バンブーエール (Bamboo Ere) は日本競走馬。おもな勝鞍はJBCスプリント東京盃クラスターカップ馬名の由来は冠名とオランダプロサッカーリーグ・エールディヴィジ (Eredivisie) のエールから。

バンブーエール
2008年11月3日 園田競馬場
品種 サラブレッド
性別
毛色 栗毛
生誕 2003年4月5日(21歳)
抹消日 2011年12月9日
アフリート
レインボーウッド
母の父 Rainbow Quest
生国 日本の旗 日本北海道浦河町
生産者 バンブー牧場
馬主 バンブー牧場
調教師 安達昭夫栗東
競走成績
生涯成績 25戦10勝
17戦7勝(中央競馬
7戦3勝(地方競馬
1戦0勝(日本国外)
獲得賞金 3億5578万6000円
1億6372万2000円(中央競馬)
1億8300万円(地方競馬)
100,000ドル(日本国外)
勝ち鞍
JpnI JBCスプリント 2008年
JpnII 東京盃 2009年
JpnIII クラスターカップ 2009年
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戦歴

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2歳夏の小倉競馬場にてデビュー。明け3歳春昇竜ステークスを勝った後、交流GIに出走。ジャパンダートダービーダービーグランプリにて共に2着に入る好走を見せる。この後一息入れ、2007年初頭から始動するも平安ステークス、佐賀記念と二桁着順に敗れる。これを境にダート短距離路線に転向し、5月に栗東ステークスを制するも左ヒザの骨折を発症し1年2カ月の長期療養を余儀なくされる。

2008年7月、復帰レースとなるプロキオンステークスをひと叩きした後、北陸ステークスをレコードにコンマ3秒差の1分9秒9の好時計で快勝。続くBSN賞も勝利しペルセウスステークスではトップハンデを背負うもユビキタス以下を完封、オープン特別3連勝を飾る。

11月、迎えたJBCスプリントではスタート直後から先頭に立つとそのままスマートファルコンらの追撃をかわし逃げ切り勝ち。初のGIタイトルを手にした。

2009年緒戦は2月1日根岸ステークスに出走、1番人気に支持されたが、5着に終わった。続くフェブラリーステークスでは8着だった。

その後ドバイゴールデンシャヒーンに選出されたため美浦トレーニングセンターで、ドバイワールドカップに出走するカジノドライヴと共に検疫を受け、3月16日の成田空港からのチャーター便で出国した。そして、3月28日のドバイゴールデンシャヒーンに出走したが4着に敗れた。

日本に帰国後は5月27日さきたま杯に出走したが、2着に敗れた。続く7月12日プロキオンステークスでは2番人気に推され、レースでは好位追走も3着に敗れた。その後、盛岡競馬場での開催となった8月14日クラスターカップに出走。レースではスタートから押してハナに立つと、そのまま粘りきり、重賞2勝目を挙げた。続く9月30日東京盃では道中3番手でレースを進め、直線で抜け出し、スーニの追撃を振り切って快勝、重賞3勝目を挙げたが、2日後の10月2日に右前浅屈腱炎が判明、全治9か月以上の長期休養を余儀なくされ[1]、以降復帰することなく2011年12月9日付けで競走馬登録を抹消[2]

種牡馬時代

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引退(登録抹消)当初、北海道浦河町のバンブー牧場種牡馬となる予定と発表されていたが、イーストスタッドに変更され種牡馬入りした[3]。2021年現在の種付料は受胎条件20万円(フリーリターン特約付)、出生条件30万円[4]

初年度(2012年)の種付頭数は10頭[5]、以後2018年度まで毎年10頭前後[6][7][8][9][10]で推移。産駒デビュー後、2015年の地方競馬新種牡馬ランキング4位[4]となる。勝ち上がり率が高く[4]、2015年産のクリノヒビキが地方重賞を複数制覇するなど活躍馬が現れ始め2019年度の種付頭数は26頭[11]と前年度の11頭[10]より倍増、2020年度も38頭に増加した[12]

産駒からは地方重賞馬を複数輩出、中央競馬でも2020年にダンツゴウユウがリステッド競走である大沼ステークスを制覇、2021年には現役時代2着に敗れたジャパンダートダービーをキャッスルトップが制し、グレード制重賞ならびにGI級競走初制覇となった。

