フロリダ大学

アメリカの州立大学

フロリダ大学(フロリダだいがく、英語: University of Florida、略称UF)は、1853年に設置されたアメリカ合衆国フロリダ州ゲインズビルに本部を置く州立大学である。フロリダ州で最古、最大規模の大学で、フロリダ大学システムでは2番目、アメリカ合衆国では3番目の大きさを誇る[7]

フロリダ大学
University Florida
旧称 University of the State of Florida
モットー Civium in moribus rei publicae salus (ラテン語)
モットー (英語) The welfare of the state depends upon the morals of its citizens.[1]
種別 州立大学 研究大学
設立年 1853年1月6日 (171年前) (1853-01-06)
上位機関 フロリダ州立大学システム
資金 $2.379 billion (2021)[2]
学長 Ben Sasse
プロヴォスト J. Scott Angle
教員数
5,106 (2013年秋)[3]
学生総数 55,211 (2022年秋)[4]
学部生 34,552 (2022年秋)[5]
大学院生 20,659 (2022年秋)[5]
所在地 アメリカ合衆国
フロリダ州ゲインズビル
北緯29度38分54秒 西経82度20分58秒 / 北緯29.64833度 西経82.34944度 / 29.64833; -82.34944座標: 北緯29度38分54秒 西経82度20分58秒 / 北緯29.64833度 西経82.34944度 / 29.64833; -82.34944
キャンパス 2,000エーカー (8.1 km2)
スクールカラー     オレンジ (PMS 172) 、 ブルー (PMS 287)[6]
運動競技 NCAA Division I FBSSEC
ニックネーム ゲイターズ
マスコット Albert and Alberta Gator
公式サイト ufl.edu
テンプレートを表示

US Newsウォール・ストリート・ジャーナルなどによるランキングで全米州立大学の上位に位置づけられ、国内外ともに高い評価を得ている。[8][9][10]。フロリダ大学システム(通称SUSF)の旗艦校。北米の名門研究大学を中心に構成されるアメリカ大学協会のメンバーであり、その高い研究力からR1:博士課程大学に分類されている。

全米でも広く知られている著名校であり、カリフォルニア大学バークレー校ミシガン大学アナーバー校テキサス大学オースティン校バージニア大学ノースカロライナ大学チャペルヒル校などと共に、アイビーリーグと同等の質の高い教育が受けられるとされる「パブリック・アイビー」の一つに数えられる。

概要

編集

1853年に神学校として創立され、その後大学に昇格し、1905年に現在の校名となった。全米第2位(2007年)の学生数(学生数50,000人、学部生35,000人+大学院生15,000人)と全米第8位の運営費(約20億ドル)を誇る州立大学。

州都タラハシーから車で2時間半、オーランドから2時間、ジャクソンビルから1時間半の場所にある。100を超える専攻と16のカレッジを有するフロリダ州屈指の名門校。卒業生には多数のノーベル賞受賞者、上院議員、州知事、米国大使がいる。

総面積は約810ha(8.1km2)あり、ナショナル・メリット推奨者(トップクラスの生徒に与えられるメリット奨学金選考に選ばれた優秀生)の数はハーバード大学についで2位。スポーツドリンクの草分け的存在であるゲータレードを発明したことでも知られ、レベルは高く州立大学のランキングでは上位に名を連ねる。

 
センチュリータワー

学生の入学

編集

フロリダ大学の入学率は年々低下しているが、その主な理由は、志願者数が年々増加し、その後の競争が激化していることである。

2023 年秋の学部志願者の場合、入学した学生のSATスコアの中央値は 1280 ~ 1450 で、ACTスコアの中央値は 26 ~ 31 であった。同時に、入学者の質を向上させるために、同校は過去 3 年間、入学基準値を引き上げ、入学者数を制限してきた。

2023年の秋学期の学部入学率はわずか23%で、フロリダ州の公立大学史上最低の入学率となった。

ランキング

編集

U.S. News & World Reportによる世界大学ランキング(2015)では53位にランクされている[11]

タイムズ・ハイアー・エデュケーションによる世界大学ランキング(2014)では122位。

上海交通大学による世界大学学術ランキング(ARWU)2014では78位[12]

