ゆずの葉ゆれて
『ゆずの葉ゆれて』(ゆずのはゆれて)は、椋鳩十児童文学賞を受賞した佐々木ひとみの小説『ぼくとあいつのラストラン』を映画監督の神園浩司が実写映画化した人間ドラマ。津川雅彦、松原智恵子が演じる老夫婦の若き日の思い出と、隣家の少年の不思議な体験や、家族への思いを描く。
ゆずの葉ゆれて | |
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監督 | 神園浩司 |
脚本 | 神園浩司 |
原作 | 佐々木ひとみ |
製作 | 森田勝政 |
製作総指揮 | 佐々木裕二 |
出演者 |
松原智恵子 津川雅彦 山時聡真 西村和彦 小林綾子 |
音楽 | 佐藤洋介 |
主題歌 | 元ちとせ「君の名前を呼ぶ」 |
撮影 | 岡雅一 |
編集 | 小林由加子 |
製作会社 |
株式会社グループ風土舎みすみぷろ 有限会社鹿児島文化企画 |
配給 | エレファントハウス |
公開 | 2016年8月20日 |
上映時間 | 95分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
あらすじ
編集美しい山と海に囲まれた鹿児島の田舎町で、老夫婦と、家族同様に接する隣家の若い家族が暮らしていた。小学4年生の武は、隣のジイちゃんが大好きだったが、ジイちゃんは寝たきりになり、足が遠のく内に亡くなってしまった。武が悲しんでいると、白いシャツを着た見知らぬ少年ヒサオが現われ、かけっこをして早く走るコツを教え、気を紛らわせてくれた。ジイちゃんの娘らが実家へ戻ってきて、葬儀の準備をする中で、バアちゃんは若かったころの夫婦の暮らしを思い出していた。葬儀の日、武は、ヒサオから宝探しをしようと誘われ、ユズの木の根本から、錆びついた缶を掘り出す。
原作
編集原作は佐々木ひとみが故郷の茨城県を想って書いた[1]小説『ぼくとあいつのラストラン』で、2010年に鹿児島市主催の第20回椋鳩十児童文学賞を受賞した作品。
制作
編集制作は鹿児島市をはじめ、地元各企業、団体、個人の協力を得て、株式会社グループ風土舎みすみぷろ、有限会社鹿児島文化企画が行った。
撮影は子役の夏休みに行う必要があり、2015年7月26日の喜入祭り風景撮影に始まり、8月8日の演技クランクインから8月27日までの約1ヶ月間、鹿児島県鹿児島市喜入町で行われた[2]。
監督、脚本を務めた神園浩司は宮崎県都城市出身。1991年の『曼荼羅 若き日の弘法大師・空海』、1994年の『仮面ライダーJ』などで助監督を務め、手がけ、1998年にテレビドラマ『真・女神転生デビルサマナー』で監督を務めたが、劇場映画の監督は本作が初。
上映
編集地元の鹿児島市では2016年8月2日に天文館シネマパラダイスで完成披露試写会が行われ、キャストの松原智恵子、山時聡真、主題歌を歌った奄美大島在住の歌手元ちとせ、神園浩司監督が舞台挨拶を行った。
2016年8月20日に全国公開。初日は東京の有楽町スバル座で神園浩司監督、松原智恵子、山時聡真、辻本祐樹、中村美沙らによる舞台挨拶がおこなれ、立ち見がでるほとの盛況となった[3]。
また、翌8月21日には、鹿児島市の天文館シネマパラダイスで、神園浩司監督、山時聡真、地元出演者らによる公開記念の舞台挨拶が行われた。
映画祭への出品・受賞
編集ソチ国際映画祭
編集2016年12月に第1回ソチ国際映画祭で日本文化思想の啓蒙貢献作品賞を受賞[4]、松原智恵子が主演女優賞を受賞[4]。
アジア国際映画祭
編集スタッフ
編集キャスト
編集脚注
編集- ^ 東ヶ崎泉、「旅する映画 『ゆずの葉ゆれて』」『旅の手帖』2016年9月号p73、2016年、交通新聞社
- ^ “ゆずの葉ゆれて プロダクションノート”. 株式会社グループ風土舎みすみぷろ (2016年). 2017年11月26日閲覧。
- ^ “松原智恵子、立ち見「日活以来」満員の客席に感激”. 日刊スポーツ (2016年8月20日). 2017年11月26日閲覧。
- ^ a b “「ゆずの葉ゆれて」の松原智恵子 ソチ国際映画祭で主演女優賞”. スポーツニッポン (2016年12月17日). 2017年11月26日閲覧。
- ^ a b c d “ゆずの葉ゆれて スタッフ”. 株式会社グループ風土舎みすみぷろ (2016年). 2017年11月26日閲覧。
- ^ a b “ゆずの葉ゆれて キャスト”. 株式会社グループ風土舎みすみぷろ (2016年). 2017年11月26日閲覧。