主な産駒

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グレード制重賞優勝馬

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太字はGI級競走。

地方重賞優勝馬

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エピソード

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寒い時期が苦手であったとしている。安達昭夫調教師は「(2009年の)根岸SやフェブラリーSの時は追い切りの動きからピリッとしなかった」とし、松岡正海騎手はフェブラリーSのレース後に「夏場の方が(体調が)良かった気がする」とした[15][16][17]

競走成績

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年月日 競馬場 競走名


オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量
[kg]
距離(馬場) タイム
(上り3F)
タイム
勝ち馬/(2着馬)
2005 7. 24 小倉 2歳新馬 10 7 7 07.3 0(3人) 03着 安藤勝己 54 芝1200m(良) 1:10.6 (35.8) -1.0 メイショウテッケル
8. 14 小倉 2歳未勝利 14 3 4 08.3 0(3人) 13着 安藤勝己 54 ダ1000m(良) 1:01.5 (37.3) -1.4 シアトルバローズ
8. 27 小倉 2歳未勝利 14 6 10 19.9 0(5人) 01着 川田将雅 52 ダ1000m(良) 0:59.6 (36.6) -0.0 (インテリアワード)
2006 4. 15 阪神 3歳500万下 15 8 15 15.8 0(5人) 01着 秋山真一郎 56 ダ1200m(稍) 1:11.9 (37.1) -0.8 (ポートジェネラル)
4. 29 京都 端午S OP 16 7 14 26.5 0(7人) 07着 池添謙一 56 ダ1800m(良) 1:52.6 (36.8) -0.3 ヤマタケゴールデン
5. 20 中京 昇竜S OP 16 7 13 12.2 0(6人) 01着 池添謙一 56 ダ1700m(稍) 1:44.5 (38.2) -0.3 (フィールドオアシス)
6. 3 東京 ユニコーンS GIII 16 7 13 12.3 0(6人) 05着 池添謙一 56 ダ1600m(良) 1:38.1 (38.9) -0.9 ナイキアースワーク
7. 12 大井 ジャパンDダービー GI 14 5 8 16.4 0(6人) 02着 池添謙一 56 ダ2000m(良) 2:06.3 (40.0) -0.2 フレンドシップ
9. 18 盛岡 ダービーグランプリ GI 14 2 2 04.3 0(3人) 02着 池添謙一 56 ダ2000m(稍) 2:06.3 -0.0 マンオブパーサー
2007 1. 21 京都 平安S GIII 16 5 9 37.9 (12人) 16着 上村洋行 55 ダ1800m(良) 1:52.8 (37.8) -1.8 メイショウトウコン
2. 12 佐賀 佐賀記念 JpnIII 12 2 2 04.4 0(3人) 12着 池添謙一 56 ダ2000m(良) 2:11.1 -3.7 サイレントディール
3. 31 阪神 コーラルS OP 16 3 6 30.6 0(9人) 02着 幸英明 56 ダ1400m(稍) 1:24.6 (36.7) -0.2 ワイルドワンダー
5. 13 京都 栗東S OP 15 1 1 09.5 0(5人) 01着 幸英明 56 ダ1200m(良) 1:11.3 (36.7) -0.2 (ゴッドヘイロー)
2008 7. 13 阪神 プロキオンS GIII 13 6 8 84.9 (11人) 04着 浜中俊 56 ダ1400m(良) 1:22.5 (36.1) -0.5 ヴァンクルタテヤマ
8. 3 新潟 北陸S OP 13 5 7 04.2 0(2人) 01着 松岡正海 56 ダ1200m(良) 1:09.9 (36.3) -0.2 (ダイイチミラクル)
9. 6 新潟 BSN賞 OP 15 5 8 02.5 0(1人) 01着 松岡正海 57 ダ1200m(良) 1:10.1 (36.0) -0.0 (ダイワエンパイア)
10. 11 東京 ペルセウスS OP 16 3 6 06.1 0(2人) 01着 三浦皇成 57.5 ダ1400m(良) 1:22.7 (35.7) -0.4 ユビキタス
11. 3 園田 JBCスプリント JpnI 12 4 4 02.7 0(2人) 01着 松岡正海 57 ダ1400m(良) 1:25.6 (36.9) -0.2 スマートファルコン
2009 2. 1 東京 根岸S GIII 16 1 2 04.6 0(1人) 05着 松岡正海 59 ダ1400m(重) 1:22.8 (36.2) -0.7 フェラーリピサ
2. 22 東京 フェブラリーS GI 16 3 5 43.1 (10人) 08着 松岡正海 57 ダ1600m(稍) 1:35.8 (36.2) -1.2 サクセスブロッケン
3. 28 ナドアルシバ ドバイGS G1 12 11 04着 武豊 57 ダ1200m(良) Big City Man
5. 27 浦和 さきたま杯 JpnIII 12 8 12 03.9 0(2人) 02着 松岡正海 59 ダ1400m(良) 1:26.6 (36.8) -0.2 スマートファルコン
7. 12 阪神 プロキオンS GIII 16 6 12 03.4 0(2人) 03着 松岡正海 59 ダ1400m(良) 1:23.0 (36.1) -0.3 ランザローテ
8. 14 盛岡 クラスターカップ JpnIII 12 8 13 01.1 0(1人) 01着 松岡正海 59 ダ1200m(良) 1:10.0 -0.0 トーセンブライト
9. 30 大井 東京盃 JpnII 16 3 5 02.4 0(1人) 01着 松岡正海 58 ダ1200m(不) 1:11.3 (36.8) -0.3 スーニ

