サンバー
サンバー(英: Sambar、学名: Rusa unicolor)は、哺乳綱偶蹄目シカ科サンバー属に分類されるシカ。別名スイロク[2](水鹿[3])。
サンバー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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サンバー(スイロク) Cervus unicolor
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保全状況評価 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
VULNERABLE (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Rusa unicolor Kerr, 1792 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
サンバー(スイロク[1]) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Sambar (Sambar Deer[1]) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
分布
編集インド、バングラデシュ、スリランカ、中国南部、海南島、台湾、インドネシア、マレーシア、タイ、 ミャンマー。
なお、日本列島でもサンバーが鮮新世に、サンバー属に属するルサジカ(キュウシュウルサジカ)が前期更新世に生息していたことが判明している[4]。
形態
編集体長(頭胴長)170-270cm、尾長約30cm、肩高120-150cm、体重150-315kg[3]。オスのみに角があり、角は基部で1本、先端でさらに1本枝分かれする。体毛は灰褐色から暗褐色で[5]、尾は暗色[6]、頸部の体毛は長い[3]。
生態
編集別名のスイロクは漢字では水鹿と表記し[3]、名前の通り水辺(湿地帯の森林[3])に棲息していることが多い。泥浴びを好み[3]、単独もしくはメスと幼体からなる小規模な群れを形成し生活する。夜行性で[3]、昼間は木陰などで休む。天敵としてはトラやドールが挙げられる。
亜種
編集現在、7亜種が認められている[7]。
亜種 | 英名 | 分布域 |
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R. u. brookei | ボルネオ島 | |
R. u. cambojensis | インドネシア、半島マレーシア | |
R. u. dejeani | South China sambar Deer | 中国南部・南西部 |
R. u. equina | Malayan sambar Deer | スマトラ島 |
R. u. hainana | Hainan sambar deer | 海南島、中国 |
R. u. swinhoii | Formosan sambar deer | 台湾 |
R. u. unicolor | Sri Lankan sambar deer | インド、バングラデシュ、スリランカ |
人間との関係
編集19世紀にアメリカ合衆国のフロリダ州、オーストラリア、ニュージーランドに人為的に導入されている。 日本においては安佐動物公園のみで飼育されている。
角はナイフの柄などに使用され、実用性・装飾性の両方に優れている。
富士重工業の軽自動車のうち、軽トラックとその派生形バン・ワゴン車のペットネームであるサンバー (Sambar)は、本種に由来する。
脚注
編集- ^ a b 安間 (2002)、204頁
- ^ 環境省自然環境局. “参考資料4: 主なマイクロチップ埋込み対象「特定外来生物・特定(危険)動物」一覧”. 動物の愛護と適切な管理. 環境省. p. 142. 2013年9月8日閲覧。
- ^ a b c d e f g h 『自然大博物館』小学館、1992年、267頁。
- ^ 薄井重雄, 高橋啓一, 阿部勇治, 松本みどり「冠状縫合を使った鮮新統-更新統産の三尖の角を持つシカ類の分類について」『化石』第95巻、日本古生物学会、2014年、7-17頁、CRID 1390001204437333504、doi:10.14825/kaseki.95.0_7、ISSN 00229202。
- ^ 安間 (2002)、134頁
- ^ Junaidi Payne; Charles M. Francis (2005). A Field Guide to the MAMMALS of BORNEO (4th ed.). Kota Kinabalu: The Sabah Society. pp. 142, 299-300
- ^ Wilson, D.E., Reeder, D.M. (eds.) (2005) Mammal Species of the World. A Taxonomic and Geographic Reference (3rd ed), Johns Hopkins University Press online
参考文献
編集- 安間繁樹『ボルネオ島 アニマル・ウォッチングガイド』文一総合出版、2002年。ISBN 4-8299-2165-X。