カラマンシー
カラマンシーもしくはシキキツ(四季橘)[2]は、柑橘類の一種である。東南アジアで広く栽培され、特にフィリピンで非常に人気がある[3]。欧米ではcalamondin/calamonding、calamandarin、calamondin orange、China orangeやPanama orange等の名前で知られる[4]。四季を通して結実することから、四季橘の名がある。沖縄県では果実を四季柑(シキカン)と呼び、主にシークヮーサーの代用として台湾から輸入した果汁が販売されている。
カラマンシー | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Citrus × microcarpa Bunge[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
× Citrofortunella microcarpa (Bunge) Wijnands | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
シキキツ(四季橘) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Calamondin |
概要
編集フィリピンや東南アジアに自生すると記述されることもあるが、実際は人工的に交雑されたもので、野生にあるかどうかは知られていない。交雑はかなり昔に行われ、その起源はよくわかっていない。一般的に、栽培されている品種の多くは、古代にアポミクシスによって作られ、その後栽培品種として選択されたものだと考えられている。カラマンシーは「マンダリンオレンジ (Citrus reticulata) 」と「キンカン (Citrus japonica) 」の交雑であると言われる。キンカン属 (Fortunella) を別の属とすると、カラマンシーは属間雑種ということになる[5]。
果実は、3 - 6メートルの高さの低木になり、小さくて丸いライムに似ている。大きさは普通は25 - 35ミリメートルだが、大きなものでは45ミリメートルに達する。果皮は緑色か橙色で薄い。果皮は甘いのに対して、味はかなり酸っぱい。
利用
編集小さな果実は飲料や食品に香りをつけるのに用いられる。
果皮ごと凍らせて、茶やジンジャーエール等の飲み物に入れられることが多い。皮ごと砕いて絞ったジュースは、レモネードに似た香りを持ち、ウォッカや砂糖と混ぜてカクテルとしても飲まれる。またアジアでは、魚や鶏肉、豚肉の味付けにも使われる。特にパンシットの香辛料としては欠かせない。オレンジのマーマレードと同様に、カラマンシーのマーマレードが作られることもある。カラマンシーは他の柑橘類と同様に、ビタミンCを多く含んでいる[6]。
北アメリカでは、主に観葉植物として栽培され、特に実を付けたものが好まれる。霜に弱く、栽培は暖かい気候の地域に限られる。鉢植えの場合、冬季は室内に置く必要がある[7]。
出典
編集- ^ “Citrus × microcarpa Bunge — The Plant List”. 2018年12月20日閲覧。
- ^ 四季橘/みかんとその仲間たち
- ^ フィリピンでは、タガログ語でcalamansi/kalamansi、セブアノ語でlimonsito等と呼ばれる。
- ^ “Taxonomy - GRIN-Global Web v 1.10.3.6”. 2018年12月20日閲覧。
- ^ Calamondin
- ^ Calamondin: The Miniature Orange
- ^ Mabberley, D.J. 1987. The Plant Book. A portable dictionary of the higher plants. Cambridge University Press, Cambridge. 706 pp. ISBN 0-521-34060-8.