血統表

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バンブーエール血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ミスタープロスペクター系

*アフリート
Afleet
1984 栗毛
父の父
Mr.Prospector
1970 鹿毛
Raise A Native Native Dancer
Raise You
Gold Digger Nashua
Sequence
父の母
Polite Lady
1977 鹿毛
Venetian Jester Tom Fool
Venice
Friendly Ways Green Ticket
Ways to Learn

*レインボーウッド
Rainbow Wood
1991 栗毛
Rainbow Quest
1981 鹿毛
Blushing Groom Red God
Runaway Bride
I Will Follow Herbager
Where You Lead
母の母
Priceless Fame
1975 黒鹿毛
Irish Castle Bold Ruler
Castle Forbes
Comely Nell Commodore M.
Nellie L.
母系(F-No.) (FN:9-f) [§ 2]
5代内の近親交配 Raise a Native 3×5、Nasrullah 5×5・5 [§ 3]
出典
  1. ^ [18]
  2. ^ [18]
  3. ^ [18]

主な近親

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脚注

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  1. ^ バンブーエール号が故障”. 日本中央競馬会 (2009年10月2日). 2009年10月2日閲覧。
  2. ^ バンブーエール引退、種牡馬に”. ラジオNIKKEI. 2022年4月29日閲覧。
  3. ^ バンブーエールはイーストスタッドで種牡馬入り”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ (2011年12月14日). 2021年7月15日閲覧。
  4. ^ a b c Bamboo Ere”. イーストスタッド. 2021年7月14日閲覧。
  5. ^ 2012年の各種雄馬の種付頭数”. ジャパン・スタッドブック・インターナショナル (2012年12月12日). 2021年7月15日閲覧。
  6. ^ 2013年の種付情報の公開と各種雄馬の種付頭数”. ジャパン・スタッドブック・インターナショナル (2013年12月2日). 2021年7月15日閲覧。
  7. ^ 2014年の種付情報の公開と各種雄馬の種付頭数”. ジャパン・スタッドブック・インターナショナル (2014年12月2日). 2021年7月15日閲覧。
  8. ^ 2015年の種付情報の公開と各種雄馬の種付頭数”. ジャパン・スタッドブック・インターナショナル (2015年11月30日). 2021年7月15日閲覧。
  9. ^ 2017年の種付情報の公開と各種雄馬の種付頭数”. ジャパン・スタッドブック・インターナショナル (2017年12月4日). 2021年7月15日閲覧。
  10. ^ a b 2018年の種付情報の公開と各種雄馬の種付頭数”. ジャパン・スタッドブック・インターナショナル (2018年12月5日). 2021年7月15日閲覧。
  11. ^ 2019年の種付情報の公開と各種雄馬の種付頭数”. ジャパン・スタッドブック・インターナショナル (2019年12月3日). 2021年7月15日閲覧。
  12. ^ 2020年の種付情報の公開と各種雄馬の種付頭数”. ジャパン・スタッドブック・インターナショナル (2020年12月3日). 2021年7月15日閲覧。
  13. ^ ブレイブアモーレ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年6月27日閲覧。
  14. ^ ダテノショウグン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年10月31日閲覧。
  15. ^ 『優駿』2009年4月号、31頁。 
  16. ^ 8着バンブーエール”. スポーツニッポン. 2023年9月2日閲覧。
  17. ^ プロキオンS バンブーエール世界の走り見せる”. リアルライブ. 2023年9月2日閲覧。
  18. ^ a b c 血統情報:5代血統表|バンブーエール”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年2月11日閲覧。

外部リンク

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