チョンチョン(スペイン語: Chonchón)は、南米チリマプチェ族に伝えられているとされる魔物。人間の頭の姿をしており、二枚の翼のような大きなで羽ばたき飛び回ることが出来る、奇妙な鳴き声を上げながら空を飛ぶ[1][2]チュンチョチョンチョニーチョンチョニイ[3]とも表記される。存在するかどうかはいまだ不明である。

概要

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病人のいる家の周辺を飛ぶといわれており、病人の血を吸うとされる。また、人間の首が離れて飛ぶものであるともいう[1][2][4]。首が離れて飛ぶという性質は東南アジアに多く伝わる同様の伝承や、中国の飛頭蛮(ひとうばん)や日本の轆轤首や抜け首などと近いと考えられている。

ホルヘ・ルイス・ボルヘス幻獣辞典』の記述によると、妖術師にしかその姿を見せないとされており、「チュエ、チュエ」という声のみが聴こえるとされる。また、ソロモンの印(六芒星)を地面に描き、秘密の呪文を唱えればチョンチョンは地上に落ち、別のチョンチョンが助けにくるまでは決して飛び立つことが出来ないともいう[5]

脚注

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  1. ^ a b マックス・フォーコンネ 著、辻哲也 訳 『新大陸の神話』 みすず書房 1959年 56頁
  2. ^ a b 笹間良彦 『図説世界未確認生物事典』 柏書房 1996年 141頁 ISBN 4-7601-1365-7
  3. ^ 水木しげる 『妖怪世界編入門』 小学館 1978年 6頁
  4. ^ 深峰たかし『いる?いない?のひみつ』(ひみつシリーズ学習研究社、1981年
  5. ^ 柳瀬尚紀 訳 『幻獣辞典』 晶文社 1998年 98-99頁 ISBN 4-7949-1265-X

関連項目

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