Bhowani Junction)は、1956年(昭和31年)製作・公開、ジョージ・キューカーによるアメリカ合衆国・イギリス合作の長篇劇映画である。
ボワニー分岐点 | |
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Bhowani Junction | |
タイトル。 | |
監督 | ジョージ・キューカー |
脚本 |
ソニア・レヴィン アイヴァン・モファット |
原作 | ジョン・マスターズ |
製作 | パンドロ・S・バーマン |
出演者 |
エヴァ・ガードナー スチュワート・グレンジャー |
音楽 | ミクロス・ローザ |
撮影 | フレディ・A・ヤング |
編集 |
ジョージ・ベームラー フランク・クラーク |
製作会社 | MGM |
配給 |
MGM MGM日本支社 |
公開 |
1956年5月1日 1956年11月22日 |
上映時間 | 110分 |
製作国 |
アメリカ合衆国 イギリス |
言語 | 英語 |
略歴・概要
編集本作は、1955年(昭和30年)3月 - 7月の間に、イギリスのハートフォードシャー、ボアハムウッドにあるMGM英国撮影所でスタジオ撮影、同国のロンドンのロングムーア・ミリタリー鉄道[1]、パキスタンのラホール市内の鉄道や市場でロケーション撮影を行った。インドが舞台の物語である。
タイトルの「ボワニー分岐点」とは、鉄道の「ボワニー連絡駅」のことである。
本作はフランスでも公開され、当時映画監督としてデビュー前の映画批評家ジャン=リュック・ゴダールが、映画批評誌『カイエ・デュ・シネマ』誌上で発表した「1956年のベストテン」に、本作を第9位にランクインさせている[2]。
ストーリー
編集イギリスの植民地支配を脱し、国民会議派を中心とした独立運動が起きているインド。ボワニー駅に、鉄道警備隊司令官ロドニー・サヴェージ中佐(スチュワート・グレンジャー)が赴任してくる。同日、女性軍人のヴィクトリア・ジョーンズ少尉(エヴァ・ガードナー)も同駅に降り立つ。脱線事故で大混乱の駅。
ヴィクトリアも、婚約者のパトリック・テイラー(ビル・トラヴァース)も、イギリスとインドとの間の混血であった。パトリックは英国の血が流れていることを誇りに思い、ヴィクトリアはインドの血が流れていることが、その傲慢な誇りに耐え切れず、ふたりは別れることとなった。
ヴィクトリアは、ロドニーのいる部隊に勤務することになる。ある夜、暴動が起こり、グラハム・マクダニエル大尉(ライオネル・ジェフリーズ)がヴィクトリアを襲う。ヴィクトリアは抵抗の果てにマクダニエル大尉を射殺してしまう。ヴィクトリアは逃亡し、同じ部隊にいるインド人、ランジット・カセル(フランシス・マシューズ)の家に匿われる。そこは暴力革命主義者のアジトであることを知る。
ヴィクトリアは警察に拘引されそうになるが、ロドニーが彼女を救う。ヴィクトリアは、カセルの家にいた暴力集団のことをロドニーに密告する。ロドニーはボワニー地区に非常線を張るが、ヴィクトリアは暴力集団に拉致されてしまう。ロドニーは、トンネルに仕掛けられた爆弾を発見する。暴力集団は、無抵抗主義者のガンジーが乗った列車を爆破しようという魂胆だったのだ。同じ列車にヴィクトリアも監禁されていた。ガンジーも、ヴィクトリアも、ロドニーに救われるのだった。
スタッフ・作品データ
編集- 監督 : ジョージ・キューカー
- 原作 : ジョン・マスターズ
- 脚本 : ソニア・レヴィン / アイヴァン・モファット
- 撮影監督 : フレディ・A・ヤング
- 編集 : ジョージ・ベームラー / フランク・クラーク
- 音楽 : ミクロス・ローザ
- プロデューサー : パンドロ・S・バーマン
- 形式 : イーストマンカラー - 35ミリフィルム(シネマスコープ、2.35:1) - 4トラックステレオ録音
- ジャンル : 長篇劇映画
キャスト
編集- エヴァ・ガードナー - ヴィクトリア・ジョーンズ少尉
- スチュワート・グレンジャー - ロドニー・サヴェージ中佐
- ビル・トラヴァース - パトリック・テイラー
- エイブラハム・ソファー - スラバイ
- フランシス・マシューズ - ランジット・カセル
- ライオネル・ジェフリーズ - グラハム・マクダニエル大尉
関連事項
編集註
編集- ^ Ronald, D. W.; Carter, R. J., The Longmoor Military Railway, Newton Abbot: David & Charles, 1974, p.168. ISBN 0715363573.
- ^ Les Cahier du Cinema, Numero 67, Janvier 1957, 1957年1月号。