ピリ(篳篥[1], : piri(피리), : bili[2])は、中国および朝鮮半島で使われるオーボエ属管楽器気鳴楽器)。

概要

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南北朝時代西域より伝来した管子かんしにルーツを持つ[3]。中国のものはの時代に九部伎や十部伎に使用され、頭管とも呼ばれた。これが代以降民間にも広まり、今日見られるような管子となった[2]

朝鮮のピリ、特に中国から伝来した唐ピリトンピリは管子から派生したものである。これは広東音楽や粤劇えつげきに使用する喉管や日本のひちりきも同様である[3]。大きく分けて次の3種の分類できる。音楽様式に応じて使い分ける[4][5]

唐ピリ(トンピリ・タンピリ) - 太い。唐から伝来した縦笛
郷ピリ(ヒャンピリ) - やや細い。高句麗時代からある縦笛
細ピリ(セピリ) - 細い。比較的新しい時代に改良されて生まれた縦笛

何れも指穴は表7個、裏1個。朝鮮のものは竹製[2]

宮廷音楽から大衆音楽まで、伝統音楽のほとんどの分野で主旋律を担う[5]

関連項目

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出典

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  1. ^ 黒沢 2019, p. 204.
  2. ^ a b c 朝香 1991, p. 1539.
  3. ^ a b 世界大百科事典 2007, p. 363.
  4. ^ 若林 2005, p. 315.
  5. ^ a b 成 2022, p. 30.

参考文献

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  • 『世界大百科事典』 6巻(改訂新版)、平凡社、2007年9月1日、363頁。 
  • 黒沢隆朝『図解 世界楽器大事典』(第六版)雄山閣、2019年7月25日、204頁。ISBN 978-4-639-02656-3 
  • 若林忠宏『世界の民族音楽辞典』東京堂出版、2005年9月25日、315頁。ISBN 4-490-10672-6 
  • 朝香淳 編『新訂 標準音楽辞典 ト―ワ』音楽之友社、1991年10月25日、1539頁。ISBN 4-276-00003-3 
  • ソン・ヘイン(成恵仁)「越境する国楽器」『Koreana』第29巻第1号、The Korea Foundation、済州特別自治道西帰浦市、2022年、28-33頁、ISSN 1225-4592