Webometrics Ranking of World Universities(2014)では26位にランクされている。

また、ウォールストリートジャーナルによる米国大学ランキング(2024)では、全体で15位、公立大学では1位にランクされている。

フロリダ大学の公式サイトでは、全米州立大学ランキングでトップ5以上[13](オンライン課程は全米州立トップ[14]であることを掲げている[15]

U.S. News & World Reportによる米国国内大学ランキン(2024)では、カリフォルニア大学サンディエゴ校、カリフォルニア大学デイビス校、南カリフォルニア大学とタイで28位。同社の州立大学ランキング(2023)では5位。2024年版では、カリフォルニア大学バークレー校カリフォルニア大学ロサンゼルス校・ミシガン大学アナーバー校ノースカロライナ大学チャペルヒル校バージニア大学に次いで6位であった。

スポーツ

編集
 
フロリダ・ゲイターズ

フロリダ大学のスポーツチームはゲイターズ英語版(Gators)と呼ばれる。とりわけフットボールファンの熱狂ぶりは有名である。ゲータレードはフロリダ大学の教授陣が大学のフットボール・チームのために開発したもので、ロゴにはゲイターズのチーム・カラー(オレンジと青)の一つであるオレンジを採用している。2006年にはバスケットボールチームがNCAAトーナメントを制したのに続き、フットボールチームも同年シーズンの全米選手権を制した。同一年度シーズンでの両メジャースポーツにおける全米制覇は史上初めての快挙であった。

学部とプログラム

編集

フロリダ大学は16のカレッジ(College)で構成されている[16]

農学生命学部(College of Agricultural and Life Sciences)

編集

芸術学部(College of the Arts)

編集

経営学部(Warrington College of Business)

編集

歯学部(College of Dentistry)

編集

建築計画学部(College of Design, Construction and Planning)

編集

教育学部(College of Education)

編集

工学部(Herbert Wertheim College of Engineering)

編集

人間健康学部(College of Health and Human Performance)

編集

[ジャーナリズム・コミュニケーション学部(College of Journalism and Communications)

編集

法学部(Levin College of Law)

編集

リベラルアーツ学部(College of Liberal Arts and Sciences)

編集

医学部(College of Medicine)

編集

看護学部(College of Nursing)

編集

薬学部(College of Pharmacy)

編集

公衆衛生学部(College of Public Health and Health Professions)

編集

獣医学部(College of Veterinary Medicine)

編集

国際交流

編集

様々な国際学術プログラムが提供されており、日本の大学との間でも学生交流覚書や交換留学協定などがある。

学生交流覚書

編集

京都大学名古屋工業大学名古屋大学慶應義塾大学昭和大学などとの間で、学生交流に関する覚書がある[17]

交換留学協定

編集

京都大学名古屋大学島根大学早稲田大学青山学院大学国際大学などとの間で、学生交流協定を結んでいる[18]

学術交流協定

編集

滋賀大学との間で学術交流協定を結んでいる。[19]

リベラルアーツ学部 日本語課程

編集

リベラルアーツ学部(College of Liberal Arts and Sciences)[20]の日本語課程[21]では、日本でのサマープログラムや留学プログラム(青山学院大学関西外国語大学名古屋大学島根大学など)を提供している[22]

リベラルアーツ学部 工学教育部門

編集

京都大学との間で、1セメスター交換留学の機会を設けている[23]

経済学部

編集

早稲田大学との間で交換留学の機会を設けている[24]

薬学部

編集

岐阜薬科大学との学部交流協定がある[25]

奨学金制度

編集

フロリダ大学のアドミッションズオフィス、入学管理部門(Division of Enrollment Management)や、インターナショナルセンターによると、学内外で様々な奨学金制度が提供されている[26][27][28]。また、フロリダ州と学術交流協定を結んでいる国や地域(ブラジル、カナダ、カリブ海地域、コスタリカ、東ヨーロッパ、フランス、イスラエル、日本、メキシコ、西アフリカなど)から来ている留学生を対象としたLinkage Institutesと呼ばれる学費減免制度も存在する[29]。例えば、日本との間には、Florida-Japan Linkage Instituteという制度がある。

