カオール
フランスのコミューン
カオール(Cahors)は、フランス南部、オクシタニー地域圏[注釈 1]の都市である。ロット県の県庁所在地。市内にはロット川が流れている。
カオール | |
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行政 | |
国 | フランス |
地域圏 (Région) | オクシタニー地域圏 |
県 (département) | ロット県 |
郡 (arrondissement) | カオール郡 |
小郡 (canton) | カオール小郡 |
INSEEコード | 46042 |
郵便番号 | 46000 |
市長(任期) |
ジャン=リュック・マルクス (2023年-2026年) |
自治体間連合 (fr) | fr:Communauté de Communes du Pays de Cahors |
人口動態 | |
人口 |
19 991人 (2012年) |
人口密度 | 309人/km2 |
住民の呼称 | Cadurciens/Cahorsins |
地理 | |
座標 | 北緯44度15分55秒 東経1度15分46秒 / 北緯44.2654度 東経1.2629度座標: 北緯44度15分55秒 東経1度15分46秒 / 北緯44.2654度 東経1.2629度 |
標高 |
平均:130m 最低:m 最高:m |
面積 | 市: 64,72km2 (24 99ha) |
公式サイト |
市内のサン=テチエンヌ大聖堂と、ロット川にかかるヴァラントレ橋は、世界遺産「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の一部として登録されている(ID868-051/052)。
歴史
編集カオールはケルト時代からの長い歴史を持つ。しかし、経済的に中世以降は衰退してしまい、18世紀には大学も失った。今日は、中世の街並みを目的に来る人の、人気のある観光拠点となった。
中世、カオールは有名であった。百年戦争からユグノー戦争の間にかなりの騒乱があった。この時期、貸したお金に利息を取る銀行家が存在したことで、街は悪名高かった。この時期のカトリック教会は、利息を取ること自体が"高利"(en)の罪であると述べていた。カオールが罪の同義語となり、ダンテの「神曲」にも、「ソドムが邪悪である」と並行して記述されている[1][注釈 2]。
ワイン
編集カオールは、非常にユニークな赤ワインの産地としてよく知られている。
AOCカオールは、カオールを含むロット県内の45か村で生産される赤ワインで、マルベックというぶどうを70%以上使うことが義務づけられており、色合いは俗に「カオールの黒」(黒ワイン)と呼ばれるほど濃く、タンニンも豊富で長熟タイプのワインである。
見どころ
編集- ヴァラントレ橋: 1308年に起工され、1378年に完成した町のシンボル[3]
- サン・テティエンヌ大聖堂
関係者
編集- 出身者
- クレマン・マロ - 15世紀末、カオールで生まれた。ルネサンス期の詩人。
- ジョアシャン・ミュラ(軍人、元帥) - ナポレオン・ボナパルトの腹心。ナポリ王国国王。カオール近郊生まれ。
- ジャン=バティスト・ベシェール - フランス革命戦争・ナポレオン戦争期の軍人。帝国元帥。ジョアシャン・ミュラの親友。
- レオン・ガンベタ(政治家、首相) - 第三共和政生みの親。地元の出身高校も、リセ・ド・カオールからリセ・ガンベタと改称された。
脚注
編集- 注釈
- ^ 2016年以前はミディ=ピレネー地域圏であったが、ラングドック=ルシヨン地域圏と統合してオクシタニー地域圏となった。
- ^ 山川丙三郎訳『神曲 上』岩波文庫(1952年初版)ではカオルサの表記。ソドムはソッドマの表記(第11曲)[2]。
- 出典
- ^ 神曲 地獄篇 著者:ダンテ・アリギエーリ - 平川祐弘訳 Googleブックス
- ^ 神曲 - 青空文庫
- ^ マーカス・ビニー『巨大建築の美と技術の粋 世界の橋』河出書房新社、2017年、41頁。ISBN 978-4-309-27838-4。
外部リンク
編集- ウィキメディア・コモンズには、カオールに関するカテゴリがあります。