みなみ野シティ
みなみ野シティは、東京都心から西方約40kmの八王子市の中心から南方2-5kmに位置しており、1997年(平成9年)に街びらきをしたニュータウンである。都市再生機構が事業主体の「南八王子土地区画整理事業」により開発された。八王子ニュータウンともいう。また「八王子みなみ野シティ」と表記されることもある。
みなみ野シティは、主にみなみ野、七国、宇津貫町、兵衛(ひょうえ)、西片倉の5つの地区から構成されている。「七国」の地名はこの街の南部の多摩丘陵の尾根にある「七国峠(しちこくとうげ)」に由来するが、読みを「ななくに」に変更している。
概要
編集本開発計画が行われている一帯は、当初東京都府中市の東京競馬場にあった厩舎地区を移転するため、日本中央競馬会(NCK。現・JRA)が取得した土地である。
東京競馬場所属厩舎の美浦トレーニングセンターへの移転および旧横浜競馬場(現・根岸競馬記念公苑)の在日米軍からの返還に伴い、1973年(昭和48年)にこの一帯はNCK所有ではなくなり、将来の開発構想が練られることになった。
「八王子・立川・多摩業務核都市構想」の一環として、国道16号沿道という立地から事務所や工場・流通関連施設なども配置されている。また多摩丘陵の里山や水路を生かした「環境共生都市」がコンセプトである。登記上の土地所有者は都市再生機構となっていたが、2008年(平成20年)4月の時点で一括書き換えされた。
丘陵部を宅地造成しているが、街全体がバリアフリーとなるためできるだけ緩やかな坂となるように配慮されている。斜面上の緑道には車椅子のために平坦な箇所が必ず設けられている。道路も余裕をもって配置され道幅も広く歩道も確保されている。ほとんどの地域で電線類を地中化(暗渠:カルバート)しており、完成した主要道路の電線地中化とともに良好な街並みがつくられている。
商業地と住宅地は地区計画によって完全に分離されており、駅前から西部へと伸びるメインストリートには複合商業施設やレンタルビデオ・本屋などあり、駅から離れて住宅地になると小規模店舗が点在している。日常生活に必要なものは地区内でほとんどそろえることができる。
駅の東側は西側と横浜線の線路で分断されているため開発が遅れていたが、住宅建設が進み商業関連施設も少しずつ進出してきている。
歴史
編集人口
編集- 約26,893人(2022年03月末現在)
- 計画人口は28,000人、人口は徐々に増加している。
交通アクセス
編集鉄道
編集八王子みなみ野駅隣の片倉駅が最寄りの地区(西片倉・兵衛地区の一部)もある。
路線バス
編集八王子みなみ野駅前にはバス停留所とタクシー乗り場のあるロータリーがあり、京王電鉄バスとその子会社である京王バスにより路線バスが運行されている。八王子営業所、高尾営業所、南大沢営業所の3営業所が分担しており、八王子みなみ野駅を発着してみなみ野シティ内を循環する「みなみ野循環」のほか、JR八王子駅・京王線北野駅への路線などがある。
また、新宿駅西口から八王子みなみ野駅行きの深夜急行バスが運行されている。詳細は京王電鉄バス#深夜急行路線を参照。
- 一般路線バス
- 京王電鉄バス八王子営業所
- み04系統:八王子みなみ野駅 → みなみ野シティ中央 → 八王子みなみ野駅(みなみ野循環)※深夜バス2便は閑道谷戸止まり。
- 京王バス・高尾営業所
- み05系統:八王子みなみ野駅 - グリーンヒル寺田
- 京王バス・南大沢営業所
み04系統では、平日23時台以降に深夜割増で倍額運賃となる「深夜バス」も運行されている。
かつては北06系統でも深夜バスがあり、25時13分北野駅北口発みなみ野駅25時33分着の時期があったが深夜需要の減少に伴い2021年4月1日のダイヤ改正で廃止された。
さらに2022年3月12日のダイヤ改正で北野駅から八王子みなみ野駅の最終バスが平日ダイヤで21:29発、土休日ダイヤで21:13発と大幅に繰り上げられた。
その後平日は21:51発と繰り下がったものの土休日は変更されていない。
2017年6月22日のイーアス高尾開業時には、期間限定で無料送迎バスが運行され、八王子みなみ野駅へ乗り入れる便もあった。詳細は京王バス高尾営業所#休廃止路線を参照。
道路
編集みなみ野シティを取り囲むように北部を東京都道173号上館日野線(北野街道)が、東部を国道16号(東京環状)が、西部を東京都道・神奈川県道506号八王子城山線が通っている。南部には町田街道があるが、通るには国道16号を経る必要がある。
八王子バイパス鑓水インター付近の東京都道20号・神奈川県道525号府中相模原線(柚木街道)に出るルートの計画があるが、現状で大部分は山林である。また、この街の北部に接するように八王子南バイパスが計画されている。
国道16号からJR横浜線の東側の道を通り、相原駅方面へと抜けることのできる道路もある。
商業施設
編集八王子みなみ野駅周辺に、3つのショッピングセンターとホームセンターが建っている。
かつては駅前に暫定施設「トワみなみ野」があり、銀行や東急ストアみなみ野店などが出店していたが解体され、跡地にはホーマックスーパーデポ八王子みなみ野店(現:DCMホーマック八王子みなみ野店)が建設された。
八王子みなみ野駅前
編集MiOみなみ野ショッピングセンター
編集- 三和 八王子みなみ野店
- Seria 三和八王子みなみ野店
- ニトリ八王子みなみ野店
- スーパーセカンドストリート八王子みなみ野店
フレスポ八王子みなみ野
編集大和リースが経営するショッピングセンター「フレスポ」[2]。
アクロスモール八王子みなみ野
編集その他施設
編集学校
編集近隣の片倉町に、東京工科大学と日本工学院八王子専門学校があり、八王子みなみ野駅が最寄り駅のためスクールバスが発着している。駅前には大規模な学生寮が建っている。
保育園・幼稚園
編集保育園は、市立みなみ野保育園、みなみ野さゆり保育園、みなみ野敬愛保育園、みなみ野雲母保育園と4園あるが、幼稚園は地区内になく、近隣地域の幼稚園の園バスが送迎に来ている状態だった。その後、2014年(平成26年)4月に東京ゆりかご幼稚園が館町から七国に移転することになり、地区内に初の幼稚園が設置された[5]。
また、みなみ野保育園に隣接して「地域子ども家庭支援センターみなみ野」がある。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ “八王子みなみ野店”. DCM株式会社. 2022年12月18日閲覧。
- ^ “フレスポ八王子みなみ野”. Frespo 大和リース. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “アクロスモール八王子みなみ野”. 大和情報サービス. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “R・GENKI アール元気”. 株式会社大地. 2020年3月22日閲覧。
- ^ みなみ野シティ内用地の取得・利用に関するお知らせ Archived 2013年6月17日, at the Wayback Machine.
関連項目
編集外部リンク
編集- 八王子みなみ野シティ - UR都市機構
- 八王子みなみ野シティ パンフレット - UR都市機構 (PDF)
- 八王子みなみ野エリアガイド
- 八王子ニュータウン地区の公園紹介 - ニュータウンアーバンビレッジ(公園指定管理者公式サイト)