パパ活 (交際活動)
パパ活(パパかつ)とは、中高年の男性(パパ)が若い女性とデートや飲食等を行い、その対価として金銭や物品を渡す行為である[1]。パパ活動の略称[2]。「パパ」の年齢が若い場合は「兄活」とも呼ばれる[3]。
概要
編集元々「パパ活」という言葉は、交際クラブ日本最大手のユニバース倶楽部が、交際クラブの認知普及とイメージ転換のために作った言葉である[4]。現在では、交際クラブ・デートクラブの他に、パパ活を支援するウェブサイトやマッチングアプリもある[5]。
パパ活の対象は性別を問わない。2021年には37歳の男が21歳の男子大学生に対してパパ活を行い、最終的に男子大学生を刺殺した事件も発生している[6]。また、中高年の女性が若い男性を探す活動はママ活といい、2021年時点でママ活専用のアプリも存在するという[7]。
似たような行為で「愛人」があるが、不特定多数をその場限りで相手するパパ活に対して、愛人は1人の相手と一定期間において関係を築くという点で異なる[8]。
違法性
編集パパ活自体は違法ではないが、相手が成人であること、性的関係がないこと、妻子がいないこと等の条件を満たさない場合は、下記の違法性を問われる可能性がある[1][2]。
相手が未成年の場合
編集- 18歳未満と性的関係を持った場合は、児童福祉法及び児童買春・児童ポルノ禁止法により処罰される可能性がある。16歳未満と性的関係を持った場合は、より重い不同意性交等罪が適用される[注 1]。
- 未成年者略取・誘拐罪第224条「未成年者を略取し、又は誘拐した者は、三月以上七年以下の懲役に処する」に抵触する可能性がある。例えば、脅迫や暴行等を用いて相手を支配しようとする・支配した場合は、本罪が適用される。
性的関係を持った場合
編集- 性交等を行った場合は、売春防止法第3条「何人も、売春をし、又はその相手方となつてはならない」に抵触する可能性がある。ただし、本法には罰則がないため、処罰されることはない。
- 同意を得ずに性交等を行った場合は、不同意性交等罪が適用されて5年以上の懲役となる可能性がある。相手が16歳未満の場合は、法的同意を取りえないため、ただちに本罪が適用される[注 1]。
妻子がいる場合
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b “パパ活は犯罪行為?逮捕される可能性や罪状・刑罰について詳しく解説”. 刑事事件相談弁護士ほっとライン (2024年1月10日). 2024年10月21日閲覧。
- ^ a b “「パパ活」にひそむ法的リスク…「ご飯だけ」でも「不法行為」となることも”. 弁護士ドットコムニュース (2017年3月17日). 2024年10月21日閲覧。
- ^ “女子中高生と20代男性の兄活(アニカツ)が出現”. 日刊SPA!. 2022年4月4日閲覧。
- ^ “「パパ活」の言葉流行はアフィリエイターの力 仕掛け人が語る裏側”. Smart FLASH. 2024年10月23日閲覧。
- ^ “パパ活アプリ・サイトおすすめ人気ランキング13選!”. ふくむすび. 2024年10月23日閲覧。
- ^ “市川・男子大学生殺害 被告は起訴内容認める 弁護側、責任能力争う”. 千葉日報 (2022年3月5日). 2022年3月13日閲覧。
- ^ “「ママ活」の意外な実態、東大生男子に地味め主婦が多い理由”. DIAMOND online (2019年2月23日). 2021年11月1日閲覧。
- ^ “目立つ「パパ活気分で婚活」する女性の問題点【再配信】”. 東洋経済オンライン (2024年11月20日). 2024年11月20日閲覧。
- ^ “刑法第177条(不同意性交等)”. e-Gov 法令検索. 2024年10月22日閲覧。