ピークトラム(山頂纜車、さんちょうらんしゃ)は香港において運行されている鋼索式鉄道(ケーブルカー)。

ピークトラム
ピークトラムの車両(5代目)
ピークトラムの車両(5代目)
基本情報
所在地 香港の旗 香港
種類 ケーブルカー
起点 花園道駅
終点 山頂駅
駅数 6
開業 1888年5月30日 (136年前) (1888-05-30)
運営者 山頂纜車有限公司
路線諸元
路線距離 1.278 km
軌間 1,520 mm (広軌)
線路数 単線
最高速度 22 km/h
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停車場・施設・接続路線
uKBHFa
7min 山頂 海抜+397m 凌霄閣
uHST
白加道 海抜+363m
uSTR+l uABZgr
纜車会合区
uABZg+l uSTRr
uHST
梅道 海抜+180m
uHST
麦當労道 海抜+95m
uABZgl uKDSTeq
旧纜車位置
uHST
堅尼地道 海抜+56m
uKBHFe
0min 花園道 海抜+28m 港鉄(MTR)金鐘駅或は中環駅
ピークトラム
各種表記
繁体字 山頂纜車
簡体字 山顶缆车
発音: シャンティンランチュー
広東語発音: サンテンラムツェー
日本語漢音読み さんちょうらんしゃ
日本語読み: ピークトラム
英文 Peak Tram
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堅尼地道に架かる鉄橋

概要

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香港島の中でも標高が高く、涼しい所に住む英国人のために造られたが、現在では夜景で知られるヴィクトリア・ピークへの観光鉄道となっている。

花園道駅山頂駅の間、距離1.4km・標高差363mを約10分で結ぶ。全線が単線で地上を走る。山頂纜車有限公司中国語版が運営。

なお、一般的にケーブルカーは勾配区間を走るため車両が傾斜に合わせた平行四辺形状となり、室内は階段構造となるが、ピークトラムの場合は勾配が最小5度(約87パーミル)から最大27度(約509.5パーミル)と大幅に変動することから、一般鉄道の車両のような長方形状となり、上床も平坦である。ただし駅停車時の勾配に配慮して、通路は歩幅間隔で逆カマボコ状の凹面が連続する形状になっており、傾斜の異なる各駅での乗降時においても、乗客の踏面が確実に床面を捕らえられるよう配慮がなされている。途中駅の地点は、日本でよく見られる交走式ケーブルカーとは異なり、路線の中間の行き違い地点を軸に対称に設置されていないため、片方の車両が途中駅で乗降扱いをしているとき、もう片方の車両がホームがない駅間に停車することになる。

座席は山頂に向かって左側(山側)は2人掛、ヴィクトリアハーバーが眺望できる右側(海側)は3人掛の非対称構造となっている。窓上部が開口する構造となっており、空調は設置されていない。

香港の交通系ICカード「オクトパスカード」に対応している。

1926年以前の座席の等級は以下の通りであった。

  • 一等:イギリス植民地政府の官員及び太平山住民
  • 二等:イギリス軍人及び香港警務処職員
  • 三等:その他

1921年に香港を訪問しピークトラムに乗車した日本侯爵で生物学者の「狩りの殿様」徳川義親によると、一等切符には一人五千円の保険がついていたという(徳川義親「じゃがたら紀行」中公文庫、1980年刊、初出1925年)。

歴史

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運行形態

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2022年8月27日現在、毎日7時30分から23時までの運行で、15 - 20分間隔で運行されている(一時間あたり3 - 4本)[1]

途中駅は原則全列車が通過する。これらの駅で乗降するにはエレベーターのような操作でが必要である。途中駅から乗車する場合、ホーム上に設置された呼び出しボタン(上下方向で別々に設置)を押し、途中駅で降車する場合は、車両の乗降口付近に設置された操作盤から降車駅のボタンを押す(5代目の車両のみ操作盤が非設置で、途中駅で降車するには車掌にあらかじめ口頭で申告する必要があった)。なお、混雑時には途中駅から乗車することは出来ず、その際は乗車不能の旨を示すランプが点灯し、呼出ボタンを押しても列車を止めることが出来ない(ただし降車は可)。また、ホームの有効長関係から、これらの駅での乗降は各方面とも進行方向一番前のドアから行う。

使用車両

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6代目

2022年8月27日より運行。Garaventa, CWA and Frey[2]。5代目と同じく2両編成だが、車体は大型化され、編成の全長は先代の約1.8倍となる33.8メートルで、定員も210人と大幅に増加した。新たに山麓側を向く座席が22席設定され、下山時に座席での前面展望が可能となった。客室窓は側窓、天窓ともに拡大され、展望が向上した。なお冷房機器搭載による更なる車体の重量増加を抑えるため、それまでの車両に引き続き非冷房となった。[3]

5代目

1989年8月5日から2021年6月27日まで運行されていた。 Von Roll Transport System Limited製のアルミ車体の2両編成で、編成の全長は17.8メートル、定員は120人。

4代目

1959年から1989年6月20日まで運行されていた。定員72人。Metal Sections(en:Voestalpine)製、

駅一覧

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日本語駅名 繁体字香港語駅名 英語駅名 累計
キロ
乗り換え 所在地
花園道駅 花園道站 Garden Road 0.0 港島線荃湾線
中環駅または金鐘駅にて)
中西区
堅尼地道駅 堅尼地道站 Kennedy Road
麦當労道駅 麥當勞道站 MacDonnell Road
梅道駅 梅道站 May Road
白加道駅 白加道站 Barker Road
山頂駅 山頂站 The Peak 1.278

脚注

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  1. ^ 地點 | THE PEAK HONG KONG”. www.thepeak.com.hk. 2023年7月24日閲覧。
  2. ^ 6th generation Peak Tram on track to launch by summer 2022 - The Peak Tram, 2022年3月5日
  3. ^ 何瑞芬 (2022年8月26日). “山頂纜車|第六代山頂纜車周六登場 票價、五大打卡位攻略一覽” (中国語). 香港01. 2023年7月24日閲覧。

関連項目

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  ウィキメディア・コモンズには、ピークトラムに関するカテゴリがあります。   ウィキメディア・コモンズには、ピークトラム120周年紀念日に関するカテゴリがあります。

外部リンク

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