 
ベン・ヒル・グリフィンスタジアム

有名な卒業生

編集
 
講堂
 
図書館
 
Weil Hall
 
Newell Hall
 
Tigert Hall
 
O'Connell Center
 
Peabody Hall
 
Floyd Hall
 
Walker Hall

政治家

編集

作家・マスコミ

編集

学者・その他

編集

ショー・ビジネス

編集

スポーツ選手

編集

(現役選手の情報は2008年2月現在)

野球選手

編集

アメリカンフットボール

編集

バスケットボール

編集

その他スポーツ

編集

脚注

編集
  1. ^ UF Facts and History”. 2014年11月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年11月6日閲覧。
  2. ^ As of June 30, 2021. U.S. and Canadian Institutions Listed by Fiscal Year 2021 Endowment Market Value and Change in Endowment Market Value from FY20 to FY21 (Report). National Association of College and University Business Officers and TIAA. 2022. 2022年12月17日閲覧
  3. ^ University of Florida, Office of Institutional Planning and Research, All Full-Time Faculty by Rank, Gender and Ethnicity. Retrieved February 27, 2014.
  4. ^ http://www.ir.ufl.edu/oirapps/factbooktest/enrollment/firstdayenrollment.aspx[名無しリンク]
  5. ^ a b University of Florida, Office of Institutional Planning and Research, University of Florida - Common Data Set (CDS): Enrollment (IPEDS) and Degree Awards. Retrieved April 16, 2013.
  6. ^ Signature System”. 2016年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年11月9日閲覧。
  7. ^ “Ohio State named nation’s largest college ? again”. Dayton Business Journal. (October 20, 2008). http://www.bizjournals.com/dayton/stories/2008/10/20/daily3.html May 4, 2009閲覧。 
  8. ^ Top Public Schools”. U.S. News & World Report L.P.. 2023年7月13日閲覧。
  9. ^ Institutional Planning & Research - Rankings”. Institutional Planning and Research University of Florida. 2023年7月13日閲覧。
  10. ^ 2024 Best Colleges in the U.S.”. The Wall Street Journal (WSJ). 2023年9月7日閲覧。
  11. ^ http://www.usnews.com/education/best-global-universities/rankings[名無しリンク]
  12. ^ http://www.shanghairanking.com/ARWU2014.html[名無しリンク]
  13. ^ Top Public Schools”. U.S. News & World Report L.P.. 2023年9月8日閲覧。
  14. ^ Best Online Bachelor's Programs”. U.S. News & World Report L.P.. 2023年9月8日閲覧。
  15. ^ Institutional Planning & Research”. Institutional Planning and Research University of Florida. 2023年9月7日閲覧。
  16. ^ Colleges”. University of Florida. 2023年9月9日閲覧。
  17. ^ International Center University of Florida”. University of Florida International Center. 2023年9月8日閲覧。
  18. ^ International Center University of Florida”. University of Florida International Center. 2023年9月7日閲覧。
  19. ^ アメリカ・フロリダ大学と学術交流協定を締結”. 滋賀大学. 2024年12月6日閲覧。
  20. ^ College of Liberal Arts and Sciences”. University of Florida. 2023年9月8日閲覧。
  21. ^ Japanese Studies”. University of Florida. 2023年9月8日閲覧。
  22. ^ Japanese Study Abroad Programs”. University of Florida. 2023年9月8日閲覧。
  23. ^ Kyoto University”. University of Florida International Center. 2023年9月8日閲覧。
  24. ^ Waseda University”. University of Florida International Center. 2023年9月8日閲覧。
  25. ^ International Opportunities”. University of Florida Health. 2023年9月8日閲覧。
  26. ^ Additional Information - Financial Resources”. University of Florida International Center. 2023年9月10日閲覧。
  27. ^ Scholarships”. University of Florida Division of Enrollment Management. 2023年9月10日閲覧。
  28. ^ COST & AID: SCHOLARSHIPS”. University of Florida Office of Admissions. 2023年9月10日閲覧。
  29. ^ Florida's International Linkage Institutes”. University of Florida International Center. 2023年9月10日閲覧。

関連項目

編集

外部リンク

編集